◇海外メジャー◇全英オープン 3日目(22日)◇ロイヤルバークデールGC(イングランド)◇7156yd(パー70)

嵐の前の静けさなのか。首位と6打差の10位からスタートした松山英樹は5バーディ、1ボギーの「66」。通算4アンダーとスコアを伸ばし順位は5位へと上げたが、首位のジョーダン・スピースとの差は7打に広がった。

ラウンド後、4アンダーは及第点かと聞かれた松山の答えは「普通ですね…」。早い時間にメジャー最少スコアの「62」が飛び出し、多くの選手たちがアンダーパーを記録した日に伸ばしはしたが、突き抜けることはできなかった。

「練習場では絶好調だった」というショットだが、コースに出ると左右にぶれた。310ydの5番(パー4)では1Wで1オンに成功させたが、そよ風程度の恵まれたコンディションで、フェアウェイキープ率は57%にとどまった。「フェアウェイから打てていないので仕方ない」と、チャンスを量産できなかった。

それでも、しぶとくカップを狙い続けた。2アンダーで折り返した後半は、10番、12番とロングパットがカップをかすめ、大きなリアクションで悔しがった。14番(パー3)で左4mのバーディパットを沈めると、ギャラリーの歓声にパターを上げた。17番(パー5)では、アプローチをミスした後に6mをねじ込んで力強く右拳を握りしめた。高い集中力は、無意識に松山の感情表現を豊かにした。

最終18番。8mのバーディパットがカップの淵でわずかに止まると、両手を膝について腰を折った。この3日間、3パットは1度もない。パット自体は悪くないが、持ち味のショット力でもう少しピンそばにからめたかった。

「もうちょっと良いプレーができたらなという感じはあるけど、悪い位置ではない」と現状を受け止める。「少しはチャンスがあると思うし、すごく楽しみな1日になると思う」。世界ランク2位の松山にとって“普通のこと”も、周囲から見れば“すごいこと”。メジャー初制覇に向けて、7打差をまくりにいく。(英国サウスポート/今岡涼太)