仮想世界を体験できる新しいデバイスとして注目されているのが、スマートMRグラス「NrealLight(エヌリアルライト)」。メガネ型デザインのMRデバイスは、NrealLightの他にもマイクロソフトの「HoloLens」やMagic Leapの「Magic Leap One」などがあります。日本での発売が近いとも言われているNrealLightを、メガネ型デバイス好き編集部員・野田が体験してきました。

 

そもそもMRって何なのか?VRやARとどこが違うのか?コンパクトに解説。

まずはVR。コレは皆さん理解していると思いますが、念のため。VRは、映像の世界(仮想現実)に実際に入り込んだかのような体験ができる技術です。VR用のゴーグルを使って、CGや360°カメラなどで撮られた全周囲映像を体験すると、右を向けば右の景色が、左を向けば左の景色が見られます。

 

次にARは、現実の世界に仮想の世界を重ねて「拡張」する技術です。CGでつくられた3D映像やキャラクターなどを現実の風景と重ねて投影することで、まるで現実の世界にCGキャラクターが現れたような体験ができます。「ポケモンGO」などがそうですね。

 

そして、ARをさらに発展させたのがMR(複合現実)という新しい技術です。AR技術を使った「ポケモンGO」では、ポケモンに近づくことはできません。しかしMRならカメラやセンサーを駆使することで、それぞれの位置情報などを細かく算出し、たとえばキャラクターの後ろ側に回り込んだり、近づいて自由な角度から見たり、目の前の空間にさまざまな情報を3Dで表示させ、そこにタッチし入力もできるようになります。現実世界と仮想世界をより密接に融合させ、バーチャルな世界をよりリアルに感じることができるのがMR(Mixed Reality)というわけです。

 

NrealLightの没入感は半端ない

MRを理解したところで、本題へ。「NrealLight」は、中国のスタートアップNreal Ltd.が開発しているMRグラスです。発表会当日登壇したNreal Ltd.Vice President Joshua Yeo氏が言うには、「今まで300gのモデルなどありましたが、長時間装着していると疲労感がありました。しかし本デバイスは軽いので疲れず、街中でかけていても違和感がないでしょう。2020年からはじまる5Gと、このデバイスが一緒になれば、スポーツ観戦の仕方も変わっていくことでしょう」とのこと。

↑Nreal Ltd.Vice President Joshua Yeo氏

 

サングラスと見紛うほどのスリムな形状に88gという軽量さ、片目1080dpiの高解像度を誇り、メガネ型のデバイスとしては広めの52度の視野角が特徴的です。音は内蔵スピーカーから聴こえます。デジタルな情報を重ね、物体がまるでそこにあるかのように見ることができます。デバイス本体に搭載された4基のカメラで空間認識を行い、現実にオブジェクトを表示、6DoFトラッキングが可能です。操作コントローラーは、スマートフォンをそのまま使い、傾けることでポインタを動かしたりするボタン型のシンプルな設計です。アプリケーションは専用のMRアプリのほか、スマートフォン向けのARアプリや通常のAndroidアプリも動作可能にするとのこと。

↑ツルの部分に内蔵スピーカーを装備

 

実際にスマートフォンと接続したNrealLightを装着。かけてみると、NrealLightはメガネとほぼ変わらず、ちょっと浮いたサングラスをかけているかな?ぐらいの印象です。

 

今回ふたつのアプリを体験してみました。ひとつ目は、目の前に立体的なグラフィックが浮かび上がってきました。360度見回すことができ、横、後ろからも姿を見ることができました。そして、中央の人が動き出しポップに踊り始めるなんて驚き!

 

また、専用のVRコントローラーを腕に装着、手に持って体験。端から見ていると、何を一人でやっているんだコイツは!?感は否めないですが、それだけ没入感が半端ないということです。同行した編集部員玉造もトライ!

 

アプリを立ち上げると、会場の床に置かれた机と猫が見えました。ポインターが猫じゃらしのようになっていて、それに合わせて猫が飛び付き遊んだりできます。さらに、床に家具を置いたりして、部屋をカスタムすることもできます。家具は課金で、有償になるそうです。

 

NrealLightは海外で499$と発表されていますが、日本でも2020年に初旬に発売予定です。日本での価格は未定とのこと 。

 

現状、このデバイスは屋内での利用がメイン。せっかくのメガネ型デバイスなので常に着用して何かしらの情報を伝えいたいところ。要はコンテンツの数勝負となります。そういった点をメーカーにも尋ねてみましたが、「NrealLightのコンテンツはオープンにしていて、まずはエンジニアやクリエイター達にいかにNrealLightを軸にコンテンツを制作頂くかが鍵」ということでした。クリエイターにコンテンツ部分を委ねているぶん、NrealLightが日常に浸透する未来はまだ少し見えませんが、デバイスは確実にチャレンジング。クリエイターとのコンテンツ開発にこれからも注視していきたいです。

 

【フォトギャラリー(GetNavi webにてご覧になれます)】