最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回は2021年9月30日にDear VillagersよりPC(Steam/GOG.com/EPIC GAMES)/Xbox Series X|S/Xbox One/海外PS5/海外PS4/海外ニンテンドースイッチ向けに発売された『アストリア アセンディング(Astria Ascending)』について生の内容をお届けしたいと思います。

なお、Xbox版はXbox Game Passに対応。国内PS5/PS4/ニンテンドースイッチ向けには3gooより2021年10月7日に発売が予定されています。



『アストリア アセンディング』とは
Artisan Studioが手がける本作は、多彩な種族が暮らすファンタジー世界を舞台にしたJRPGです。プレイヤーはデミゴッドと呼ばれる英雄たちを操作し、ノイズと呼ばれる敵と戦います。

本作のシステムは古典的なJRPGを踏襲しています。戦闘はターン制のコマンドバトルとなっており、敵の弱点を突くことでポイントを貯め、貯めたポイントを消費して攻撃を強化するのが特徴です。キャラクターにはジョブやアビリティーといった概念があり、英雄たちをプレイヤーの思いのままに成長させることができます。

本作の開発には『ファイナルファンタジー』シリーズ、『ニーア オートマタ』、『ブレイブリーデフォルト』を手がけたクリエイター陣が携わっており、ストーリー、アートワーク、音楽などにその影響が見て取れます。

『アストリア アセンディング』の実内容に迫る!
ゲームを開始すると、手描き風のアニメーションムービーとともに舞台となる世界オルカノンについての物語が始まりました。ところが、物語の冒頭からこの世界に特有の単語が次々に飛び出します。初めて聞く言葉で語られる世界設定に筆者の頭はたちまち混乱してしまいました。

それでもなんとか内容を読み解くと、どうやら最初の舞台となる街には獣人を含む複数の種族が住んでいるようです。この世界にはノイズという敵がおり、それを倒す英雄デミゴッドがいます。そして、デミゴッドに選ばれた者は代償として数年で命を落とす運命にあるのです。冒頭の説明ラッシュで理解できたのはここまででした。

ムービーが終わると、そのままキャラクターが操作できるようになりました。デミゴッドのリーダーを務める女性ウランを移動させて、周りのデミゴッドに話しかけます。最初にいるデミゴッドはウランを含めて8人。それぞれジョブが割り当てられており、ジョブに応じたアビリティーを持っています。8人のジョブは隊長、魔術師、召喚師、ソルジャー、フェンサー、盗賊、学者、探索者です。

仲間に一通り挨拶を済ませると、果樹園にデミゴッドの敵であるノイズが現れたとの知らせが舞い込みました。いきなり初出撃です。

特徴的な戦闘システム“フォーカスポイント”
最初の会議室を出てエレベーターで地上に降り、街に向かいます。仲間は全員一緒に行動していますが、マップ上に表示されるのはリーダーのウランだけで、プレイヤーが操作するのも彼女です。本作のフィールドはキャラクターを横から見た2Dマップとなっており、左右に横スクロールしながら移動します。上方向へのジャンプはありますが、奥行き方向への移動はありません。マップ上では人と話す、建物に入る、宝箱を開けるなどのアクションが可能です。

JRPGのお約束に従って街の人から情報を集め、列車に乗って目的地の果樹園に辿り着きました。短いムービーシーンに続いてノイズとの戦闘です。敵との遭遇はシンボル・エンカウント方式で、シルエットに接触するまで敵の具体的な構成はわかりません。自分から敵を斬りつけると先制攻撃の確率が上がり、背後から敵に接触されると敵の先制攻撃を受けます。

戦闘は敵と味方が左右に分かれて戦うターン制のコマンドバトル方式で、じっくり考えて行動できます。パーティの中から4人が戦闘に参加し、残りのメンバーは待機状態となります。現時点で取れる行動は攻撃、防御、アビリティー、アイテム、フォーカス、キャラクター交代の6種類。アビリティーは魔法を含む特殊能力全般を指し、あとで説明するアセンションツリーを成長させてアンロックしていきます。

本作の戦闘を特徴づけているのがフォーカスポイントと呼ばれるシステムです。フォーカスポイントはパーティ全体で共有される値で、敵の弱点を突いて攻撃すると増加し、逆に敵が耐性を持っている攻撃をしてしまうと減少します。

攻撃、防御、アビリティーの行動前にフォーカスポイントを消費すると、その効果を最大4段階まで強化できます。フォーカスポイントで強化した攻撃は通常攻撃に比べて遥かに強力なので、ボス級の敵を倒すにはフォーカスポイントを集中して使うのが有効です。さらに重要なのは、味方だけでなく敵もフォーカスポイントを持っていることです。そのため、味方のポイントを増やしつつ、敵のポイントを減らす立ち回りが求められます。

似たシステムを持つRPGをプレイしたことがない方には、このフォーカスポイントというルールがイメージしにくいかもしれません。敵の弱点を攻撃し、敵の攻撃を跳ね返すほど“必殺技ゲージ”が貯まっていくと考えればわかりやすいでしょう。

