今年、ジャパンゴルフツアー選手会の事務局長に就任した池田勇太は、その役割を「選手会とJGTO(日本ゴルフツアー機構)のパイプ役の主たる人間」と説明した。「いろいろな報道は出ていますが、選手は選手の職場であるトーナメントを守りたい、JGTOも選手の職場であるトーナメントを開催したいというのは、なにも変わりないと感じています」と、JGTOと選手会の対立報道に触れながらも、両者の連携を強調した。

7月6日、池田はJGTOの青木功会長とともに、新型コロナウイルス対策を担当する西村康稔経済再生相を訪問し、「少し交渉をやらせていただいた」と外国人選手の入国やビザ発給について直接理解を訴えた。外務省が在留資格を持つ外国人の再入国について条件付きで認めることを発表したのは同29日のことだった。

新型コロナウイルスの影響で大会中止が相次ぐ今年、選手たちからは将来を不安視する声も聞こえてくる。「プロゴルファーがゴルフ以外でお金を稼ぐことがどんなに大変か」と嘆くプロもいれば、「来年は自分がそうなっているかもしれない」と失業や倒産に苦しむ人々を自分に重ねるプロもいる。

池田はいう。「フジサンケイクラシックでトーナメントが再開するとは言え、その後につながるとは正直思えておりません。ただ、秋や2021年のトーナメントに関しても、開催できるよう青木会長以下、JGTOの方々とも協力しあって各スポンサー様のところに出向きながら折衝をしています。非常に前向きなご意見を頂いている主催者様もおりますし、なんとか1試合でも多く開催したい。これはレギュラーツアーにおいても、(下部)AbemaTVツアーにおいても同じです」。先行きは楽観視できないが、とにかく一歩ずつ進まなければ状況は変わらない。

ウィズコロナの時代、新たなトーナメントの形を作っていくことも課題の1つだ。「ファンとの触れ合いや、ギャラリー対応も考えていかないといけない。いままでのやり方は一切通用しない世界、時代に来てしまった。そういう意味では、あらたな創造が必要になる」。求められるのは、柔軟な発想と臨機応変な対応力、そしてファンのためを思う心――。

「2020年、コロナウイルスの影響で未曾有の状況に立たされている」という男子ツアー。その力を結集して、ピンチをチャンスに変えられるか?(編集部・今岡涼太)