出来高含め2年最大9億超で契約「平野は重要なイニングを任される」

 ダイヤモンドバックスは22日(日本時間23日)、オリックスから海外フリーエージェント(FA)権を行使してメジャー移籍を目指していた平野佳寿投手と2年契約を結んだことを発表した。リリーバーとして日本で実績十分の右腕は、メジャーでも活躍できるのか。野球専門の米データサイト「ファングラフ」は、今春のWBCでメジャー屈指の強打者を三振に斬ってとった場面を振り返りつつ、「サプライズ的な存在になるチャンスもある」と分析している。

 ダイヤモンドバックスは今季、93勝69敗のナ・リーグ西地区2位でプレーオフに進出し、ワイルドカードゲームではロッキーズを撃破。地区シリーズでは、レギュラーシーズン104勝を挙げたドジャースに3連敗を喫したものの、来季は更なる躍進を目指している。ただ、クローザーを務めたフェルナンド・ロドニーがFAとなってツインズに移籍したため、救援投手の補強が必要となっていた。

 記事では、予算に限りのあるダイヤモンドバックスが、レイズからブラッド・ボックスバーガーをトレードで獲得し、平野と2年総額600万ドル(約6億8000万円)、1年毎に100万ドル(約1億1300万円)の出来高がつく総額800万ドル(約9億600万円)という契約を結んだことを紹介。大物FA選手ではない投手でブルペンを強化したと触れている。

 昨年セットアッパーとしてブレークしたアーチー・ブラッドリーを加えた3人が、終盤の3イニングを任されると米メディアは予想しており、「ファングラフス」も「ブラッドリー、ボックスバーガー、平野の3人いずれもがクローザーを務めることができるだろう。Dバックスもどの起用法が効果を生み出すのかまだ分かっていないだろうが、平野はいずれにせよ重要なイニングを任されることだろう」としている。

ここ数年は奪三振率が低下も「平野は強みを失っているわけではない」

 その上で、平野の特徴について分析。日本で通算549試合に登板し、48勝69敗156セーブ139ホールド、防御率3.10と実績を残してきた右腕が、3月のWBC準決勝で米国代表のノーラン・アレナド内野手を三振に取ったシーンを紹介。スライダー、フォーク、直球の3球種を動画で見せ「スプリットは彼の代名詞だ。昨季、平野はNPB全投手の中でスプリットを投じた割合が最も高かった」と指摘している。

 さらに、そのフォークを生かした奪三振率の高さについても言及。ここ数年は数値が低下していることについて「投手にとってはいい傾向ではないだろう」と指摘しているが、球速を維持していること、米国では昔のレベルに戻る可能性があることは「ポジティブな点」だという。後者の根拠として、同じ救援投手の上原だけではなく、岩隈や田中も渡米後の奪三振率が向上しているというデータを紹介。日本の打者のほうがバットに当てようという意識が強く、メジャーの打者は積極的に振ってくることも影響しているのだろう。

「ファングラフス」は最後に、日本の投手がメジャーで成功を収める上で大きな要素となってきたフォーク(メジャーではスプリット)が、平野にとっても武器になると分析。「平野は決して絶頂期ではないが、もしボールが合えば前半戦のサプライズ的な存在になるチャンスもある。直球とスプリットのコンビネーションが威力を発揮することは証明されており、平野は強みを失っているわけではない」と締めくくっている。

 メジャー公式球への適応に問題がないことは、WBCでの好投で証明済み。ハマれば、クローザーを任される可能性も十分にありそうだ。(Full-Count編集部)