◇米国女子◇Qシリーズ 事前(29日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(パー72)、フォールズコース(パー71)

新しい呼ばれ方が、なんだかくすぐったい。今月初旬に日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストを通過した馬場咲希は、米ツアーの最終予選会に向けて、国内の普段使いのゴルフ場で練習を重ねた。長年、お世話になってきた人々から飛ぶ「馬場プロ!」の声。「今まで通り、“咲希ちゃん”とかでお願いします…」。アマチュア卒業が決まってから、4週間ではまだ慣れるはずもない。

プロゴルファーになって最初の競技はルーキーイヤーの職場を決める戦いだ。10月にフロリダ州で行われた2次予選会(Qスクール ステージII)を通過して、たどり着いたアラバマ州。開幕のちょうど1週前に当地入りし、時差ボケもしっかり解消して6日間108ホールの長丁場に備えてきた。

「ちょっとドキドキ…みたいな感じかな。セカンド(2次予選会)の時のことはあまり覚えてないけど、同じ感じだったと思います」と緊張感いっぱいの戦いが続く。国内ツアーの来季出場権を争うQTファイナルステージは今週、並行して開催されている。「今回の結果で来年の活動場所が変わってくると思うんですけど、そこはあまり考えずに集中して頑張ろうと思います」。退路を断つ思いで渡米を決めた。

開幕前日は初日にプレーするクロッシングコースで最終調整。ラウンド後も連日、丁寧に打ち込みを続けた。「(大切なのは)やっぱりメンタルと体力。6日間プレーできれば、最後までチャンスがあると思うので、少しミスをしてもあきらめずに最後まで頑張りたいと思います」。思えば、4日間競技だった2次予選会も通過圏外で迎えた後半2日間で巻き返した。

昨年の「全米女子アマチュア選手権」で日本勢として37年ぶりの優勝を遂げてから、メジャーをはじめとした海外での出場試合が急増し、米ツアーが一気に身近になった。試合を重ねるたびに「(海外の選手は)ゴルフをすごく楽しみながらプレーしていて、もちろんすごく上手で、プレーしている姿がすごくカッコいい」と憧れは膨らむばかり。

「緊張すると思うんですけど、自分が本当に戦いたいと思っている舞台に挑戦する。自分の『戦いたい』という気持ちに従って、強い気持ちでプレーできたらいいなと思います」。プロゴルファーとしての一歩を力強く踏み出す。(アラバマ州モービル/桂川洋一)