守備の総合指標「UZR」で分析、セトップは広島・西川の「8.4」

 プロ野球開幕から約2か月が経ち、選手たちは今季も一流のプレーを見せている。投球や打撃だけでなく、ファンの心を鷲掴みにするのが守備。セ・リーグでは、期待の若手たちがゴールデングラブ賞争いに名乗りを上げてきそうな雰囲気が漂っている。現時点でデータで見ると、昨季の受賞者からガラリと一変した状況となっている。

 用いた指標は、守備全般での貢献を示す「UZR(Ultimate Zone Rating)」。リーグにおける同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べて、守備でどれだけの失点を防いだかを表す。セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTAのデータを参照し、規定イニング到達選手を対象とした。

 バッテリーは中日の柳裕也と阪神の梅野隆太郎がともに「1.3」でトップ。柳は昨季初受賞しており、今季も先発の柱として引っ張る一方、洗練されたフィールディングを見せている。一塁は阪神の大山悠輔と広島のライアン・マクブルームが「2.1」でトップタイとなっている。

 注目は二塁。巨人の吉川尚輝が「4.2」、ヤクルトの山田哲人が「4.1」と“接戦”。9年連続で受賞している広島の菊池涼介内野手は「1.5」で3位となっている。遊撃でも、3年連続で受賞している巨人の坂本勇人内野手は「3.7」で2位。阪神の中野拓夢内野手が「3.8」とわずかに上回った。

 三塁は中日の石川昂弥内野手が「6.5」と圧倒的。昨季初受賞した巨人の岡本和真は「-2.4 」でリーグ4位となっている。外野陣では、広島の西川龍馬が「8.4」、阪神の近本光司が「6.1」、中日の岡林勇希が「5.0」と続く。

 現時点で指標トップになっている昨季の受賞者は、柳と近本だけ。“データ上の名手”はほぼ顔ぶれが変わっている。球団別でみると、最下位の阪神が最多の4冠。中日が3冠と続き、ヤクルトとDeNAが無冠となっている。ただ、シーズンはまだまだ長く、実際の受賞者は記者投票で決定。今後も選手たちがどんなファインプレーを見せてくれるか注目だ。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。