決定!第68回ダラクシー賞
文=桧山珠美

 秋・番組改編の季節。始まりがあれば終わりがある。お気に入りの番組が終わってしまうのはやはり寂しいものがある。たとえば、「さんまのSUPERからくりTV」(TBSテレビ)。近頃は「ザ・鉄腕!DASH!!」(日本テレビ)や「モヤモヤさまあ〜ず2」(テレビ東京)に浮気していたくせに、終わると言われれば、終了が惜しく思えてきた。離婚を切り出した妻に執着してしまうようなものだろうか。

 「からくりTV」のような22年も続いた長寿番組の終了にはそれなりの感慨があるが、そんな情が芽生える間もなく終わってしまう番組も多い。とくに今期フジテレビの撤収の早さときたら……。歌舞伎町の違法ビデオ店もびっくりの店じまいっぷりに唖然、だ。

 今回、とくに注目したいのは「クイズ30〜団結せよ!〜」「ジャネーノ!?」「ワンダフルライフ」の3本。この春スタートした日曜20時「クイズ30」。タレント芸人やら有象無象をひな壇にずらりと30人集めて一致団結クイズに挑戦。MCはロンブー淳とローラで、ローラ初のMC挑戦と話題を呼んだが、それ以上の話題はなし。大人から子どもまで楽しめる番組のはずが、大人にも子どもにもそっぽ向かれてジ・エンド。

 さらに月曜20時「ジャネーノ!?」。これも有象無象がひな壇に座り、暴露トークに花を咲かせる品格ゼロの番組。視聴者の心を?もうと途中からグルメネタを入れるなど節操のなさも裏目に。いや元より節操などないか。

 日曜21時「ワンダフルライフ」。リリー・フランキーと山岸舞彩を聞き手に「ゲストの生き方、人生哲学、ゆずれない信念・こだわりを探求」するインタビュー番組。人に興味があるとは思えないリリーは終始低めのテンションでお通夜と見紛う空気感。そんな彼をフォローする山岸がただのでしゃばり女に見えるのは致命的。「人の数だけ人生がある 人の数だけ生き方がある」のコピーと、竹内まりやの書き下ろしテーマ曲「静かなる伝説」が虚しい。

 3本とも初回を見ただけで、こりゃ駄目だと思ったが、世間はどうあれ、自分たちがイケると確信し始めた番組をわずか半年で打ち切るなどもってのほか。バラエティが育つのは時間がかかるのに、そんな堪え性がなくてどうするか。

 夫・山下達郎の「クリスマス・イブ」同様、一生モノになると信じて、番組のためにテーマ曲を書き下ろしたのに、こんなに早く終わるなんて! と、おそらく怒りに打ち震えている竹内まりやになり代わり、逃げ足No.1のフジテレビに「今月のダラクシー賞」を贈りたい。

■ライター紹介

ひやま・たまみ 8月は宝塚・劇団四季・劇団ヨーロッパ企画等々、18本のお芝居を観劇し、自己記録更新。「ガラスの仮面」で美内すずえ先生にプログラムにサイン&握手をしていただき、ご満悦 ! よい夏でした。