今季セ・パ両リーグでフライ割合が60%を超えたのは阪神のドラフト1位ルーキーだけ

 近年メジャーリーグでトレンドとなり、日本でも多くの選手がバッティングに取り入れている「フライボール革命」。統計的に、ゴロよりもフライを打ち上げた方がヒット、本塁打の確率が上がるという考え方。これまで多くの人が教えられてきた「ゴロ、ライナーを打て」というものとは真逆のものだ。

 では、今年のプロ野球で最もフライの割合が高かった選手は誰なのか。セイバーメトリクスの指標で分析などを行う株式会社DELTAのデータを基に検証してみた。

 特にホームランバッターが高くなりがちなこのフライ割合。セ・パ両リーグで最もファウルを除く打球に占めるフライの割合が高かったのは、阪神のドラフト1位ルーキー・佐藤輝明内野手で62.2%。前半戦だけで20本の本塁打を打った佐藤輝だったが、後半戦は失速し、1年目は打率.238、24本塁打という成績に。三振割合でも12球団で最も高かったが、フライ割合も高かった。

 2位は西武のアーチストである山川穂高内野手。フライ割合は佐藤輝よりは約5%低い57.8%。そして巨人の坂本勇人内野手(57.7%)、ロッテのブランドン・レアード内野手(57.7%)、巨人の岡本和真内野手(57.6%)、広島の鈴木誠也外野手(57.1%)、ヤクルトの山田哲人内野手(57.0%)と球界を代表するホームランバッターが上位に並んでいる。

 DeNAのソトやオースティン、ロッテのマーティン、西武の中村といった長距離砲も大体がフライ率は50%前後に。パ・リーグで本塁打王に輝いたオリックスの杉本裕太郎外野手は48.8%、セ・リーグで岡本と本塁打王を分け合ったヤクルトの村上宗隆内野手は47.6%と、フライ率は5割を切っていた。

 意外なところで言えば、ソフトバンクの柳田悠岐外野手は今季リーグ3位の28本塁打を放ったが、フライ割合は42.7%だった。昨季よりも6%ほど低下しており、これが打撃成績の低下に繋がった可能性も。またオリックスの吉田正尚外野手も42.9%と、決してフライ割合の高い選手ではない。

 今季300打席以上立った打者で最もフライ割合が低かったのは中日の京田陽太内野手で31.1%。この他、30%台には阪神の近本光司外野手や西武の源田壮亮内野手、中日の大島洋平外野手といった俊足巧打タイプの選手が多く並んでいた。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。