◇世界選手権シリーズ◇WGCブリヂストン招待 初日(3日)◇ファイヤーストーンCC(オハイオ州)◇7400yd(パー70)

一時はトップに立ちながら、後退してフィニッシュ。それでも松山英樹は決して悲観せずにラウンドを振り返った。初日は7バーディ、6ボギーと入り乱れる展開で「69」。1アンダーの15位タイとし、首位のトーマス・ピータース(ベルギー)とは4打差での発進となった。

この日の変化はパターにあった。早朝の練習グリーンでピン型のエースパターでウォーミングアップを始めた松山は、今週の事前ラウンドでテストしていたベントシャフトのマレット型のモデルに握り変えた。テーラーメイドのTPコレクション プロトタイプ。「きのうの時点で使うことを決めていた」と、好感触を得てさっそく実戦投入した。そのパッティングが上々のスタートを切らせた。

出だし10番で8mを沈めてバーディを先行させ、第1打を右ラフに曲げた11番を挟み、グリーン奥からウェッジでチップインさせた13番から破竹の4連続バーディを奪取。「“たまたま”のような4連続。でも15、16番は良いバーディだった。13、14番に関してはパーを獲れたらいいなというところでラッキーがあった」。5m以内のチャンスを逃さず、リーダーボードの一番上に名前を載せた。

コース上空に雷雲が到来する前、次第に風が出始めた後半インは2バーディ、4ボギーと乱れた。練習日の打ち込みで状態はわずかに上向いたが、本調子には至らない。「ショットに関してはもうちょっと良い感じで打てるかなと思ったんですけど、試合になるとうまくいかなかった」。折り返し後の1番では、フェアウェイ真ん中から残り141ydの2打目をグリーン右のバンカーに入れる珍しいミスからボギーをたたいた。

その中でも、6番ではスーパーショットを披露した。1Wショットを大きく右に曲げ、2打目はラフから残り156yd。前方の大木が視界を遮ったが、枝葉の間に見えたスペースを8Iで射抜き、グリーン奥まで運んでパーを拾った。「行けるだろうと思って。なんとなくイメージも出ました。レイアップしてダブルボギーよりも、狙ってダボの方がいいなと思って。行ける自信もあった」という一打で、ギャラリーを唖然とさせた。

終盤の7番(パー3)、9番で3パットボギーが出て「あしたは使うか分からない」としたものの、新しいパターへの評価は決して悪くない。「後半に1回外してから、うまく修正しきれなかった。でも前半は良かったので、自分のオプションがひとつ増えた」と話した。

「微妙ですね。なかなか珍しいゴルフ。5バーディ、5ボギーくらいはあっても、7個(バーディを)獲って、6個ボギーはなかなかないですよね」。世界選手権の最強フィールドは、首位から5打差以内に32人がひしめく混戦の様相。出遅れは回避し「ここはいつも離されてしまう。離されないように頑張りたい」と意気込む。失ったスコアも多かったが、数字に表れない収穫も多かったかもしれない。(オハイオ州アクロン/桂川洋一)