SNSやテレビ番組などで話題となっているクルマを、評論家やライター、編集部員がじっくりと試用。使ってみてわかったホントのトコロを、じっくりこってりとレビュー!!

※こちらは「GetNavi」 2020年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【No.1】フロントシートの開放感は最高! 荷物の載せやすさなど細かな点も工夫されている(岡本)

<軽クロスオーバー>

ダイハツ

タフト

135万3000円〜173万2500円

ダイハツが送り出した、軽自動車では貴重なクロスオーバー。1月の東京オートサロンで初披露されたコンセプトカーが大反響で、6月に市販モデルが発売された。その後1か月で月販目標4000台の約4.5倍もの受注を達成。

SPEC【Gターボ 2WD】●全長×全幅×全高:3395×1475×1630mm ●車両重量:840kg ●パワーユニット:658cc直列3気筒DOHC+ターボ ●最高出力:64PS(47kW)/6400rpm ●最大トルク:100Nm(10.2kg-m)/3600rpm ●WLTCモード燃費:20.2km/L

モータージャーナリスト

岡本幸一郎さん

軽自動車から高級輸入車まで、ユーザー視点をモットーに広く深く網羅。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

 

日常を冒険に変えてしまう軽クロスオーバーの超新星

普通車ではSUVの人気がますます高まっているが、軽自動車はこれからが本番。そこに名乗りを上げたのがタフトである。

 

目指したのは、「毎日を楽しくしてくれる頼れる相棒」、すなわち普段乗っているときも非日常感を味わえるクルマだ。そのために、ワクワクさせる外観とともに、「バックパックスタイル」をコンセプトに採用。前半分は乗員のため、後ろ半分は荷物を積むためのスペースとして、それぞれどうなっていたら使う人に喜んでもらえるかをよく考えて設計したと、開発者は語る。

 

特徴のひとつが絶大な開放感を乗る人すべてに味わってほしいという思いから全車標準装備とされた「スカイフィールトップ」だ。こうしたアイテムは現在販売されている軽自動車ではほかに例がない。

 

さらに、軽ハイトワゴンの前席はベンチシートが多数派のところ、スポーティな形状のセパレートシートとするとともにセンターコンソールを設けた。利便性が落ちるのを承知のうえで、運転する楽しさをより味わえる仕様としたのだ。

 

一方、フレキシブルに使えることを意図した後席と荷室は、前席とは差別化されていてガラリと雰囲気が変わる。背もたれを倒したままにしても大丈夫なつくりになっていて、実際とても使いやすい。

 

軽自動車界でもひときわ異彩を放つ、独創的なニューモデルだ。

 

★フロントシートは左右独立でコックピット感がグンと向上

平板ではなくホールド性の高い形状のシートを採用するとともに、センターコンソールを設置。ウォークスルーしにくくなるがコックピット感を満喫できる。

 

★リアシートを前倒ししたときドアとの間に隙間ができない

背もたれを倒すと荷室の床面がフラットになるうえ、隅までキッチリ使えるようシートの外側や内装の壁面の形状が工夫されている。樹脂製で掃除もラクだ。

 

★見上げれば空が広がり開放感は満点

フロントシート上方は大面積の固定ガラスで覆われる。一般的なサンルーフと比べても運転席と助手席の乗員が開放感をタップリと味わえるのが心地良い。

 

【診断結果】

 

【No.2】e-POWERの力強い走りだけじゃない! 質感高いインテリアや広いラゲッジルームも大いに魅力(小野)

<SUV>

日産

キックスe-POWER

275万9900円〜286万9900円

2016年のブラジルを皮切りに各国で販売中のコンパクトSUV。チリやUAE、台湾など多くの市場でトップの販売実績を残す人気モデルに。日本でも、日産久々の新作にして完全電気駆動のSUVとして注目を集めている。

SPEC【Xツートーンインテリアエディション】●全長×全幅×全高:4290×1760×1610mm ●車両重量:1350kg ●パワーユニット:電気モーター+1198cc直列3気筒DOHC ●最高出力:129[82]PS/4000〜8992rpm ●最大トルク:26.5[10.5]kg-m/500〜3008rpm● WLTCモード燃費:21.6km/L
●[ ]内は発電用エンジンの数値

自動車ライター

小野泰治さん

専門誌の編集を経てオタク系自動車ライターに。クルマ以外では2次元関連も守備範囲。長野県在住。

 

