◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 事前情報◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7069yd(パー71)

開幕戦を迎える石川遼のバッグの中身をのぞくと、上下の番手にいくつかの変化が見られた。

ドライバーはキャロウェイの最新モデル「パラダイム Aiスモーク トリプルダイヤモンド」へ。「自分好みのドローボールが安定して出たのがトリプルダイヤでした。ドローの度合いが去年のモデルより少し強くなり、僕にとってはすごくいいこと」。シリーズ内のあらゆるモデルを試し、最終的にトリプルダイヤに落ち着いた。

「去年使っていたトリプルダイヤSはちょっと右に抜ける球に。トリプルダイヤのほうがドローのかかり具合が強く、彼が好む右に出るドローが打ちやすかったですね。初速も出て、試した中で一番飛んでいました」(キャロウェイツアー担当)

3Wはやさしいモデルの「パラダイムAi スモークMAX」をチョイスした。「すごく座りがいい。構えた時に地面にペタっとキレイに落ち着くソール形状と、少しシャロー目なサイズ感も好き。(3Wに)求めているフェアウェイから高弾道でキャリーが出せやすい見た目ですね」。さらに「去年のスプーンよりも距離が少し出ている。飛ぶようになることに越したことはないので良かったです」と思わぬ飛距離アップにも満足そう。

そして、今回のセッティング変更の目玉は、下の番手の布陣を変えたことだ。昨年までは8番から下は「44、48、52、57、62度」のウェッジ5本体制だったが、今回は9番アイアン(42度)とPW(46度)を入れ、その下を「50、54、58度」の3本体制に。なぜ大幅な変更をしたのか。その発端は「58度を入れたかった」ことに尽きる。

「今までは状況によって52度、57度、62度を使い回していました。去年の日本シリーズもその3本を使っていたんですが、転がしの時に迷いがあって。どれでランニングアプローチしたらいいのか分からなくなっちゃったんですよ。めっちゃ練習したんですけどね…」

そこで石川が思い出したのが「58度」の存在だった。石川はここ3年ほど58度を抜いていたが、アマチュアの頃から多用してきた“58度の転がし”が忘れられなかった。「15年ぐらいで培った58度のランニングアプローチの距離感が、めちゃくちゃ体に染み込んでいるんです。技術のことを何も考えず、距離を合わせることだけに集中できる。52度だと『ボール位置がここで』とか『打ち方はこうで』など余計な思考が入ってくる。特にアプローチは打ち方よりも、距離感が合うことが一番。試合で一発で合わせなきゃいけないアプローチの場面では、そこは無意識にいきたいんです」

石川にとって、50度と54度(アイアンの46度と42度も)はゴルフ人生初体験で、「距離感をこれから磨いていきたい」と試合を重ねながら調整していく腹積もりだ。さらに、9番とPWをアイアンとして戻した説明も加えた。

「重心の位置や材質の違いもあるかもしれないんですが、ウェッジの方がスピンが入るんです。試合で入りすぎちゃうとアイアンよりも1、2yd飛ばずに、なかなか距離感を上手く合わせられない。マッスルバックとはいえ、アイアンのほうがやさしいと思いました」。ウェッジを試したからこそ、マッスルバックの下の番手のやさしさに気づいたのだろう。

4本体制や5本体制などを経て、一周回って行きついたウェッジ3本体制。無意識で距離感が出せるという原点に戻り、石川は17年目のシーズンを迎える。

<石川遼のクラブセッティング>

ドライバー:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク ◆◆◆(トリプルダイヤモンド)(10.5度)

シャフト:グラファイトデザイン Tour AD TP(60g台、硬さS)

フェアウェイウッド:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク MAX(3番15度)

シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD TP(70g台、硬さX)

ユーティリティ:キャロウェイ APEX UW<2022年>(3番19度、4番23度)

シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD UB(3番8X/4番9X)

アイアン:キャロウェイ APEX MB ツアーバージョン(5〜PW)

シャフト:日本シャフト モーダス3 システム3 プロトタイプ

ウェッジ:キャロウェイ JAWS RAW(50、54、58度)

シャフト:日本シャフト モーダス3 システム3 プロトタイプ(50、54度)、トゥルーテンパー ダイナミックゴールド S200(58度)

パター:オデッセイ ホワイトホット XG #7 H CS プロトタイプ

ボール:キャロウェイ クロムツアー<2024年>