一眼レフなどのレンズ交換式カメラの醍醐味は、使用レンズによって写真表現が大きく変わることだ。とはいえ、どんなレンズが最適かつ高性能なのかがカメラ本体に比べてわかりにくく、レンズ選びはなかなか難しい。もちろん、使用するカメラのマウントによって使えるレンズは限られるし、どんな種類(広角、望遠、マクロ、高倍率ズームなど)のレンズが必要かも、撮影する被写体や撮りたいイメージによって大きく変わってくる。

 

さらに、交換レンズにはカメラメーカー純正品だけでなく、レンズメーカーの製品も数多く存在している。そこで今回は、10万円以下のレンズに絞って、筆者が“優秀だけどお買い得”と感じている高コスパな10本をノミネート。特に優秀な5本については、実際に使用した感想をもとに順位付けした。今回は、いよいよ第1位のレンズを発表!

 

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↑10万円以下の安くてイイ交換レンズ、第1位は「伝説のマクロ」と呼ばれる名レンズの最新版。手ブレ補正が強化され、手持ちでのマクロ撮影も可能な便利な単焦点レンズだ↑10万円以下の安くてイイ交換レンズ、第1位は「伝説のマクロ」と呼ばれる名レンズの最新版。手ブレ補正が強化され、手持ちでのマクロ撮影も可能な便利な単焦点レンズだ

 

【第1位】タムロン SP 90mm F2.8 Di マクロ VC USD

高い解像性能とボケの美しさで定評のあるSP90mmマクロ。その優れた光学性能を継承しつつ、手ブレ補正機構「VC」がシフトブレ対応に進化。花やポートレートなど、活用範囲も広い。

●対応フォーマット/フルサイズ ●対応マウント/キヤノンEF、ニコンF、ソニーA ●レンズ構成/11群14枚 ● 最短撮影距離/0.3m ●最大撮影倍率/1倍 ●フィルター径/62㎜ ●大きさ/79×114.6㎜(ニコン用) ●重さ/600g(ニコン用) ●参考価格/8万2620円↑●対応フォーマット/フルサイズ ●対応マウント/キヤノンEF、ニコンF、ソニーA ●レンズ構成/11群14枚 ● 最短撮影距離/0.3m ●最大撮影倍率/1倍 ●フィルター径/62㎜ ●大きさ/79×114.6㎜(ニコン用) ●重さ/600g(ニコン用) ●参考価格/8万2620円

 

【機能・性能】シフトブレ対応の手ブレ補正を搭載

タムロンの高性能レンズ「SPシリーズ」の中望遠マクロレンズ。そのシャープでボケの美しい描写は、MFレンズの時代から定評があった。本製品では、特殊硝材LDレンズ1枚とXLDレンズ2枚を贅沢に使い、色収差を良好に補正。さらに、シフトブレにも対応可能になった手ブレ補正機構「VC」や超音波モーター「USD」も搭載された。加えて、eBANDとBBARの両コーティングを組み合わせ、反射防止性能も向上させている。特に手ブレ補正のシフトブレ対応は、マクロ撮影時に効果絶大。新SPシリーズの特徴である金属鏡筒の高い質感と滑らかな手触りも魅力的で、使い勝手のいい1本だ。

↑各操作スイッチのデザインは、前出の10〜24mmなどと同様。フォーカスリミッターも搭載し、マクロ時に素早くピントが合う↑各操作スイッチのデザインは、前出の10〜24mmなどと同様。フォーカスリミッターも搭載し、マクロ時に素早くピントが合う

 

↑付属する丸型フード(HF017) は、本体の長さや太さとのマッチングの良さが好印象。逆付けして収納する際も携帯性が良い↑付属する丸型フード(HF017) は、本体の長さや太さとのマッチングの良さが好印象。逆付けして収納する際も携帯性が良い

 

↑大きさが適度で、大柄なフルサイズ一眼に装着してもバランスがいい。手持ちでのマクロ撮影でも、比較的ぶれにくい↑大きさが適度で、大柄なフルサイズ一眼に装着してもバランスがいい。手持ちでのマクロ撮影でも、比較的ぶれにくい

 

【実写】ボケ描写が美しく、質の高い描写力

マクロ域の撮影では、撮影面に対してカメラが平行に動いてしまう「シフトブレ」の影響を受ける。この種類のブレは、一般の手ブレ補正機構では対応しきれない(キヤノン EF 100mm F2.8L マクロ IS USMは対応)。それだけに、シフトブレを検知する加速度センサーを新搭載してシフトブレ対応になった本製品の存在意義は大きい。実際に撮影してみると、そのブレ防止効果と同時に、あらためて描写性能の優秀さも実感できる。ピントを合わせた部分のシャープ感、自然な印象のボケ部分など、光学性能が優秀な製品が多いマクロレンズのなかでも本製品の性能は光る。

最大撮影倍率(等倍)の領域で、色鮮やかなバラの一部分を切り取る。シフトブレ対応の手ブレ補正機構「VC」の存在が心強い。AFからスイッチ切替なしにMF割込みが可能な「フルタイムマニュアル機構」も便利だ。90mm相当 絞り優先オート(F5.6 1/250秒) +0.7補正 ISO64 WB:オート↑最大撮影倍率(等倍)の領域で、色鮮やかなバラの一部分を切り取る。シフトブレ対応の手ブレ補正機構「VC」の存在が心強い。AFからスイッチ切替なしにMF割込みが可能な「フルタイムマニュアル機構」も便利だ。90mm相当 絞り優先オート(F5.6 1/250秒) +0.7補正 ISO64 WB:オート

 

マクロ域のAF撮影では、ピントを外した際のフォーカス迷いの移動量も大きくなる。だが、フォーカスリミッターを使用すれば、その移動量が制限できる。ここでは近距離のみをサーチする「0.3-0.5m」位置に設定した。90mm相当 絞り優先オート(F5.6 1/100秒) +0.7補正 ISO360 WB:オート↑マクロ域のAF撮影では、ピントを外した際のフォーカス迷いの移動量も大きくなる。だが、フォーカスリミッターを使用すれば、その移動量が制限できる。ここでは近距離のみをサーチする「0.3-0.5m」位置に設定した。90mm相当 絞り優先オート(F5.6 1/100秒) +0.7補正 ISO360 WB:オート

 

高解像とボケ味の美しさ。この両極の設計課題をクリアするため、徹底した光学シミュレーションを実施。その結果、ボケ量が大きく、二線ボケを抑えた描写を実現した。90mm相当 絞り優先オート(F3.2 1/100秒) −0.3補正 ISO320 WB:オート↑高解像とボケ味の美しさ。この両極の設計課題をクリアするため、徹底した光学シミュレーションを実施。その結果、ボケ量が大きく、二線ボケを抑えた描写を実現した。90mm相当 絞り優先オート(F3.2 1/100秒) −0.3補正 ISO320 WB:オート

 

(次回は、そのほかのノミネートレンズを紹介)