佐々木は神宮大会終了時で49本塁打、前田は秋大会6試合で32回4失点

 2021年の高校野球は、東海大相模(神奈川)が選抜大会で10年ぶり3度目の優勝を飾り、夏の全国選手権で智弁和歌山が智弁学園(奈良)との“智弁対決”を制して21年ぶり3度目の頂点に。ドラフト会議では6選手が1位指名された。ここでは2022年注目の高校球児をピックアップし、紹介する。花巻東の佐々木麟太郎内野手(花巻東)を筆頭に、1年生に逸材が多いのが特徴だ。

【1年生】

○佐々木麟太郎内野手(花巻東) 身長183センチ、体重117キロの巨体から軽々と打球を飛ばす。初の全国舞台となった2021年11月の明治神宮大会では3戦2発、10打数6安打9打点の活躍。この時点で高校通算本塁打を49本とした。高校最多とされる111本塁打を放った早実の清宮幸太郎(日本ハム)は1年秋の時点では22本。佐々木の本塁打ペースが群を抜いていることが分かる。

○真鍋慧(けいた)内野手(広陵) 身長189センチ、体重89キロで愛称は「ボンズ」。名門校の4番に座り、強烈なスイングで長打を飛ばす。明治神宮大会では3試合で15打数8安打5打点1本塁打の活躍だった。

○佐倉侠史朗内野手(九州国際大付) こちらも182センチ、104キロの巨漢。明治神宮大会では3試合で9打数3安打2打点。準決勝の大阪桐蔭戦で本塁打を放った。

○前田悠伍投手(大阪桐蔭) 179センチ、75キロの最速左腕は近畿大会で3試合17回を11奪三振1失点、明治神宮大会でも3試合15回を17奪三振3失点の活躍で両大会優勝の原動力になった。

○緒方漣内野手(横浜) 2021年夏の甲子園に1年生ながら背番号「6」を着けて出場。広島新庄との1回戦で2点を追う9回にサヨナラ3ランを放った。甲子園では2試合で打率.400(10打数4安打)をマーク。身長167センチと小柄ながら野球センスは抜群。

 佐々木、真鍋、佐倉はいずれも右投げ左打ちで秋季大会で「4番・一塁」を任された。3人とも2022年選抜大会の出場が確実で、聖地でどんな打撃を見せるか注目される。前田も、4年ぶり4度目の選抜制覇を目指す大阪桐蔭の主力投手として期待される。

21年夏の甲子園を沸かせた近江・山田は投手として復調なるか、燕・村上の弟も

【2年生】

○山田陽翔投手兼外野手(近江) 最速146キロ右腕は2021年夏の甲子園で投打に活躍し、4強進出の立役者となった。投手として5試合30回を投げて31奪三振、打者として打率.353(17打数6安打)1本塁打をマークした。右肘の状態を考慮して秋季大会には野手で出場。選抜出場は微妙な情勢だが、出場の場合には投手復活が期待される。

○森下瑠大投手(京都国際) 2021年選抜、夏の甲子園を経験した最速143キロ左腕。夏の甲子園では初戦で前橋育英を完封するなど4試合28回を投げて28奪三振6失点。秋季大会では2試合13回17奪三振無失点だった。打撃にも定評があり、夏の甲子園の二松学舎大付戦で左越え本塁打を放った。

○大野稼頭央投手(鹿児島・大島) 奄美大島の公立校を秋季九州大会ベストに導いた最速146キロ左腕。175センチ、63キロと華奢な体だが、秋季鹿児島大会6試合を1人で投げ抜き、大分舞鶴との九州大会初戦では延長10回雨天引き分け、翌日の再試合も完投して勝利に導くと、準々決勝も興南(沖縄)を相手に完封劇を演じた。

○松尾汐音捕手(大阪桐蔭) 元々は遊撃手で高校進学後に捕手に転向。2021年夏の甲子園にレギュラーで出場し、近江との3回戦で本塁打を放った。明治神宮大会では、広陵との決勝戦で2本塁打を含む5打数4安打4打点の活躍で優勝に貢献した。

○浅野正吾外野手(高松商) 身長171センチ、86キロと体は決して大きくないが、高校通算本塁打35本超の長打力、50メートル5秒9のスピードを兼ね備えたプロ注目の外野手。2021年夏の甲子園に「2番・右翼」で出場して2試合で7打数4安打。3回戦の智弁和歌山戦で本塁打を放った。

○村上慶太内野手(九州学院) 今季セ・リーグのMVPを受賞したヤクルト・村上宗隆内野手の弟。189センチ、95キロと、兄と遜色のない体格を誇り、同じ右投げ左打ちでもある。伸びしろは十分で今後の成長が期待される。

 他に市和歌山の最速148キロ右腕・米田天翼投手、強打の日本航空石川・内藤鵬内野手、強肩強打が光る大阪桐蔭・海老根優大外野手らも将来性豊か。例年より“小粒”と評される2004年世代だが、今後の台頭に期待したい。(Full-Count編集部)