SUVを本気で使い倒すニーズにも対応する作り

このモデルのハイライトは、やはり日産自慢のe-POWERをSUVモデルで初採用したことだ。実際、エンジンが発電のみに使われ電気モーターで駆動するシリーズ式ハイブリッドの走りは、本格EVを彷彿とさせる新鮮なもの。静粛性の高さやアクセル操作に対するダイレクトな反応は、ライバルのSUVにはない強みでもある。

 

だが魅力はそれだけではない。コンパクトSUVとしての完成度も、最新モデルらしくハイレベルなのだ。たとえば、前面の多くがソフトパッドでカバーされるインパネは質感も上々。カラーがオレンジタンとなるツートーンインテリアエディションでは、カジュアルな雰囲気も楽しめる。

 

また、開放的な後席空間やクラストップレベルの荷室容量など、実用性への配慮にも抜かりはない。荷室はアレンジや細部の作り込みがシンプル過ぎる印象もあるが、RVとして荷室を使い倒すユーザーなら、絶対的な広さの方が魅力的に感じるはずだ。

 

プロパイロットを筆頭に運転支援系の装備が充実しているのは当然として、インテリジェントルームミラーが選べる点も日産車らしい。フル乗車、あるいは荷物満載の状況で威力を発揮する装備といえる。キックスe-POWERは、まさにSUVを本気で使いたいニーズにもしっかり応えられる作りとなっているわけだ。

 

★インパネには高品質素材を使用し高級感と洗練された雰囲気を演出

シンプルなインパネ回りだが、前面にソフトパッドを幅広く採用。ツートーンインテリアエディションでは鮮やかなオレンジタンのカラーを組み合わせ、SUVらしさと上質感を両立する。

 

★大型のスーツケースも余裕で入るクラス最大のラゲッジルーム

ラゲッジスペースは、クラス最長という荷室長(900mm)と通常時で423Lの大容量を実現。Mサイズのスーツケースなら、最大で4個の積載が可能だ。後席は6:4の分割可倒式となる。

 

★インテリジェントルームミラーの採用でクリアな後方視界を確保

日産は、早くから後方のカメラ映像をルームミラーに映し出す機能を採用。最新世代では、映像の解像度や夜間使用時の視認性が大幅に向上している。駐車時の俯瞰映像も表示可能だ。

 

【診断結果】

 

【No.3】車載用ながら取り外し可能とは妙案。家でじっくりドライブプランを考えられる(会田)

<カーAVシステム>

パイオニア カロッツェリア

2DINメインユニット FH-7600SC+タブレット SDA-700TAB

実売価格3万2880円(FH-7600SC)、3万2880円(SDA-700TAB)

車載AVシステムは車内で楽しむものという常識を覆すと、多くのメディアで取り上げられ話題に。メインユニットにタブレットを組み合わせることで車外でも使えるようになり、“二刀流”の楽しみ方ができるのが特徴だ。

SPEC【FH-7600SC】●最大出力:50W×4ch ●Bluetoothバージョン:Bluetooth 4.0 ●サイズ/質量:W178×H100×D165mm (取り付け寸法)/1.2kg 【SDA-700TAB】●OS:Android 9 Pie ●CPU:ARM Quadcore Cortex-A7/1.8GHz ●ディスプレイ:8インチ ●解像度:WXGA(1280×800)●サイズ/質量:W213×H125×D11.4mm/393g(本体のみ)

カーITジャーナリスト

会田 肇さん

クルマやカーナビ、カーオーディオに造詣が深い。海外モーターショーにも積極的に足を運んでいる。

 

ナビも音楽もタブレットで楽しみ方が大きく広がる

パイオニアの「タブレットAVシステム」は、8インチのタブレットSDA-700TABとそれを組み込んで使うメインユニットFH-7600SCを組み合わせたもの。このタブレットを脱着可能としたことで、場所を選ばず車内外で自由に使えるようにしたアイデアが素晴らしい。

 

タブレットはAndroid OSを搭載し、単体なら一般的なタブレットPCと同様に単独で使える。Wi-Fiタイプなのでテザリングを使う手間はあるが、ウェブサイトやAVコンテンツを楽しんだり、もちろん好きなアプリのインストールも可能だ。スマホより大きい8インチのディスプレイは見やすさを実感できる。

 

カーナビ機能はGoogleマップのほか、任意で入れたナビアプリを利用可能。ハイビジョン対応のディスプレイは詳細な地図で目的地までを案内してくれる。事前に自宅や宿で目的地を探し、ドライブプランを考えられるのもタブレットを脱着できるからこそだ。

