「一番は奥川が近くにいたこと。自分の一番のモチベーション」

 星稜の山瀬慎之助捕手は17日のドラフト会議で巨人から5位指名を受けた。長い時間モニターを見ることとなったが、隣にはバッテリーを組んだ奥川恭伸投手の姿があった。山瀬は会見後、プロ入りするまでに成長した要因を「一番は奥川が近くにいたこと」と話した。

 奥川とはずっと一緒だった。同じ石川県かほく市出身、宇ノ気中学校では共に野球部に所属し、3年時にはバッテリーで全国制覇を達成した。憧れ続けたのは自分の名前の由来ともなった巨人の阿部慎之助捕手。この日も「阿部選手と同じユニホームを着れるのが嬉しい。聞きたいこと? まだ考えられない」とデレデレだった。

 しかし常に影響を与えてくれたのは身近な存在である奥川だ。「自分の一番のモチベーションは奥川。常に自分の先がいたことで頑張れた」という。“プロになりたい”という思いはずっと持っていた山瀬だが、「中学校の頃はみんながそう言っていた。高校ではプロを目指そうと思ってはいたけど、大学(卒業後)かな、とも思っていた」と話す。奥川は山瀬よりも早く2年生で高校日本代表に選ばれてアジア選手権を経験した。そういった奥川の成長を見て、追いつけ追い越せで成長してきた。

 3年間成長を見守った林和成監督も「2人が小さい時から切磋琢磨した結果だと思います。どちらが欠けていても、ここまで成長していなかったのでは」とお互いの存在の大きさを感じたという。

 そんな山瀬も甲子園では主将として、捕手として、チームを準優勝に導いた。さらに8〜9月の「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」では高校日本代表にも選ばれ、奥川とバッテリーを組んだ。実力は折り紙付きだが、この日何度も「まだまだ自分には力がない」と繰り返した。まだ見ぬ厳しいプロの世界だが、これまでと変わらないこともある。「これからも奥川を意識したい」。これからの野球人生でも2人は相棒であり続ける。(Full-Count編集部)