昨年はオランダでプレーし、今年は新球団・琉球ブルーオーシャンズに入団

 吉村裕基外野手は、東福岡高から2002年ドラフト5巡目で横浜(現DeNA)に入団。中軸打者として活躍したのち、2013年にトレードでソフトバンクに移籍。2018年に退団し、昨年はオランダでプレーしたが、オフに新球団琉球ブルーオーシャンズに入団した。新球団でプレーする思いについて聞いた。

――昨年はオランダでプレーしてどんな感じでしたか?

「NPBの恵まれた環境でプレーしていたので、食事1つとってもケータリングなんかないし、食べるところを探すような環境で野球をしたのは、いい経験でした。帰国後も、現役続行をするつもりでトレーニングしていたのですが、元DeNAの小林太志さんが社長になって琉球ブルーオーシャンズができたのを聞いて、注目していました。選手としてオファーをいただいたのはうれしかったですね」

――琉球ブルーオーシャンズではどんな役割を果たしたいと思いますか?

「コーチじゃなくて選手ですが、同じ選手としての目線で、若い選手にアドバイスができたらと思います。もちろん若い選手から学ぶこともたくさんあります。僕も、NPB時代、先輩の選手の「こうしたらいいんじゃないか」というアドバイスにすごく助けられましたから。コーチではないので、聞かれれば答えるという姿勢ではありますが、親切に対応したいと思います」

――チームの若い選手を見てどう感じましたか?

「彼らは、今までは学校や社会人で勉強や仕事をしながら野球をしていましたが、ここでは野球が仕事です。これ1本になるわけです。朝起きてストレッチして球場に来て、練習して終わってからケアして栄養摂って、四六時中野球のことを考える。それがプロ野球選手になるということです。そのことを自覚してほしいですね。トレーニング1つにしても、野球選手なので、野球に通じる動きを意識しなければなりません」

ブルーオーシャンズのポテンシャルは「悪いものを補っていけば出来上がってくる」

――練習からそういう意識が必要だということですね?

「試合ではわざわざ投手は、ヒットになるコースにボールを投げてはくれません。打撃練習でもある程度スイングが固まってきたら、わざとポイントをずらして10球打ってみる。また違うポイントで10球打ってみる。カーブがきたらこれをパチンととらえる練習もしたいところです。やみくもに打つだけじゃなくて、柔らかい考えで練習に工夫をすれば飽きないですし、そういう目線でやれば野球が面白くなると思います」

――ブルーオーシャンズのポテンシャルについてはどう思いますか?

「プロを目指したけど、行けなかった選手が集まっているのだから、現時点では何かが足りないのでしょう。でも、若い選手たちはいいものがあるからまだ続けられている。そのいいものを伸ばして、悪いものを補っていけば出来上がってくるんじゃないでしょうか。可能性はあると思います。そんな中で、自分にもやれることはまだあるかなと思っています」

――プロ野球選手になるために身に着けるべきことはありますか?

「僕は選手の時から、野球だけしかできないのはだめだなと思っていました。言葉遣い1つとっても、食事しているときの態度でも社会人として通用しなければと思っていました。世の中の動きについて、野球以外のことにもアンテナを張っていかないと。そういう部分も大事ですね。世間は僕たちを「プロ野球選手だ」とみなします。そのことを意識するべきですね。

 僕は、選手として入団したので、野球をやりますが、他のことでも力になれることはやりたいと思います。そういうことを勉強させていただくことで、自分のスキルアップにもつながります。どんな経験でも、何を見ても、それを選手としてプラスにすることはできます。そういう姿勢も、若い選手に態度で示していきたいと思いますね」(広尾晃 / Koh Hiroo)