右前腕部の張りから復帰し、5回3失点で勝利投手となった千賀

■ソフトバンク 4-3 楽天(7日・PayPayドーム)

 ソフトバンクの千賀滉大投手が7日、本拠地PayPayドームで行われた楽天戦で今季初先発し、5回3失点で今季初勝利をマークした。右前腕部の張りからの復帰戦を白星で飾った千賀は試合後に「今日は野手や中継ぎの人たちのおかげです」と、援護してくれた打線と、リードを守り抜いたリリーフ陣に感謝の言葉を並べた。

 初回、先頭の茂木に対しての初球は159キロをマーク。そこから159キロを連発すると、4球目には自己最速タイの161キロをマークした。だが、2番の鈴木に左前安打とされると、浅村に四球を与え、島内にはセンター柳田の頭上を越す二塁打。いきなり2点を失う苦しい立ち上がりとなった。

 味方打線の援護により逆転に成功するも、3回には浅村に、この日初めて投じたカーブを捉えられて左翼スタンドへソロを被弾した。ただ、なんとか同点で食い止めると、5回に柳田が再び勝ち越しの適時打。この回限りで千賀は降板すると、6、7回は高橋礼、8回はモイネロ、9回は森が無失点に封じ、千賀の下に白星がやってきた。

 今季初登板で初勝利。ただ、千賀自身の自己評価はすこぶる悪かった。今季初登板、しかも無観客開催。どことなく集中力に欠けていたよう。試合後、自身で「集中しようと思っている時点で集中できていない自分がいたり、自分との会話が増えているのにも気付いていました」と、明かした。

復帰戦で勝利した千賀を工藤監督、楽天の三木監督はどう見たか?

 初回の161キロについても「(スイッチを)入れなきゃ、と思っている時点で、どうだろうという自分もいました。大した球じゃないなと思いながら投げていたので、今日は(球が)いっている、とは全く思わなかったです。(161キロも)去年の方がいいんじゃないかな、質的には。今日は全てが良くなかった」と振り返る。投球内容、ボールの質ともに、不満が残るものだった。

 では、周囲は千賀のピッチングをどう見たのか。工藤公康監督は「球威はありましたし、あとは微調整かなと思います。立ち上がりは点は取られましたけど、そのあとはしっかり抑えたので評価しないといけないと思っています」とコメント。及第点を与えた上で「当たってる楽天さんを5回3失点なら良しとしないといけないと思っています」と語っていた。

 一方の楽天の三木肇監督は「千賀は初登板で、もの凄い球もありましたけど、本調子ではなかったと思います。次また当たることもあると思うので、そのときは負けないようにしたい」と語った。敵将から見ても、千賀本来の姿には見えなかったようだ。

 とはいえ、ソフトバンクにとって頼もしい男が帰ってきたのは事実だ。この日は初回だけで29球を投げ、5回を投げ終えるまでに94球を要した。千賀は自戒を込めて「週のアタマで5回で終わるようじゃ足を引っ張っているようなもの」と言う。右腕にとっては、これが“開幕戦”。ここから先、どういう投球を見せてくれるか、が、何よりも重要になる。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)