喉を押さえることで、あらゆるキャラクターの声を再現できる高校生とSNSで話題になった、喉押さえマン。『ドラゴンボール』や『ワンピース』など人気アニメの声マネ動画をTikTokやYouTubeで次々と公開し、「似すぎ!」「完全に一致」と世間を驚かせた。今年、高校を卒業した喉押さえマンは、地元香川から上京し、本格的にタレント活動を開始。今回は、今まで明かされていなかった声マネの秘密から未発表の新ネタ、今後の活動まで、じっくり深掘りりインタビュー。

 

(構成・撮影:丸山剛史/執筆:kitsune)

山寺宏一がきっかけで声マネを修業。
TikTokでバズって大人気に!「正直まだ夢かと思っています」

――今やSNSで大人気ですが、そもそも声マネを始めたきっかけは?

 

喉押さえマン 最初は声優になりたいと思って始めたことなんです。小学生の時に、声優さんが声を吹き込むことでアニメが成り立っていると知って、びっくりして。驚きに加えて「あ、これになりたい!」という感情が湧いてきました。ある時、テレビのモノマネ番組で山寺宏一さんが出演されていて、声マネを披露していました。そこから「山寺さんもやっているから声マネから声優になる練習ができるんじゃないか」と思い、チャレンジしてみたんです。

 

――山寺さんがきっかけなんですね。

 

喉押さえマン はい。たくさんのアニメに出演されていたので、どうしてこんなにいろんな声が出せるんだろう……と子どもながらに疑問に思っていたんですよね。僕もそうなりたいなと思い、そこからは声マネに没頭しました。その時はまだ喉を押さえていなかったです(笑)

 

――最初に手応えを感じた声マネは何ですか?

 

喉押さえマン 初めて自信がついたのは、『アンパンマン』のバイキンマンですかね。実は声マネにもジャンルがあって、バイキンマンは結構難しい部類に入るんです。そのうえ、もともと僕の地声は女子声って言われていて、声変わりもしていない時期に、ガラガラとしたしゃがれ声が入ったバイキンマンをやるのはかなり難易度が高くて。喉がつぶれそうになりながら、毎日毎日練習しました。

 

――完成した時はどなたかに見せましたか?

 

喉押さえマン 学校の友達に披露しました。「おお〜すげえやん!」ってなって、そこから友達の輪が広がってうれしかったです。もともと陰にいるタイプだったんで、やりたいか、やりたくないかで言えばやりたくなかった(笑)。でも、人から反応が返ってくるのはうれしくて、続けていました。

 

――そこから動画投稿を始めたんでしょうか?

 

喉押さえマン そうですね。友達に勧められて始めてみました。もともと配信もやっていたんですが、その視聴者の方にも「やってみたら?」と言われまして。中学2年生くらいでしょうか。そこから声マネ動画をちょっとずつ投稿していたんです。それで、3年生の後半くらいからバズり始めまして……。

 

――初めてバズッた動画は?

 

喉押さえマン 覚えてる限りだと『銀魂』のキャラの声マネメドレーです。もともと『銀魂』が好きで練習していたら、16キャラくらいできるようになったので、動画をアップしてみたんです。そこからあっという間にフォロワーが10万人を突破して、今のような感じに。正直まだ夢かと思っています(笑)

 

初生放送で失敗! 2分間、真顔の自分が画面に……
「香取さんやみちょぱさんが〝え?大丈夫?〟って(笑)」

――その後、一気に人気に火が点いた喉押さえマンさんですが、メディアのオファーが来るようになったのは、いつごろからでしょう?

 

喉押さえマン 高校2年生の時に「もしよかったら番組に出てみませんか」と初めてDMが来まして。それがABEMA TVの『7.2 新しい別の窓』という稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんの3人が出演している生放送でした。

 

――最初から生放送だったんですか……!

 

喉押さえマン そうなんですよ。そこで、原口あきまささんとコラボネタを披露したんですが、僕失敗しちゃいまして……。放送中に頭が真っ白になって、何も話せず、真顔の自分が2分くらい画面に映ってるだけっていう……。香取さんやみちょぱさんが「え?大丈夫??」って言ってて(笑)。そこから、スタッフさんがカンペを出してくれて、正気に戻りました。めちゃくちゃ焦りましたね……!

 

――初めてのテレビが生放送なんて、緊張するのも当然ですよ……!

