12日の試合は中止に、第3戦で息を吹き返した阪神打線はいい感覚を維持できるか

 セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージは、13日に第4戦が行われる。11日の第3戦では阪神が意地を見せ、激戦に7-6で勝利。12日は台風19号が直撃した影響で中止となり、1日空く形となった。アドバンテージを含めて巨人が3勝1敗と日本シリーズ進出に王手をかけている状況に変わりはないが、流れはいったいどちらにあるのか。

 ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、昨季まで2年間ヤクルトでバッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏は「巨人の有利は変わらない」と指摘。阪神打線は息を吹き返したが、1日空いたことも巨人に有利に働くと見ている。

 レギュラーシーズンでは怒涛の6連勝で3位に滑り込み、CSファーストステージでも驚異の粘りを見せて2位DeNAを破った阪神。巨人とのファイナルステージでは第2戦まで打線が“沈黙”していたが、第3戦でようやく目を覚ました。近本、北條、高山、大山、梅野といった快進撃を支えてきた選手たちが快音を響かせての勝利に、野口氏も「ここ2戦はけっこう抑えられている感じがしましたが、ようやくそういうものが出てきましたね」と振り返り、「1、2戦目にやられた巨人のいいピッチャーは、山口俊は6戦目まで出てこないでしょう。メルセデスはおそらく先発はないでしょう。そう考えると、阪神打線はある程度は行けるかもしれない」と予想する。

 ただ、1日空くことがどう影響するか。野口氏は「打線が良いつながりを見せましたが、12日は試合がなかった。流れをそのまま、と考えると、身体はしんどいかもしれませんが、阪神としては、台風が来ないで試合があったほうがよかったかもしれません」とも指摘。ただ、天候はコントロールできないだけに、打線がいい感覚を維持できるかがポイントとなりそうだ。

 一方で、巨人にとってはこの休みは全く逆の意味を持つという。「ピッチャーもけっこう出ていましたし、中継ぎも休めたと思います。しかも、ポンポンといい形で勝った後に1つ負けていたわけですから、これでリセットする時間ができたのは確かでしょう。経験豊富なメンバーが多いので、しっかり切り替えもできるはずです」。激戦を落とした影響を最小限に留められるというのだ。

「巨人に4連勝というのは、相当なミラクル」も…

 では、第4戦はお互いがどんな戦い方をすればいいのか。野口氏は「第3戦のように、抑えられると思ったピッチャーをどんどん投入していかないといけません。先発が早いイニングで降りる展開になってしまっていますが、それはそれで勝負にいっている継投なので、いいと思います。早めに降りた先発投手たちが、中1日とか中2日でリリーフするとか、そういうところも考えていったほうがいいのかなと。1試合で投手10人がベンチに入っているなら、10人全員投げるとか、そこまで考える必要があるでしょう」と指摘。疲労は蓄積しているはずだが、強みである投手陣を前面に押し出して戦っていくしかない。

 一方で、巨人は第3戦で高卒ルーキーの戸郷を抜擢し、結果的に試合を落とした。ただ、戸郷は3回1失点と奮闘しただけに「本来なら菅野が投げるはずのスポットで、菅野が投げられずに誰にしようかというところでの戸郷の抜擢でした。3回1失点は上出来でしょう。なので、そこに関しては巨人ベンチは試合を落としてもあまりダメージはなかったでしょう」と野口氏は分析。さらに、打線については「亀井、坂本勇、丸、岡本の1〜4番は相変わらず振れています。あとは4人以外のところですね。その4人も10割で打てるわけではないので、下位打線からどれだけチャンスで回していけるか。あとは、岡本までに残ったランナーをそれ以降の打者が還せるか。阿部はいいところでヒットが出ていますので、ゲレーロあたりがポイントになるでしょう」と話す。原監督が下位打線に誰を使ってくるかも鍵となりそうだ。

「もちろん、6戦目までいっても巨人が有利です。引き分けでいいわけですから。阪神から見れば、すべて勝ちじゃないといけない。この巨人に4連勝というのは、相当なミラクルだと思います。でも、9月終わりのレギュラーシーズン、10月に入ってからのCSファーストステージで、今年の阪神はそのミラクルを起こしてきました。ミラクルを期待して、最後まで面白い試合が見られればいいなとは思います」

 勝負が決するまでは、何が起こるか分からない。まずは第4戦に大きな注目が集まる。(Full-Count編集部)