 

AVコンテンツへの対応も大きな魅力だ。音楽でも映像でもオンデマンドで好きなコンテンツを無限に楽しめる。しかもサウンドはメインユニット経由で迫力たっぷりだ。音質もタイムアライメントなど多彩な機能を画面タッチで調整可能。これぞカロッツェリアらしいこだわりと言っていい。

 

★ディスプレイはハイビジョン対応でGoogleマップも見やすい

ハイビジョン対応ディスプレイで目的地までのルートを詳細にガイドしてくれる。Googleマップで表示される地図もとても見やすかった。目的地をネット上から探し出せるのは抜群に使いやすい。

 

★スマホのテザリング機能を使って多くのネットコンテンツを楽しめる

スマホとテザリングしていれば、ネット上にある多彩なAVコンテンツがいくらでも楽しめる。これは従来のカーナビではできなかったこと。タブレット方式を採用した大きなメリットだ。

 

★画面タッチで設定を変更でき迫力あるサウンドを楽しめる

メインユニット内蔵のFM/AMチューナーやBluetoothオーディオを楽しむには専用アプリ「Pioneer Smart Sync for Tablet」で事前設定が必要。音質は専用カーオーディオを凌ぐレベル。

 

【診断結果】

 

【No.4】前方と後方がこれほど明るく見えるとは! 暗い路地でも安心して走れる(並木)

<車載用モニターシステム>

ランモード

車載用ナイトビジョンシステムLanmodo Vast 1080P

4万2800円

軍事用に開発された暗視システムを転用。赤外線を使うことで約300m先まで鮮明に映し出す。クラウドファンディングでは目標金額の100倍超の援助資金が集まり、YouTubeでは使用レポートが数多くアップされ話題に。

SPEC ●画像処理プロセッサ:ソニー製MCCD感光性チップ ●イメージング原理:近赤外線暗視イメージング ●最大確認可能距離:約300m ●作動電圧:DC12V/DC24V(24V車は別売の変換キットが必要)●サイズ/質量:W225×H85×D65mm/600g(ナイトビジョン本体のみ)

自動車ライター

並木政孝さん

輸入車専門誌を経てフリー編集者に。クルマやバイク、自転車と多くの乗り物に精通する。アウトドアも大好き。

 

映像の鮮明さに驚き! そのバズり度にウソはない

昨年クラウドファンディングで話題を呼び、テレビの家電紹介番組やYouTubeのレビュー動画などでバズった自動車用暗視モニターが本機だ。正直な話「ステマじゃないの?」と疑っていたこともあるので、実際に確かめてレビューしてみたい。

 

夜間の映像を鮮明に映し出す大型の液晶モニターは、ルームミラーのような形状。本体に備えるフロントカメラは1080pのHDRで、バックカメラは720pだ。バックランプへと配線すれば、後退時には自動でバックカメラへと切り替えを行ってくれる。

 

実際に使ってみた印象は、映像が驚くほど明るく鮮明だということ。ヘッドライトの届かない場所までしっかりと映し出してくれるので、夜間の歩行者や落下物、駐車場に潜む不審者も一目瞭然だ。特に効果的だと感じたのが街灯の少ない郊外での使用。暗い夜道でのドライブでもモニターが鮮明に路面状況を映し出してくれるので、夜道を走ることの多いアウトドアマンにもオススメである。レンズ角度の調整もカンタンで、映したい場所を的確に捉えることができる。試すまでは疑心暗鬼ではあったが、その性能の高さは各方面でバズるだけのことはあると納得。最新機種ではドライブレコーダー機能が追加され、より実用性が高まっているのも見逃せない。

 

★赤外線モニターシステムで肉眼では見えないモノが見える!

街灯の無い道路でヘッドライトを消した状態(上)。肉眼では前方に人がいることを確認できないがモニターにはしっかりと映し出されている(下)。防犯デバイスとしての威力も発揮する。

 

★本体のスイッチで様々な操作が可能。可動式レンズで調整もカンタン

本体上部のスイッチで、電源、明るさ調整、上下反転、左右反転、バックカメラへの切り替えが可能。モニターに映し出される映像の水平や視線の高さは可動式のレンズで調整することができる。

 

★モニターなどの取り付けは容易だがバックランプへの配線は難しい

モニターの取り付けやバックカメラの取り付け、電源への接続は簡単なのだが、バックランプへの配線が面倒だと感じた。取り付け作業はプロに任せることをオススメする。

 

【診断結果】