10月に解任されたファレル前監督「ウエハラが最後のアウトを奪った」

 前レッドソックス監督のジョン・ファレル氏は、今年10月に解任された。2013年に就任し、1年目でワールドシリーズ制覇に導くなど実績を残した元指揮官は、解任後初めてメディアの前に登場。ボストンでの5年間の監督人生を振り返り、「ビッグパピ」の愛称で知られた英雄デビッド・オルティスを絶賛した。また、現在フリーエージェント(FA)となっている上原浩治投手が“胴上げ投手”となった名シーンについても振り返っている。

 レッドソックスは今季まで2年連続でア・リーグ東地区を制覇しながら、いずれも地区シリーズで敗退。ファレル氏が解任され、その後、アレックス・コーラ新監督の就任が発表された。

 MLBネットワークの「ホットストーブショー」への出演で、退団後初めて公の場に登場したファレル氏は自分の解任劇についてこう振り返っている。

「解任は受け入れ難かったか? 色々な意味でイエスだ。我々はチームとして、球団として、コーチングスタッフとして、我々が成し遂げた数々の偉業を誇りにしている。2013年のワールドシリーズ制覇と(2016、17年の)ア・リーグ東地区連覇もだ。しかし、どんな状況にも寿命というものは存在する。変革はなされた。自分はその変化を尊重することにする」

 2015年8月にはリンパ腫の治療のためにシーズンを欠場するなど、自身も苦難を乗り越えたファレル氏には恨み節はなかった。そして、レッドソックスでの監督人生の栄光を振り返った時、2人の人気選手の名前を口にした。

「私はいつだって所属してくれた選手のことを振り返る。たくさん偉大な選手がいたんだ。2013年には、デビッド・オルティスがそれを具現化してくれた。彼自身がプレーで示したことを考えるとね。コウジ・ウエハラが最後のアウトを奪ったんだよ」

古巣への心温まるエール「どう展開していくのか楽しみ」

 オルティスは昨季限りで現役を引退。通算2472安打、541本塁打、1768打点を記録した強打者はチームリーダーとして、ワールドシリーズ制覇に大きな貢献を果たした。そして、上原もフェンウェイ・パークの英雄となった。加入1年目の2013年はシーズン途中にクローザーに任されると、圧巻の投球を披露。ポストシーズンでも安定感は変わらず、タイガースとのリーグ優勝決定シリーズではMVPに選出され、カージナルスとのワールドシリーズで見事に“胴上げ投手”となった。上原が夜空に人差し指を突き上げながら仲間とマウンド上で歓喜を爆発させた場面は、語り継がれる名シーンとなった。

 右腕は昨季、レッドソックスからFAとなってカブスに移籍したが、レッドソックスも再契約に動いていた。そして、今年4月にはカブスがフェンウェイ・パークに乗り込んでの“凱旋試合”があり、上原が紹介されると、ボストンのファンは総立ちで拍手を送った。ファレル氏は、そんな絶対守護神の勇姿も心に刻んでいるようだ。

「数多くのいい選手が(優勝を)経験した。今日のチームに蓄積されているんだよ。アレックス・コーラは期待値の高い、とてもいいチームを引き継いだんだ。基準はできている。これからどう展開していくのか楽しみだよ」

 元指揮官は伝統を誇る古巣に心温まるエールを送っていた。(Full-Count編集部)