大井川鐵道(静岡県)といえば、SL列車の運行では老舗の鉄道会社。2014年からはきかんしゃトーマス号も運転され人気となっている。トーマス号・ジェームス号に注目が集まりがちだが、大井川の眺めを見つつ走るほかの列車も楽しさがいっぱい。大井川の上流部を走る井川線(いかわせん)もトロッコのようなかわいらしい車両が魅力的だ。

 

マイカー+乗り鉄プランを考えてみる

大井川鐵道の旅は、車でのアクセスが便利だ。SL列車の起点・新金谷駅へは、東名高速道路の東京ICから193km(約2時間30分)、名古屋ICからは130km(約1時間45分)といった道のり。最寄りのICは新東名高速道路・島田金谷ICで、ICから新金谷駅へは7分ほど。ある程度の渋滞を見込んでも東京から約3時間、名古屋から約2時間という到達時間を見ておけば良さそうだ。

 

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ちなみに、新金谷駅の駐車場は1日800円。SL列車の終着駅・千頭駅(せんずえき)の駐車場(隣接する道の駅「音戯の郷」駐車場)は無料で利用できる。ただし、トーマス号・ジェームス号が走る日には混雑しがちなので注意したい。夏休み中、大井川鐵道の列車時刻はトーマス号、ジェームス号を中心に組まれている。ここでは両SL列車に乗車できなかったときのことを考え、ほかの列車を利用して楽しむプランを紹介しておこう。

 

8月中の大井川鐵道のダイヤは、トーマス号のみ走る日の「Bダイヤ」と、トーマス号・ジェームス号が走る日の「Cダイヤ」が大半を占める。そこで、この両ダイヤに合せたプランを考えてみた。なお、ダイヤの詳細については、こちらのホームページから確認してもらいたい。

 

9時台の電車に乗り千頭駅でSL列車を出迎える

①まずは新金谷駅から千頭駅へ

A)新金谷駅発9時48分(臨時急行3801列車) → 千頭駅10時47分着

B)新金谷駅発9時1分(普通5列車) → 千頭駅10時14分着を利用

普通電車は以前、近鉄や南海、そして東急を走っていた車両。ちょっとレトロだけれど、のんびり乗り鉄旅にはぴったりだ。

↑16000系は元近畿日本鉄道の南大阪線を走っていた車両。大井川鐵道では普通電車として走っている↑16000系は元近畿日本鉄道の南大阪線を走っていた車両。大井川鐵道では普通電車として走っている

↑南海電気鉄道高野線で“ズームカー”として親しまれた21000系。大井川鐵道では、いまも2編成が活躍している↑南海電気鉄道高野線で“ズームカー”として親しまれた21000系。大井川鐵道では、いまも2編成が活躍している

 

②千頭駅で11時台に到着するSL列車を待つ

千頭駅にはジェームス号が11時13分(Cダイヤの日のみ)、きかんしゃトーマス号が11時54分に到着する。ちなみに、千頭駅ではきかんしゃトーマス号やジェームス号が走る日には「トーマスフェア」(入場料500円)を開催。ヒロやパーシー、いたずら貨車やいじわる貨車を展示。ラスティも走行している。

↑千頭駅に到着したSLかわね路号。ジェームス号とトーマス号は両列車とも11時台に到着する↑千頭駅に到着したSLかわね路号。ジェームス号とトーマス号は両列車とも11時台に到着する

↑千頭駅から井川駅へ向け走る井川線(南アルプスあぷとライン)。車両はスイスの登山電車のようだ↑千頭駅から井川駅へ向け走る井川線(南アルプスあぷとライン)。車両はスイスの登山電車のようだ

 

③千頭駅から井川線(南アルプスあぷとライン)に乗車

千頭駅発12時28分 → 長島ダム駅13時20分着

千頭駅では、大井川上流へ向かう井川線(いかわせん)の列車と接続している。せっかくだから、この井川線にも乗ってみたい。全線乗車しても良いが、乗車時間が2時間近くと長い。また、本数も少なめなので全線完乗すると行き帰りにかなり時間がかかるため、ファミリー向けには途中の長島ダム駅でのUターンがおすすめだ。

