◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 事前情報(15日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎) ◇7027yd(パー71)

やわらかな湯気に包まれた深夜の釜揚げうどん店が、この一週間はちょっとした社交場と化す。飲食店がコンパクトにまとまった宮崎の繁華街で、飲んだ後の締めの一杯として有名なのが、この釜揚げうどんだ。ゆでたての細い平打ち麺を、天かすと刻みネギの入ったつけだれに浸してすする。普通か大盛りか卵入りか。メニューもいたってシンプルだ。

現地入りした月曜深夜、某うどん店の暖簾をくぐって入ってきたのは、宮里優作プロだった。筆者はその少し前に1人で入店して、よく知る中堅プロたちのグループに合流していた。別の後輩プロと一緒だった宮里は、隣のテーブルに座ると、こちらのテーブルのいたプロに、あれこれ話題を振ってきた。

プライベートな場面なので詳しくは書かないが、その中で宮里がその中堅プロに語っていたのは、「婚約者とか家族とか、応援してくれる人のためにプレーをすべき。自分のため(にプレーする)というのは弱い。視野も狭くなる」という助言。選手会長であり、結婚して2人の子供を持つ父親という多忙な生活を送りながら、今季3勝を挙げて賞金ランク2位につける原動力を知った気がした。

宮里は続けた。「うちは今年で結婚10周年、スウィート・テンだから。いろいろやって、大変なのよ」。結婚記念日は、奥様の誕生日と同じ10月28日。あとで本人に確認すると、「3位の賞金くらい」という金額をプレゼントで使ったという。だが、その週に行われた「マイナビABCチャンピオンシップ」で2位に入り、翌週は12位、その次の週は再び2位とすぐに回収に成功した。背負うものが多ければ、男は自然と強くなる。

賞金王を争う同ランク1位の小平智は新婚で盛り上がっているが、宮里にだってスウィート・テンと10年分の重みがある。だからこそ、簡単には負けられないのだ。(宮崎県宮崎市/今岡涼太)