 

喉押さえマン いや〜大失態でした。ただその時に、原口あきまささんが「あんま無理せんでええんやで〜!またこの後なんかあったら何でも言ってね!」って言ってくださって。すごくありがたかったです。今でも強く心に残っていて、時々その言葉を思い出しながらやっています。

 

――わりと緊張するタイプなんですか?

 

喉押さえマン はい。いまだにテレビは緊張しちゃいますね〜。なので最近は、それを克服するために日常的に「喉押さえマン」って書いてあるパーカーを着ています。街中で声をかけられても対応できるようにして、常にモードに入っておくことで、徐々に克服できるかなって考えています。

 

憧れの山寺宏一と初対面! 本人のモノマネも披露。
「全然声が出なかったです……!」

――最近は、地上波の番組に出演されることも多いと思いますが、共演できてうれしかった方はいますか?

 

喉押さえマン 実は『ものまねグランプリ』という番組で、憧れの山寺宏一さんにお会いできたんです。リハーサルの出番前、トイレに行こうとしたときに、急に「ねぇ、喉押さえマン」(山寺宏一の声マネで)って声をかけられて。一瞬アレ? となったんですが、緊張でそれどころじゃなくて、そのままトイレに行ってしまったんです。なんか呼ばれてた気がするし、聞いたことある声だったような……って思いながら外に出たら、スタッフさん5、6人と山寺さんがいたんです。「いや〜喉押さえマン、会いたかったよ!」と言われて、もうびっくりしすぎて声が出ませんでした……! やっと話せて「本物ですか!?」って聞いちゃって(笑)。

 

――それはうれしいサプライズですね。

 

喉押さえマン リハーサル前でメイクもしていたのに、泣きそうになっちゃって。なんなら最後「頑張って!」って言われたのに「あ……はい……」みたいな返答しかできず……! もっと気持ちを伝えられれば良かったですよね。しかも、その後の本番で披露したのが、山寺さんのキャラクターばかりで(笑)。裏で聞かれているっていうプレッシャーで、その日全然声が出なかったです……!

 

――すごい経験です。どんなお話をしたか覚えていますか?

 

喉押さえマン 「声優界でも、すごいって話になっていて、この前は『アンパンマン』のアフレコ現場で話題になっていたよ」と、教えていただきました。聞いたら、ベテランの声優さんたちでも、けっこう認知してくださっているみたいで。本当はどう思っているんだろうという不安もあるんですが、ありがたい限りで。

 

――やはり声優の皆さんからの注目度も高いんですね。

 

喉押さえマン 山寺さんは実際にお会いする前から、Twitterで「喉押さえマンの真似してたら、喉が痛くなった」って投稿していただいていたんです。最初見た時は、そんなまさかな…偽者だろ…と思っちゃいました(笑)。それ以降、声優さんご本人から声マネしてよ、とツイートをもらうことも多くなって。この前は『僕のヒーローアカデミア』で爆豪勝己役をしている岡本信彦さんが「マネしてほしい!」とツイートをしてくださいました。今、爆豪を絶賛練習中です!

 

レパートリーは300以上!
「最近は『東京リベンジャーズ』のマイキー君を練習しています」

――レパートリーがどんどん増えていると思いますが、今はどのくらいあるんですか?

 

喉押さえマン マイナーな声マネも合わせたら、300は超えていると思います。もう数えられなくて(笑)。ジャンルにはこだわらないので、国民的アニメからジャンプ漫画系、昔の白黒アニメまでいろいろあります。

 

――幅広いですね。アニメ自体もよくご覧になるんでしょうか?

 

喉押さえマン はい。世代関係なく見て研究するようにしています。個人的には、妖怪系のアニメが好きですね! 野沢雅子さんの初代『ゲゲゲの鬼太郎』や『地獄先生ぬ〜べ〜』『妖怪人間ベム』『悪魔くん』などひと通り見ています。

 

――最近ハマッているアニメはありますか?

