◇海外メジャー◇全英オープン 最終日(23日)◇ロイヤルバークデールGC(イングランド)◇7156yd(パー70)

日本人初のメジャー優勝を目指した松山英樹は、スタートホールの1打目を右へのOBとしてトリプルボギー発進。その後は3バーディ、2ボギーと盛り返したが、「72」で通算2アンダー。優勝したジョーダン・スピースとは10打差の14位タイに終わった。

一瞬の出来事だった。7打差を追い掛けて、最終組の2組前からティオフした松山の第1打。左からのアゲンストの中、3Wで放ったショットは右サイドの柵を越えてOBゾーンへと消えていった。「きょうは練習場もすごく悪かったし、とりあえずフェアウェイ方向に打っておこうみたいな感じだった。気を遣う風だったけど、やっぱりうまくいかなかった」。打ち直し後の4打目はグリーン左手前のバンカーに捕まって、5オン2パットのトリプルボギー。わずか1ホールで、優勝を目指すには絶望的な10打差となった。

それでも、松山は懸命に自分を鼓舞した。地元ギャラリーの声援に混じって、多くの日本人ギャラリーからも「ガンバレ!」と声が掛かる。「まず、早く(この日)パープレーまで戻せたらどうかなというのはあった。ジョーダンがスタートしてバタバタしていたので、パー5も2つ残っているし、どうにかできるかなと思っていた」。

だが、その気持ちにこの日はショットが応えてくれない。「ちょっときっかけをつかめそうだったのが、またなくなってしまった」と、11番は1Wショットが左バンカーに捕まり、12番(パー3)ではティショットがグリーンをショートして、2連続ボギーとした。

17番(パー5)で後半2つめのバーディを奪い、軽く右手を挙げたものの表情は険しいまま。“時すでに遅し”だった。

「まあ、残念な一週間です」と、大きく息をはき出した松山。その目は宙をさまよって、何かを必死に探し続けているようでもあった。「もうちょっと落ち着いてから考えたいです――」。答えはまだ、リンクスの風の中か。(英国サウスポート/今岡涼太)