20歳を迎えたばかりの大学生「サブカルチャーに興味があるんです」

 球場の新たなエンターテインメントとなっている「売り子」。美女どころといわれる福岡のソフトバンク本拠地ヤフオクドームで働くアサヒビール、キリンビールの両メーカーの売り子を不定期連載で紹介している「福岡発 売り子名鑑」の第23回をお届けする。

 今回は、キリンビールの「なな」さん、だ。

 6月18日に20歳の誕生日を迎えたばかりだという「なな」さん。「サブカルチャーに興味があるんです」と言い、大学のゼミでは「タトゥーの歴史を調べてようと思っています」。なぜタトゥーなのか? 

「魏志倭人伝の時代から、海に漁に行くときに、顔に塗っていたものが始まりだったりするみたいで。そういう歴史があるのは面白いと思ったんです」

 売り子歴は2年目。大学入学を前に、友人たちと情報誌を見て、売り子の仕事を見つけた。「いろいろな条件で調べたら、1番最初に出てきたのが売り子だったんです。友達と2人で応募して、今もみんな続けています。その2人がいるから、頑張れるというのもあります」

 始めた当初は苦労の連続だった。何よりも、体力的にキツかったという。「一番最初にやった次の日はベッドから起き上がれませんでした。筋肉痛で体がバキバキになっていました。自分の部屋が2階にあるんですけど、1階に降りるのもキツくて」。仕事に慣れるまでは、毎日のように、体は悲鳴をあげていたという。

やりがいを感じるのは「空になった樽を変えること」

 その厳しい仕事も、2年目に突入した。最もやりがいを感じる瞬間はどこにあるのか。「なな」さんの場合は「空になった樽を変えることがすごくやりがいに繋がります。私は樽を変える瞬間が最高に気持ちいいんです。ああ頑張っているなって思えますし、結果が目に見えるので、やる気につながります」と言う。

 さらに「お客様と話すのは、本当に楽しいです。大学でも先輩たちと話したりはしますけど、売り子で全くの初対面の方と色々な話をすることで、自信もついたというか。それが大学生活でも、売り子でも、もう1つやっているアルバイトでも生かせているんです」と売り子の仕事で得られるものは多いという。

 常に心がけていることは「笑顔でいること」だという。「私は常に、例えば、コンコースを歩いている時でも笑うようにしています。私だったら、コンコースで疲れた表情になっている売り子さんからは買いたいとは思わないので。常に笑顔でいたことで『君はいつも笑顔だね』と話しかけてくれた方もいらっしゃいました」。

 子役の芦田愛菜や、なぜか男性タレントのウエンツ瑛士に似ていると言われる「なな」さん。「笑顔を褒められると嬉しいですし、お客様と話すことで疲れが減っていきます」といい「紳士的な男性」がタイプだという。目印などは身につけていないが、弾けるような笑顔が、何よりの特徴だ。

「笑顔を常に忘れずに頑張りますので、ぜひ見つけてください。樽を変える瞬間が何よりの快感です。私にその瞬間をたくさん与えてください」 (福谷佑介 / Yusuke Fukutani)