3年目の石川昂弥、チームトップタイの3本塁打だけじゃない覚醒の兆し

 中日期待の大砲候補・石川昂弥内野手が、存在感を増している。チームトップタイの3本塁打を放っているだけでなく、三塁の守備の貢献もデータで顕著に。三塁で2度のゴールデングラブ賞を誇る高橋周平内野手を二塁にコンバートして居場所を作ったのも頷けるプレーを、シーズン序盤から見せている。

 今季から指揮を執る立浪和義監督が、覚悟と我慢を持って起用し続ける3年目のドラフト1位。開幕直後こそ苦しい打席が続いたが、徐々に1軍にアジャストしてきているのは確か。24日の巨人戦では4打点をマーク。主砲のビシエドが苦しむ中、下位打線からの“昇格”を期待する声も出ている。

 さらに打撃だけじゃないのも頼もしい。セイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTAのデータを基に守備の総合指標「UZR(Ultimate Zone Rating)」を見ると、26日時点で三塁ではリーグトップの「3.7」。同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べてどれだけの失点を防いだかを表す数値で、規定に達している選手の中で次点のヤクルト・村上宗隆内野手は「0.9」だった。

 身長186センチ、体重104キロと大砲らしいどっしりとした体躯だが、軽快な動きは入団時から評価されてきた。ルーキーイヤーのキャンプでも、チーム関係者から「思ったより守れる。意外と上手い」との声も。昨季までの2年間は怪我に泣かされたものの、着実に成長してきた。隣の遊撃を守る京田陽太内野手は「昂弥は普通に上手いっすよ」と感心する。

 昨季セ・リーグの三塁は、巨人の岡本和真内野手がゴールデングラブ賞を初受賞。今季も“大本命”がいない中で、シーズンを通して出場を続ければ、石川昂の戴冠も見えてくる。もちろん最優先はバットでの貢献だが、広い本拠地で戦う上で欠かせない堅守。中日のホットコーナーが、どんどん熱を帯びていく。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。