↑大井川を眼下に望み走る井川線の列車。鉄橋を渡るときは迫力、そしてスリルともに満点だ↑大井川を眼下に望み走る井川線の列車。鉄橋を渡るときは迫力、そしてスリルともに満点だ

↑アプトいちしろ駅〜長島ダム間はアプト式電気機関車を連結して走る↑アプトいちしろ駅〜長島ダム間はアプト式電気機関車を連結して走る

 

アプト式電気機関車の連結シーンを見る

井川線の特徴は、途中のアプトいちしろ駅〜長島駅間でアプト式電気機関車を連結すること。勾配が90パーミル(1000m走る間に90m登る)という急な坂道が続く区間で、ここのみ専用機関車を連結。線路の間にある歯形のぎざぎざと、専用機関車側の歯車をかみ合わせて登る。日本では唯一というラックレール方式で、アプトいちしろ駅では、その列車の連結風景を見学することができる。

 

④長島ダム駅発13時29分 → 千頭駅14時21分着

長島ダム駅13時20分着の列車に乗れば、同駅で上り列車とすれ違うので、ほとんど待つことなく千頭駅に戻ってくることができる。ちなみに、帰りの長島ダム駅でも機関車連結シーンを見ることができる。

 

⑤SLかわね路2号・千頭駅発14時53分 → 新金谷駅16時9分着

千頭駅から新金谷駅までは、SLかわね路2号に乗車するのもいいだろう。新金谷駅への到着も夕方着で使い勝手が良い列車でもある。なお、同列車は週の半ば、運休する日があるので事前にチェックしておきたい。ほかには「千頭駅発14時35分 → 新金谷駅15時47分着」という普通列車も走っている。

↑大井川を渡るSL列車。特に千頭駅〜崎平駅〜青部駅間では3本の橋が連なり、それぞれの橋上から大井川流域の眺望が楽しめる↑大井川を渡るSL列車。特に千頭駅〜崎平駅〜青部駅間では3本の橋が連なり、それぞれの橋上から大井川流域の眺望が楽しめる

↑SL列車に使われる旧型客車。昭和期から長く国鉄路線を走ったレトロな内装だ↑SL列車に使われる旧型客車。昭和期から長く国鉄路線を走ったレトロな内装だ

 

【運賃】※小人は半額

新金谷駅〜千頭駅間 片道:1720円、千頭駅〜長島ダム駅間 片道:610円

SL急行料金 片道:800円、トーマス号・ジェームス号 片道:1280円

○お得なフリーきっぷ(SL急行券を除く)

大井川周遊きっぷ〜大井川本線と井川線および沿線バス乗り降り自由4400円(有効期間2日間)

大井川本線(金谷〜千頭間)フリーきっぷ〜3440円

 

きかんしゃトーマス号・ジェームス号のキャンセル情報は?

大井川鐵道といえば、やはりきかんしゃトーマス号・ジェームス号の情報も外せない。両列車とも非常に人気でなかなかチケットが取れないのが現状。とは言っても諦めは禁物だ。なぜなら、キャンセルが出ることがあるからだ。

 

キャンセルで生じた予約券の販売は、乗車日の20日前ごろから約1週間の受付はローソンチケット直前販売サイトで、また乗車日の10日前ごろから前日14時まで受付は大井川鐵道の特別電話で行っている。また、大井川鐵道のホームページでは直前となった日の列車の空き状況も紹介している。諦めずにチェックしてみてはいかがだろうか。

↑大人気のきかんしゃトーマス号。新金谷駅〜千頭駅間をほぼ毎日1往復している(運休日あり注意、2017年の運転最終日は10月9日)↑大人気のきかんしゃトーマス号。新金谷駅〜千頭駅間をほぼ毎日1往復している(運休日あり注意、2017年の運転最終日は10月9日)

 

【URL】

大井川鐵道公式ページ http://oigawa-railway.co.jp/