野球人口低下を防ぎたい、それぞれで見出したい少年野球の「正解」

 怒声・罵声の禁止、練習時間の短縮、保護者のお茶当番なしなど、少年野球界で新しい試みを行っている神奈川県内のブエナビスタ少年野球クラブをFull-Countでは記事と動画で紹介した。動画アップ後、約1週間で多くの賛成の声、中立、少数の反対の声など様々な意見が寄せられている。

 同チームは3月の創設から約8か月ですでに40人が集まり、体験部員は毎週のようにやってくる。低学年は野球やボールと触れ合い、元気な声をあげている。高学年は技術指導を受けている。低学年の中には野球のセンスの高さを感じる子供もおり、とにかく楽しそうに野球をやっている印象だ。保護者の負担を軽減するために、お茶当番はなしというのも注目ポイント。だが、練習を見守る保護者は多数、見られた。練習時間が土日、どちらかの半分という短さが、父母にも協力しやすくなっている。

 お茶当番とは直接的には練習や試合で、選手・スタッフあるいは審判らへの水分補給をする手伝いをすることから名前が付けられているが、その他にも多く存在する活動日の雑務係を大きくは指す。動画のコメントには「お茶当番なしは大賛成」「お茶当番ないのいいなー、親の負担が多すぎる」という声もあった。土日に親が参加できないからチームに入れないという子供いると聞く。また、お茶当番を義務化しているチームの中には、電車やバスの移動を伴う日の引率など、子供たちの安全を守る上では大切な役割を担うこともある。当日になって、誰もいないということになっては危険なため順番に当番をまわすなど、不可欠な側面もあるという。方針にはチームのそれぞれの形があってよい。

「未来のスターを育てようぜ、ただし、怒声・罵声は禁止」

 土日どちらかの半日という練習時間の短さについては「長くダラダラ練習やるよりよっぽどいい。うちの団も見習って」という声や「こんな練習じゃあうまくならない」と厳しい言葉も。ただ「勝ちたい子供は別のチームへ行けばいいだけの話、このチームはそんなの(勝利主義)は二の次」「毎日練習したいなら他のチームに行けばええやんって話」という意見も飛び交い、ブエナビスタ少年野球クラブの基本理念を支持する声も強かった。同チームの代表も勝利至上主義よりも野球を楽しくやることを最重要視しており、その方針がぶれることはないと断言している。

 さらには「中学、高校でもこういう取り組みのチームがないと結局辞めてしまう」と小学生だけでなく、中学や高校でもこのような取り組みをするチームの必要性、楽しむ野球と高校野球で甲子園、NPB、MLBなどトップのレベルを本気で目指すチームの明確化をすべきなどという、次のステージを見据える声もあった。しかし、一番、強く感じたのは「未来のスターを育てようぜ、ただし、怒声・罵声は禁止」「とりあえず野球人口が増えてほしい」「俺はとにかく野球少年が増えてほしい」と一人でも多く野球をする子供が増えて、長く野球を続けてほしいと願う声だった。こういう議論などを重ねて、自分たちや野球界にとっての「正解」を見つけてほしい。(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)