「全米オープン」王者で世界ランキング2位のジョン・ラームは、ツアーの中でも指折りのショットメーカーだ。PGAツアーにおけるティショットのストローク・ゲインドとパーオン率(73.5%)でトップに立ち、ティからグリーンのストローク・ゲインドは2位、ドライビングディスタンス(313.9ヤード)では11位につけている。

ラームが他の選手と一線を画しているのは、肉体的な制限にも由来する独特なコンパクトかつ一貫性のあるパワフルなスイング。さらに、左手首を掌屈してクラブをスイングするため、弾道は他のPGAツアーの選手よりも若干低い。

このスイングに合わせるため、ラームは自身の使用するクラブに少しばかりロフトを加えることを好む。例えば、使用する10.5度のキャロウェイ ローグSTトリプルダイアモンドLSの実測ロフトは11.2度あるが、これは彼と同年代のほぼ全ての選手よりかなり高い設定となっている。

フェアウェイウッドは、キャロウェイ ローグSTトリプルダイアモンド“T”プロトタイプヘッド(16.5度と18度)を使用。ラームの比較的角度の急なインパクトに対し、安定したターフの抜けを実現するべく、少しフェースが深く、ソールは丸みを帯びた形状をしている。高ロフトのフェアウェイウッドは、ラームがパー5でグリーンを狙うショットでグリーンに止める上で必要な高さとスピン量を出すのを助けている。

5番ウッドの助けを必要としないときは、コースやコンディションに応じてメッキなしのカスタムモデルである、キャロウェイXフォージドUTドライビングアイアン(22度)の出番となる。風に向かって突き抜ける低い弾道のオプションを必要とする場合、弾道が高くスピン量の多い5番ウッドよりもドライビングアイアンの方が適しているのである。

また、最近のキャロウェイゴルフによるWITB(What’s In The Bag = バッグの中身)動画によると、ラームは比較的ウィークロフトのキャロウェイ APEX TCBを使用している。これは必要に応じてインパクトでロフトを立てることができるようにするためであり、弾道が低くなりすぎたり、飛びすぎたりする心配をしなくて済むようになる。

もう一つ興味深いのは、シャフトを頻繁に変えないことで毎年ショットの一貫性を保っている点だ。ラームは2013年から1Wと3番ウッドには同じアルディラ ツアーグリーンシャフトを使用し、アイアンには10年以上プロジェクトX 6.5スチールシャフトを使用している。これにより、可変要素を除外して、新しいヘッドに替えても、クラブのパフォーマンスは一定の親密性を維持できる。

パターに関しては、クラウンにアライメントラインの入っていないオデッセイ ホワイトホットOCロッシーパターを使用している(2022年に入り、少しだけ他のパターに乗り換えたこともあった)。キャロウェイのWITB動画によると、彼はアライメント用のラインやドットのないものを好んでいる。その方が“99パーセント”の確率で、より良い方向へ向いて構えられるという。

以下は、ラームのバッグの中身である。15本のクラブを持ち歩き、コースコンディションやレイアウトに応じてカスタムモデルのキャロウェイXフォージドUTドライビングアイアンと、ローグSTトリプルダイアモンド5番ウッドのどちらかを実戦で使用しているというのが留意点だ。

1W:キャロウェイ ローグSTトリプルダイアモンド(10.5度、実測ロフトは11.2度)

シャフト:アルディラ ツアーグリーン 75TX(45.25インチ、1インチ短縮)

3番ウッド:キャロウェイ ローグSTトリプルダイアモンド T HL(16.5度、実測ロフト15.2度)

シャフト:アルディラ ツアーグリーン 85TX(43.25インチ、1.5インチ短縮)

5番ウッド:キャロウェイ ローグSTトリプルダイアモンド T(18度、実測ロフト17.9度)

シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD-DIブラック8X(42インチ、2インチ短縮)

アイアン:キャロウェイXフォージドUT(22度、実測ロフト20.5度)、キャロウェイ APEX TCB(4番〜PW)

シャフト:プロジェクトX 6.5

ウェッジ:キャロウェイ JAWS FORGED(52、56、60度)

シャフト:プロジェクトX 6.5

パター:オデッセイ ホワイトホットOGロッシー(37インチ)

ボール:キャロウェイ クロームソフトX

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)