強いチームに「不動の打者」、今季各球団で打順を固定されている打者は?

 後半戦に入り、優勝、ポストシーズン争いが過熱するプロ野球。各チームとも故障者が出るなど打順のやりくりに苦慮する中、「不動の打者」としてチームを牽引する存在がいる。

 昔から、強いチームには「不動の打者」がいるとされる。打順を固定された打者がいることが強さの源泉になるというが、今季はどうか。両リーグで同一の打順で90%以上スタメン出場している選手を調べた。カッコ内はその打順でのスタメン出場試合数。※はその打順で全試合スタメン出場。勝敗&順位は7月20日時点。

【パ・リーグ】
○日本ハム 32勝53敗・5位
なし

○ソフトバンク 56勝30敗・2位
3番 柳田悠岐 84試合(82)打率.326、23本、75点、12盗

○ロッテ 27勝55敗・6位
なし

○西武 43勝37敗2分け・3位
2番 源田壮亮 82試合(77)打率.262、3本、27点、25盗

○楽天 52勝25敗1分け・1位
2番 ペゲーロ ※78試合(78)打率.309、21本、62点、3盗
5番 銀次 78試合(75)打率.323、2本、32点、1盗

○オリックス 38勝43敗1分け・4位
なし

 ソフトバンクの柳田は現在、リーグ3冠王。4番は2試合だけで3番に固定されている。西武の源田は新人だが、2番遊撃でほぼ固定されている。秋山翔吾は1番と3番で起用されているのでこの一覧にはない。一方、首位を走る楽天のペゲーロは、パでは唯一全試合スタメン2番で起用され、打率5位、本塁打でも柳田を2本差で追っている。銀次も5番にほぼ固定され、打率.323で柳田を追い上げている。

 日本ハム、ロッテ、オリックスは打順が固定できていない。故障者が多いなど不運な部分もあるが打線の軸ができていないことが、不振の大きな原因になっていると言えよう。

セ・リーグでは「不動の打者」5人

【セ・リーグ】
○広島 54勝30敗2分け・1位
1番 田中広輔 ※86試合(86)打率.298、3本、39点、19盗
2番 菊池涼介 81試合(81)打率.281、8本、38点、3盗
3番 丸佳浩 ※86試合(86)打率.320、16本、60点、8盗

○巨人 40勝45敗・4位
3番 坂本勇人 84試合(78)打率.327、9本、44点、11盗

○DeNA 44勝39敗2分け・3位
1番 桑原将志 ※85試合(85)打率.289、9本、31点、9盗

○阪神 44勝38敗・2位
4番 福留孝介 78試合(75)打率.256、7本、36点、1盗

○ヤクルト 28勝55敗2分け・6位
なし

○中日 38勝46敗3分け・5位
なし

 広島は同級生トリオの「タナキクマル」がその順番で固定されている。このうち田中と丸は全試合スタメン。この3人が強力打線の原動力なのは間違いない。他球団も羨む不動の上位打線だ。

 巨人は、他の選手は目まぐるしく入れ替わっているが、キャプテンの坂本はほぼ固定。首位打者を狙える位置につけている。DeNAの桑原は、昨年からレギュラーになったが、ラミレス監督は全試合1番で起用。出塁率.367は、期待に応えていると言えよう。一方、阪神は金本監督がキャンプの時点で福留のレギュラーを明言していた。4月に40歳を迎えた福留の成績は良いとは言えないが、若手のテスト起用が続く中、中軸を固定したいという考えなのだろう。

 やはり打順を固定できるのは、今季好調なチームに限られている。故障者が続出したり、成績不振な打者が多くて「猫の目打線」を組むチームは、上位進出が難しいのだ。今季最後まで、何人の選手が「不動の打者」であり続けることができるだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)