楽天からソフトバンクへ移籍した西田

 2017年11月、福岡ソフトバンクがキャンプを張る宮崎県で、西田哲朗内野手の入団会見が行われた。今オフ、斐紹選手との交換トレードで、楽天から移籍してきた26歳の西田。三笠球団統括本部長は「内野手の層を厚くしたかった」と語っており、福岡ソフトバンクの内野のポジション争いにどのように絡んでくるのか、注目が集まる。

 西田は、関西大学第一高校で通算37本塁打を誇り、俊足強打の内野手として2009年にドラフト2位で楽天に指名された。入団会見では、「全力疾走など、元気のあるところ」をアピールポイントに挙げていたが、そのフレッシュなコメント通り、明るいキャラクターでチームメイトとファンに愛されてきた選手だ。

 2011年まではファームを主戦場として好成績を残し、2012年から徐々に1軍の試合出場を増やしていく。ただ打撃不振と度重なる怪我に苦しめられ、2013年は26試合の出場で打率1割台という悔しい結果に終わり、チームが球団創設初の日本一に駆け上がる過程で、大きな役割を果たすことはできなかった。

 しかしプロ5年目の2014年は、西田にとって飛躍のシーズンとなる。松井稼頭央選手(現埼玉西武)が三塁手や外野手としての出場機会を増やした影響で、遊撃手の定位置争いが勃発。そこで頭角を現したのが、ファームで力を蓄えていた西田だった。

達川ヘッド「スイングも守備も1軍レベル」

 前評判通りの俊足強打で正遊撃手の座を奪取し、最終的に131試合93安打7本塁打41打点、打率.250という成績を残す。遊撃守備でも幾度となくファインプレーを見せ、未完の大器が5年目にして覚醒の時を迎えたかと、ファンや首脳陣の中でも期待が高まっていった。

 ところが2015年にその状況は一変。春季キャンプ序盤に左足の甲を骨折し、一度手にしたポジションを失ってしまうと、以降、2014年の成績を上回ることができず。ここ数年は不本意なシーズンが続いていた。

 そして今オフの11月11日、西田は斐紹との交換トレードで、福岡ソフトバンクに移籍することに。内野のバックアップを求めていた福岡ソフトバンクと、若い捕手を補強したい楽天の思惑が一致した形だ。守備のユーティリティー性と、強打が魅力の西田。なかなか殻を破れていないとはいえ、その練習風景を見た福岡ソフトバンクの達川ヘッドコーチも、「スイングも守備も1軍レベル」と太鼓判を押す。

 トレードの際に、西田は「活躍することで、お世話になった方々へ恩返しができればと思っています」と語っていたが、ファンの心をつかんだこの8年間と同じように、その持ち前の明るさで新天地の環境にもすぐに馴染めるだろう。杜の都では叶わなかった9年目の覚醒を、福岡の地で待ちわびている。(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)