 

喉押さえマン 『東京リベンジャーズ』を見ていて、マイキー君を練習しています。マイキー君の高いような低いような中間の声が苦手なので、トレーニングにもなっていますね。

 

「パーのダチやられてんのに、日和ってる奴いる!?」(マイキーの声マネで)

 

――おお〜!すごい迫力と再現率です! ちなみに、アニメ以外のレパートリーもたくさんありますよね。

 

喉押さえマン そうですね。芸能人の方だと、大抵ご本人の前でやらなくちゃいけないので、一度声を出していただいて、こちらでチューニングしつつ即興で真似ることが多いです。この前は、出川哲朗さんに「俺、俺、俺の声こんな感じ」(出川哲朗の声マネで)と話してもらったあとに、「やばいよ、やばいよ〜」とその場で2人で合わせて(笑)。さすがに聞いて一瞬でマネるとなると、もう人間業じゃなくなってくるんですけど……いつかできるように練習はしています。

 

マネできるキャラクターを瞬時に見分ける能力も!
「声をグラフ化できるんです」

――そもそも、どのように声を変えているのでしょうか?

 

喉押さえマン 基本的には楽器と同じようなやり方ですね。押さえ方や押さえる位置を変えて声を出しています。例えば、喉仏を摘まむように押さえて、位置を下げると、声がこもって低くなります。それにプラスして、声優さんの癖や特徴をつけていくことで、完成させます。

 

――なるほど。トーンを調整してから、アレンジを加えていくんですね。

 

喉押さえマン そうです。ただ、弟子や講座で指導するときには、無理やり上げたり下げたりしないようにと教えています。場合によっては喉を痛めてしまい危険なので。

 

――弟子の方もいらっしゃるんですね。どのように教えているんですか?

 

喉押さえマン まず、それぞれが声マネしやすい人を見つけるため、どういう声質かを確かめます。そこから僕がマネできそうな声をピックアップして提案していますね。

 

――声マネできそうなキャラクターや人物はすぐ分かるものなんですか?

 

喉押さえマン 分かります。知り合いに言われたのですが、どうやら僕は絶対音感を持っているようで、声を聞き分けるのも得意なんです。説明するのが難しいんですけど、PCで色調整をする時のように声をグラフ化できるので、この人の声はこのくらいガラが入っていて、この人の声はこのくらい息が入ってる……とか頭の中で分析しています。

 

――すごい……特殊能力ですね。

 

喉押さえマン いえいえ。あとは、提案したキャラや人物になりきって日常会話をする練習をします。セリフしか言えない人も多いので。

 

――練習方法も研究されているんですね。

 

喉押さえマン どうやったら高いクオリティで安定して声を出せるかは日々探っています。マネするには、喉を押さえない方法もできますが、弟子の子たちは喉を押さえたほうが早いってみんな言いますね。

 

史上初?声優の地声を演じたい
「なんなら、地声のほうがやりやすくなってきて(笑)」

――これから挑戦しようとしているキャラクターや新ネタはありますか?

 

喉押さえマン 声優さんが演じるキャラクターもそれぞれ個性があるので、その演技を練習していたら、だんだん声優さんの地声をマネできるようになってきたんです。なんなら、地声のほうがやりやすくなってきて(笑)。なので今後は、声優さん自体を演じるネタをやりたいです。例えば、ドラゴンボールのアフレコ現場を想定して……。

 

「中尾さん、このあともお仕事あるの?」(孫悟空役、野沢雅子の声で)

「僕はね、これから新しいアニメの現場があるんですよ」(フリーザ役、中尾隆聖の声で)

「あら、そうなの。あたしもね、まだまだこれから現場が長くてね〜」

 

――面白いです!これは新鮮ですね。

 

喉押さえマン 声優さんの地声自体を演技する方ってなかなかいないので、今後練習していきたいですね。

 

――ネタとしても面白いと思います。ネタ見せライブや『R-1グランプリ』などの賞レースに出場したりはしないんですか?

 

喉押さえマン いつかテレビで発表できたらうれしいですね。賞レースも出てみたい気持ちはあるんですけど、クオリティよりも面白さ重視になってくるので。大会を目指すのであれば、例えば原口さんのように、もっと見せ方を勉強したいと思います。

 

――今後の夢や目標はありますか?

 

喉押さえマン まずは、歌をやりたいんです。リクエストされた曲をアニメキャラの声で歌ったり、パートごとにキャラを変えたり。最近は週4でカラオケに通って練習しています!将来的には、タレント業と声優業を並行してやりたいです。山寺さんのようにどちらでも活躍できる存在になれたらなって思います。

 

――今後も応援しています。ありがとうございました。

 

【PROFILE】

喉押さえマン

生年月日:2003年3月2日  ジャストプロ所属
出身地 :香川県

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