攻撃には物理、炎、水、土、風など9種類の属性があります。敵によって弱点となる属性と耐性のある属性が異なり、耐性には無効や吸収といった上位版も存在します。強力な耐性を持つ敵に攻撃を仕掛けてしまうと、一度に大量のフォーカスポイントを失うので注意が必要です。なお、味方の弱点や耐性は装備によって決まります。

最後に、パーティの誰かがフォーカスという行動を取ると、1ターンだけ有効なフォーカスポイントを獲得できます。また、戦闘に参加するメンバーはいつでも入れ替えられます。

一難去ってまた一難
果樹園のノイズをすべて倒したところ、今度は街中にノイズが現れたとの知らせが届きました。すぐに現場に急行したデミゴッドたちはノイズを駆逐。さらに、ノイズの発生源と思われる下水道に潜ります。

下水道の中にはノイズが巣食い、古代遺跡を彷彿とさせる仕掛けが施されていました。碑文に書かれた文章を紐解きながらジャンプやスイッチを駆使して謎を解き、下水道の奥深くへと進んでいきます。

そろそろ強敵が近いと感じた筆者は、それまでに獲得したスキルポイントを使って新たなアビリティーをアンロックしました。

敵を倒すと経験値とは別にスキルポイントが手に入ります。それぞれのデミゴッドはアセンションツリーと呼ばれる星座のような形のスキルツリーを持っており、スキルポイントを消費することで新たなアビリティーをアンロックしたり、能力値を強化したりできます。アセンションツリーの形とアンロックできるアビリティーはデミゴッドによって異なります。

下水道の最奥部でついに強敵と遭遇しました。これまでの敵とはHPの桁が違います。まずは慎重に弱点を見極め、学者と魔術師の二人がフォーカスポイントで強化した弱点属性の魔法を畳み掛けます。

しかし、敵もさるもの。減ったHPを自力で回復してこちらの攻撃を耐えしのぎました。このままではMPが尽きてしまいます。これまでは二人がそれぞれフォーカスポイントを使って魔法を放っていましたが、比較的火力の低い学者はポイント稼ぎに集中させ、火力の高い魔術師にすべてのポイントを注ぎ込んだところ、見事敵を倒すことに成功しました。

下水道から無事脱出し、街に戻った一行は住民から感謝の言葉で迎えられました。しかし、この出来事は歴史的大事件の幕開けに過ぎなかったのです……。

以降も、今までご紹介したのと同様の進行フローで新たなマップへの移動や探索・戦闘を繰り返しながら物語は進んでいきますが、ここから先の物語はぜひご自身の目でお確かめください。

ここまで物語を進めたところで、この世界の対戦ゲームが遊べるようになりました。NPCを相手にプレイできるこのゲームは、六角形のマス目で構成される盤面に、二人のプレイヤーがトークンと呼ばれるコマを交互に配置して遊びます。

ノイズとの戦闘と同様、トークンには弱点や耐性が設定されており、その特徴を上手く活かして配置するのが勝利への近道です。トークンにはコレクション要素もあり、やり込みがいのあるミニゲームとなっています。

ターン制コマンドバトルの醍醐味が味わえる作品
本作はファンタジー世界が舞台のターン制コマンドバトルを基調としたJRPGです。フォーカスポイントを駆使した戦闘やジョブシステムに日本のRPG作品の影響が強く見られ、JRPGが好きな方は親しみを感じるでしょう。

本稿ではプレイ時間の都合で確認できませんでしたが、ステータス画面には最初から持っているベースジョブの他に、メインジョブ、サブジョブ、サポートジョブの欄があり、ゲームの進行によってジョブシステムが大きく拡張されることがうかがえました。

JRPGが好きな方、ターン制コマンドバトルを求めている方にお勧めしたい作品です。

タイトル:アストリア アセンディング(Astria Ascending)
対応機種:PC(Steam/GOG.com/EPIC GAMES)/Xbox Series X|S/Xbox One/PS5/PS4/ニンテンドースイッチ
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2021年9月30日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:3,600円(10月8日までは10%オフの3,240円)



「爆速プレイレポ」ではハードコアゲーマーなライターから読者に向けて、新作タイトルの生の内容を伝えるプレイレポートをお届けします。対象となるタイトルは、執筆時点で発売48時間内の新作、かつAAAからインディーまで、ジャンルやプラットフォームを問わず「読者が気になるだろうゲーム」もしくは「ハードコアゲーマーのアンテナが反応するゲーム」です。

性質上、本企画においてはゲームの評価や採点は行いません。ストーリーなどの「ネタバレ」も軽度な内容に留まることが殆どです。また、記事執筆にはデベロッパー/パブリッシャーからプレイレポート用として提供されたゲームソフトが含まれる場合もあります。プレイ時間自体も基本的には短い段階での執筆となります。

なお、マルチプラットフォームで展開されている作品においては、対応している機種のうちのひとつのエディションのみをプレイしています。そのため、本文内でプレイした際の使用機種についても明記しています。