◇米国女子◇アメージングクリー ポートランドクラシック 最終日(18日)◇コロンビア・エッジウォーターCC(オレゴン州)◇6478yd(パー72)

優勝争いのさなか、ティショットを池に入れてボギーをたたいても、古江彩佳は淡々とメモを開いてショットの詳細を書き記す。「目の前の一打に集中する」ことを繰り返すからこそ、最後まで優勝争いに食らいついた。

首位から出た最終日、前半は思うようなプレーができなかった。後続組が伸ばすなか、長いバーディパットを残したり、前日まで決めていた距離のパターがカップ横を抜けたりと“らしくない”プレーが続く。「なかなか自分のゴルフが落ち着いてできなかった」と5番、7番でバーディを獲ってもしっくりこない。それでもボギーをたたかず7ホールを終えたところで、耐えていた糸が切れた。

グリーン右サイドに池があるパー3。右端に切られたカップは狙わず、左に打ったつもりがカップの手前ではねて池に落ちた。「すこし(フェースが)開いてしまったので、距離も飛ばなかった。気持ちのどこかが右のピンに行ってしまったかな」と第2ラウンドの1番以来のボギーが出た。9番もボギーをたたいて首位と3打差8位に後退したが、焦りや怒りをあらわにすることはない。

次の地点に向かいながら、淡々と書き記すのは昨年からはじめたショットのメモ。データを貯めるために1打ごとを書き残すことで目の前の一打に集中する。ルーティンをこなして次のホールに向かっていくと、すぐにチャンスはやってきた。

10番(パー5)、7Wの第2打は狙いどおりで、グリーン手前のカラーまで転がっていった。パターで打った3打目を入れてイーグルを奪うと、11番は2mにつけてバーディ。「前半うまく行かないなかでバーディがとれていたので、気持ちが浮いていた。ボギーが来てうまく集中できたと思います」と流れを取り戻し、首位に返り咲いた。

後半は落とすことなく1イーグル4バーディ、2ボギーの「68」。通算17アンダーでフィニッシュしたが、同組のアンドレア・リーが(米国)が19アンダーまで伸ばして優勝をさらっていった。「本当にアンドレア選手がいいプレーをしていたので、あっぱれだと思います」と笑顔で祝福し、3位で大会を終えた。

「すごく悔しい気持ちはあるけど、また次につながる悔しさ」と、勝てなかった試合の数だけまたひとつ強くなる。(オレゴン州ポートランド/谷口愛純)