グラシアルに2ラン、デスパイネに満塁弾を浴びた背景

■ソフトバンク 13-2 巨人(日本シリーズ・22日・京セラドーム)

 巨人は京セラドームで行われた「SMBC日本シリーズ」第1、2戦でソフトバンクに連敗。24日には舞台をPayPayドームに移して第3戦に臨むが、昨年も鷹に0勝4敗と一蹴されている原巨人に、挽回の可能性はあるのだろうか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)で21年間捕手として活躍した野口寿浩氏は、巨人バッテリーの観察力に疑問を呈した。

 22日の第2戦で15安打13得点と爆発した鷹打線にあって、特に破壊力を発揮したのが、ジュリスベル・グラシアル内野手とアルフレド・デスパイネ外野手の両外国人だった。

 昨年の日本シリーズでMVPに輝いたグラシアルは、今年も2試合通算7打数4安打、打率.571と打棒を振るっている。第2戦では、4点リードの3回、巨人2番手の戸郷から左中間席へ2ランを放ち、早々と試合を決定付けた。

 デスパイネは、5回に田口から右犠飛。7回には1死満塁で、鍵谷から右中間へ満塁本塁打。巨人にとっては、ショックが第3戦以降まで後を引くような衝撃弾だった。

大城に対して注文「意図が明確にわかる構えをしなければいけなかった」

 野口氏は巨人バッテリーの配球に首をかしげる。グラシアルの一発は、1球目に真ん中高めの148キロ速球でストライクを取った後、2球目のド真ん中のスライダーをジャストミートされたものだ。「1球目の甘いストレートに、ピクリとも反応しなかった。巨人バッテリーはこの段階で『なぜだ?』と疑問に思わないとダメ。スライダー狙いではないかと疑わないと。警戒していたにしては、2球目のスライダーはあまりにも甘過ぎました」と野口氏は苦言を呈した。

 さらに、「もしかすると、捕手の大城には、ボールにする意図があったのかもしれない。であるならば、厳しい言い方をするようだが、その意図が明確にわかる構えをしなければいけなかった。普通にストライクゾーンに構えていましたから」とも指摘する。

 デスパイネの満塁弾も然り。「前の打席では、初球のストレートを右犠飛。そうでなくとも、ファーストストライクの真っ直ぐにスイングしてくる確率が非常に高い打者です。カウント1-0からの真ん中外寄りの146キロはおあつらえ向きでした」と野口氏は見た。

 第1、2戦はいずれも大城がスタメンマスクをかぶった。第3戦以降は「捕手を西武時代にソフトバンクとの対戦経験が豊富な炭谷に代え、大城は2試合無安打の亀井の代わりにDHに入れて、打撃に専念させる手もある」と野口氏。いずれにせよ、チーム一体となって相手打者の対策を見直すことが急務と言えそうだ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)