日本人なら誰もが知ってる、うま味。第五の味覚として、海外でも注目されていますが、呼び方は、そのままUMAMI。FUTON、MOTTAINAIに並ぶ(?)世界語となっています。アモーレ・カンターレ・マンジャーレ、愛と歌と食に対するこだわりが半端ないイタリアでは、もちろん! 注目を浴びてるワードです。同時に、正しい和食への関心も高まっており、日本のもろみとイタリア伝統のチーズを組み合わせた“モロミ・フォルマッジョ”なるものも登場。さらに話題になっています。

 

イタリアで話題の“モロミ・フォルマッジョ”って?

“モロミ・フォルマッジョ”とは、醤油もろみで発酵させたチーズ(イタリア語でフォルマッジョ)のことで、和歌山でナチュラルチーズのお店「コパン・ドゥ・フロマージュ」を営む宮本喜臣さんが考案したもの。イタリアの名門チーズ熟成工房・グッファンティ社とコラボレートし、職人が作る伝統チーズを醤油蔵の老舗「丸新本家」の丹波の黒豆で仕込んだ醸造醤油もろみに漬け込んで発酵。世界でも初となる試みを成功させました。

20170718_y-koba6 (1)↑モロミ・フォルマッジョの考案者、コパン・ドゥ・フロマージュの宮本喜臣さん。フランスチーズ鑑評騎士の称号を持つ

 

いわば、日本とイタリアで受け継がれる伝統発酵文化の融合ともいえるチーズは、何度も試作を繰り返した末、今年春に完成。イタリアの権威あるグルメ雑誌・ガンベロロッソでも「日本とイタリアの新しいカタチ」として紹介され、イタリアでは、早くも話題になっています。

 

そんな宮本さんが、イタリアでのプロモーションを兼ね、イタリア・トリノ調理師協会で開催されたUMAMIイベントのため来伊。早速お邪魔してきました!

 

イベントは、「UMAMIとはなんぞや」をレクチャーするもので、日本調理師協会師範で日本料理調理技能士の資格を持つ日本料理職人、赤間博人氏が、日本のお出汁を用いた“本物の和食”を披露。出汁の取り方のデモンストレーションをはじめ、イタリア食材を使った懐石弁当の試食など、イタリア人たちにとっては大変興味深いレッスンで、熱心にメモを取っている姿が見られました。金山寺味噌を乗せたモロミ・フォルマッジョの試食も大成功。瞬く間に消えてなくなっていました(ひとつしか食べてない><!)。

20170718_y-koba6 (2)↑旨みと出汁を効かせた本物の日本料理を披露した赤間博人氏。トリノ調理師協会会長ランベルト・グアレール氏と書記長クラウディオ氏から、メダルを授与された

 

20170718_y-koba6 (3)↑デモンストレーション前に渡された和紙の重箱をうれしそうに開けてみるイタリア人生徒さんたち。興味津々!

 

日本からの長旅直後に、灼熱のトリノで食材選びや慣れないキッチンでの作業をこなした皆さん。本当に日本人ってスバラシイ! と誇らしく思えるイベントでもありました。そう、この日のトリノは38度。会場に冷房はなく……滝のような汗を流しながらも、日本文化を伝えるサムライたちに、イタリア人たちも拍手喝采でした。心頭滅却すれば火もまた涼し……大和魂も伝えられたのではないでしょうか。

20170718_y-koba6 (4)↑料理に使用した老舗「かつお節問屋 丸眞株式会社」の極上の煮干し、かつお節、椎茸など。新製品の鳥節も

 

20170718_y-koba6 (5)↑丸眞株式会社の眞邊光英社長と協会長ランベルト氏。出汁が際立つにゅうめんと共に

 

トリノでの後、イタリア料理界の王様、重鎮、スーパースター、グアルティエーロ・マルケージ氏のミラノのアカデミーでも開催された同イベント。そちらも大成功を納め、モロミ・フォルマッジョはマルケージ氏にも大絶賛だったそうです。

 

モロモロとした食感、醤油のコクとチーズ本来のまろやかさ。うま味を凝縮した濃厚な風味が味わえるチーズ。日本では来年から発売予定だそうです。

20170718_y-koba6 (6)↑多重の旨みでイタリア人も大絶賛! 金山寺味噌と鰹節を乗せたウマミ・フォルマッジョ❤ 日本酒に合う!

 

うま味や出汁の概念は、先進的なイタリア料理界ではもはや常識でもあり、三ツ星リストランテなどではすでに取り入れているところも。1908年に東京帝国大学池田菊苗博士によって発見されたうま味。正しい和食、モロミ・フォルマッジョと共に、世界に広まっていくといいですね! ビバ・ジャパン!

 

■コパン・ドゥ・フロマージュ http://www.copain-f.com/

■かつお節問屋 丸眞株式会社 http://kezuribushi.co.jp/