◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント 3日目(28日)◇芥屋GC(福岡)◇7210yd(パー72)

後輩プロのロングドライブに心を刺激される。後半13番(パー5)、星野陸也のティショットが、新設された右サイドのフェアウェイバンカーを越えていった。打ち上げを入れて316yd以上のキャリーが必要な場面。「マン振りする良い機会だと思って」。石川遼も1Wを振りちぎり、追い風に乗せて砂の向こうのフェアウェイをとらえた。

「本当にギリギリで越えた。(ボールがあったのは)318、319ydあたりだったので」と冷や汗まじりに振り返った石川は、同ホールから2連続バーディ。「飛距離もそうだけど、狙った幅に打てたことを自分は評価したい」と、その精度にうなずき、打ち下ろしの最終18番(パー5)は340ydを越える1Wショットも見せてバーディフィニッシュを決めた。

「東京五輪」にも出場した星野は、石川にとって「特別な目で見ている」ひとりだという。「彼のほうが飛ぶと思ってますけど、まだまだあきらめてないっていうか。大人げない感じですけど」とライバル心を隠さない。このムービングデーのスコアは8バーディ、2ボギーの「66」と、1打リードして先輩の意地を見せた。

昨年から取り組んでいるスイング改良で試行錯誤が続くなか、実戦機会で緊張感を高めて一打に向き合えたのが喜ばしい。「実際に(スコアメークへの)欲も出て、陸也と一緒にマン振りをしたりした。こういう展開になったときも1カ月前よりもブレなくなった実感が正直ある」と、普段以上に前進を感じられる。

単独首位とのスコット・ビンセント(ジンバブエ)とは2打差。「あしたもショットのベースを高めていくゴルフを目指したい」と今一度、タイトルへの欲望は胸にしまい込んだが、2019年12月「日本シリーズJTカップ」以来の勝利も待たれる。最終ラウンドを前にした3位はここ2年で最高の順位だ。(福岡県糸島市/桂川洋一)