「よなよなエール」や「水曜日のネコ」などの人気銘柄を連発し、クラフトビール界でトップクラスの知名度を誇る「ヤッホーブルーイング」が、今夏に2つの新作を発売しました。それらは「クラフトザウルス」シリーズと銘打たれ、軽井沢エリアだけの限定製品として販売されます。ですが、なぜ軽井沢限定なのでしょうか? 本稿では、新作のレビューと発売の背景についてお伝えしましょう!

 

ホップの華やかな香りがスゴい「ペールエール」

まずひとつ目は「クラフトザウルス ペールエール」。新シリーズのフラッグシップモデルという位置付けで、奇しくも同社の看板製品「よなよなエール」と同じビアスタイルです。数ある試作品レシピのなかから、たまたまペールエールが採用されたとのこと。

↑こちらが新作ペールエール。缶のデザインもヤッホーらしくポップで独創的です↑こちらが新作ペールエール。缶のデザインもヤッホーらしくポップで独創的です

 

「いかにホップ香をキレイに出すか?」にこだわり、同ビールでは4種のホップを使用。香りが強い伝統的なカスケードホップや、フルーツのような甘みを持ったホップ品種などを目的に合わせて使い分けています。

↑泡もキメ細かくてウマい↑泡もキメ細かくてウマい

 

飲んでみてまず感じるのは、グレープフルーツを思わせるフレーバー、そして驚くほど豊かなホップの香り。苦みと甘みのバランスがさわやかで、「よなよなエール」よりも個性を表現しつつも、全体的に上品な味わいにまとめられています。突き抜けるような香りと爽快さに、クラフトビール新時代の幕開けを感じさせる1本です。

 

【DATA】

軽井沢ビール クラフトザウルス ペールエール

ビアスタイル:ペールエール

原材料:麦芽、ホップ

アルコール度数:5.5%

内容量:350ml(缶)

価格:288円

 

重厚な味わいの熟成ビール「ヴィンテージエール」

ふたつ目は「クラフトザウルス ヴィンテージエール」。ワインに近い高めのアルコール度数を持つエールビール「バーレイワイン」という種類です。ビールは通常1か月ほどで作られるのですが、こちらはなんと半年から数年間もの期間をかけて作る、超長期熟成のビールです。

↑年代物のワインやクラフトバーボン「メーカーズマーク」と同じように、蝋で封がされています↑年代物のワインやクラフトバーボン「メーカーズマーク」と同じように、蝋で封がされています

 

飲んだ印象は、とにかく重厚。10%前後の高いアルコール度数と、強めのボディ、そして芳醇な熟成香。熟成由来の深いコクとまるみがあり、ワインのように脚付きのグラスで少しずつまったり飲みたい1本です。

↑右端のコップに入っているのがヴィンテージエール。深くダークな琥珀色です↑右端のコップに入っているのがヴィンテージエール。深くダークな琥珀色です

 

375mlで1383円という価格は「ちょっと高いかな?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。完成まで半年以上かかる希少性、そしてボトルワインの一般価格と比べて考えれば、むしろリーズナブル。実際に、昨年のテスト販売でも計画の3倍の速さで売り切れるほどの人気ぶりを見せました。

 

【DATA】

軽井沢ビール クラフトザウルス ヴィンテージエール

ビアスタイル:バーレイワイン

原材料:麦芽、ホップ

アルコール度数:10%(2015年仕込)、9.5%(2016年仕込)

内容量:375ml(瓶)

価格:1383円

 

軽井沢は日本で最もクラフトビールが飲まれている街だった?

最後に背景について触れておきましょう。「ヤッホーブルーイング」のある軽井沢は、“別荘が立ち並ぶ避暑地”という以外に“クラフトビールの街”という一面も持っています。

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日本全体のビール市場で、クラフトビールが占めるシェアはわずか1%程度ですが、軽井沢に限っていえば、そのシェアはなんと20%。これはクラフトビール先進国・アメリカと同レベルで、舌の肥えた客層が多く、販売店も熱意をもって盛り上げているためと見られています。

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そんな軽井沢で、さらなるビールの多様性を示し、より個性的な味わいを求める人のためのビールを届けたい。エリア限定販売の背景には、「ヤッホーブルーイング」の熱い思いがあるんですね。

 

業界のトップランナーが放つ、気鋭の新作。ツウな方にオススメの希少なビールです。軽井沢に行った際は、ぜひ飲んでみていただきたい!