「十分な作業場所が確保できない……でも木工を思う存分楽しみたい!」。そんな理想と現実の狭間で悩んでいる木工LOVERに向けて、目からウロコの空間活用術をどどーんと紹介!

 

約3畳の空間をフル活用!作業台にはなんと大型工具を計6機も搭載!

左側に並ぶ3つの作業台はそれぞれが独立しているので、自由に動かせる

 

作業効率の良さを重視して、工具類はすぐ手に取れる作業台近くに集約した

 

profile

谷口雄一さん(43歳)
広島県在住/DIY歴22年/施工費用約73万円

 

雨の日でも作業ができる場所が欲しくなり、活用できていなかった裏庭に製作したデッキつきの工房小屋。昨年の「第21回ドゥーパ!DIY大賞」のドゥーパ!賞を見事受賞したが、本誌132号での登場時は建物作りを終えたばかりの状態だった。

 

「夢の工房が完成し、子どもたちの学習机を作るために作業環境を整えていたら1年経っていました……(笑)」と話すオーナーの谷口雄一さん。それもそのはず。延床面積約5・6㎡の小屋に、木工作業台3つ、壁面を余すことなく使った工具収納棚、安全ネットつきのロフト収納、集じんシステム、照明、折りたたみテーブル……などなど、これだけの機能を詰め込んだのだから驚きだ。

 

小屋製作の構想から約3年。まずは家族から急かされているという学習机作りのために工房にこもって、バリバリ木工に勤しんでいきたいと谷口さんは意気込んでいる。

外観はオスモカラーを塗り分けてカリフォルニアスタイルにデザイン。また、デッキは平らな場所から敷地境界線まで飛び出すように作ったので、一部が高床式になっている

 

ウエスタンレッドシダー材で製作したデッキには、ハンモックやブランコを設置したことで、子どもたちも楽しめるスペースに

 

 

idea1 使いやすさを追求した充実の収納スペース

工房内の内寸は幅約1700×奥行2340㎜。この限られたスペースをなるべく活用すべく、壁パネルの間柱の間や、片流れの屋根裏部分も余すことなく収納として利用。谷口さん曰く「狭さが逆に利点になるように、欲張って詰め込んでみました」とのことで、必要なものがすぐ手に届くという、作業効率を重視した収納作りを心がけた。

作業台上に作りつけた工具用の壁掛け収納は扉でもある

 

扉を開くとビット類が収納されている

 

ロフト収納棚には端材などを保管。カーテンのように開け閉めできる安全ネットを設置したので、棚板いっぱいに物を置いても落ちてくる心配はなし

 

idea2 使用頻度の低いテーブルは折りたたみ式で省スペース化

作業台の対面にはテーブルを設置。ここは図面を置いたり、外を眺めながらひと息つける場所として活用している。普通に天板を取りつけると作業スペースが奪われてしまうため、折りたたみ式にすることで解決した。なお、天板受けは内壁と同じ材のOSBで製作。あまり目立たない部分ではあるが、デザイン面でもしっかりこだわっている。

テーブルの受け材は壁パネルのフレームに蝶番で固定。天板裏と受け材にはマグネットを仕込んでいるので位置決めも楽ちん

 

idea3 大型電動工具をコンパクトに収めた多機能な作業台3種

すべて幅600㎜に設計された作業台は、サイズをコンパクトに抑えつつ、便利な機能が多数搭載されている。とくにこだわったのは「小さな工房でも活躍できる」という点。テーブルソーやスライド丸ノコを載せた作業台は広げることが可能。ベルトディスクサンダー&手押しカンナ台の回転式天板は、海外の木工家がYouTubeにアップしている作例を参考に製作したそうだ。

<スライド丸ノコ&ボール盤台>

台のスライドをアシストするレールには、コの字型のアルミチャンネルを使用

 

台部分はどちらも前後にスライド可能。未使用時はコンパクトに収納できる

 

<テーブルソー&ルーターテーブル>

フェンスは着脱式。延長用の天板を装着すれば、大きな木材でも作業可能

 

延長用の天板は、トグルクランプで本体に装着した穴あきタイプのL字アングルに、蝶ネジで固定する

 

<ベルトディスクサンダー&手押しカンナ台>

天板を回転式にすることで、場所を取るふたつの卓上電動工具の省スペース化に成功!

 

天板は、ハンドルを回してロックをはずし、19㎜径のパイプを軸に回転する仕組み