2018年度の税制改正に向け、ゴルフ場利用税の廃止を要望しているスポーツ庁は21日、ゴルファーから1回200円の寄付金を徴収して市町村の税収減を補う代替財源案を自民党の合同部会で示した。

ゴルフ場利用税は1回の利用で平均800円(上限は1200円)かかる。2015年度は約480億円の税収があり、都道府県に144億円、ゴルフ場のある市町村に336億円が振り分けられた。

仮に利用税が廃止された場合、市町村の減収のうち、75%(252億円)は地方交付税で補てんされる仕組み(※)だが、25%(84億円)は自主財源でまかなわなくてはならない。このため、総務省は「ゴルフ場所在市町村の貴重な財源になっている」として廃止に反対してきた。

スポーツ庁の代替財源案では、ゴルファー1人当たり1回の利用で200円の寄付金を徴収し、市町村に配分する。利用税が非課税の18歳未満と70歳以上、障害者は対象外とする。15年度の税収に基づくと、寄付金は143億円になると試算され、同庁は市町村の税収の純減分を補えるとしている。

また、ゴルフ場のある市町村への「ふるさと納税」をゴルファーに呼びかけ、ゴルフ場利用券を返礼品として設定する案も示した。衛藤征士郎・自民党ゴルフ振興議員連盟会長は「2020年の東京オリンピック・パラリンピックはチャンスだ。2019年10月の消費税の8%から10%への引き上げを見据え、ゴルフ場利用税を根こそぎ廃止しないといけない。どう考えてもおかしい税で、国辱だ」と強調した。

山中博史日本ゴルフ協会専務理事は「代替案を示したので、総務省は反対できないはずだ」。文部科学省と総務省の駆け引きが続く中、12月第1週に予定される自民党税制調査会の非公式幹部会(インナー)や小委員会に向け、ゴルフ団体は各議員への要請を強める。(編集部/片川望)

(※)総務省は地方交付税を「国が地方に代わって徴収する地方税」と定義しており、スポーツ庁はこれに基づいて「補てんされる」と説明。一方、財務省は「国が地方公共団体の財政力を調整するために支出する」と定義しており、「補てんしない」との立場を取っている。