中東やオーストラリア、ロシア、アフリカなど世界で絶大なる信頼を得ているランドクルーザーが14年ぶりに刷新。高い剛性を確保しつつ大幅な軽量化を実現し、オンロードでの操縦安定性や乗り心地と、悪路走破性を両立する。

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

誕生から70年を迎えた“陸の巡洋艦”が14年ぶりにフルモデルチェンジ!

トヨタ

ランドクルーザー

510万円〜800万円(税込)

この夏、14年ぶりに待望のフルモデルチェンジ。エンジンは全モデルV6に変更され、ディーゼルエンジンモデルも復活した。GR SPORTグレードが加わったことでも話題を呼び、早くも納車まで1年以上かかるほどの人気だ。

SPEC【ZX ガソリンエンジン】●全長×全幅×全高:4985×1980×1925mm●車両重量:2500kg●パワーユニット:3444ccV型6気筒+ターボ●最高出力:415PS/5200rpm●最大トルク:66.3kg-m/2000〜3600rpm●WLTCモード燃費:7.9km/L

 

自動車ライター

寺田昌弘さん

ランドクルーザーでダカールラリー参戦をはじめ、5大陸を走破している世界を旅するライター。愛車は70系とプラドの2台のランクル。

威風堂々たる存在感が圧巻! 意のままに走る爽快感に感動

タフなクルマの代表格ランドクルーザーは、開発において信頼性、耐久性、悪路走破性の高さを鍛え上げ、唯一無二のクルマとして世界じゅうで愛されている。

 

新型ランドクルーザーは、新設計のラダーフレームや一部ボディのアルミニウム化、コンパクトで高出力のエンジンの搭載により約200kgの軽量化を実現した。そしてパワートレインをより低くセンターに搭載することで低重心化。さらにリアサスペンションのショックアブソーバーをより縦位置に配置し、乗り心地の良さと操縦安定性が格段に向上している。

 

エンジンは3.5LV6ツインターボに加え、国内待望の3.3LV6ツインターボディーゼルエンジンも選べる。試乗したところ、低回転から発揮する大きなトルクが軽量化されたランドクルーザーを軽々と走らせる。油圧に電動式アクチュエーターを組み合わせたパワーステアリングや電子制御ブレーキのおかげで、ドライバーの意のままだ。ランドクルーザーを構成するすべてを磨き上げたことで素性を刷新し、疲れないドライビングを実現しているのである。

 

【Check Point 1】デザイン

空力性能と悪路走破性を考え洗練された大人の魅力を表現

最上級SUVとしての洗練された風格と、オフロードでライトを破損しにくい上部に配置したりバンパーコーナーを絞ったりする伝統の機能美を融合。空力性能を上げるためにキャビンやリアコーナーを絞るなど、歴代のヘリテージを継承しながら機能性を追求している。

↑全車サイドアンダーミラーなし仕様となり、フロントデザインがスッキリとした。全グレードでモニターとカメラを標準装備する

 

↑水平を基調としながら、キャビンを絞ったほか、バンパーを切り上げたデザインに変更。グラマラスなリアビューが魅力的だ

 

【Check Point 2】インテリア

ドライビングの高揚感と最上級の快適性を演出

ボリューム感あるセンターコンソールと、操作性に優れるレイアウトの各スイッチ類のおかげでドライビングに集中できる運転席。車両の傾斜がわかりやすいよう水平を基調としたインテリアデザインが、ランドクルーザーに乗っていることを実感させてくれる。

↑長時間のドライビングでも疲れにくい上質なシートを採用。ガソリン仕様は7人乗りが選択でき、ディーゼル仕様は5人乗りのみだ

 

↑7人乗りの3列目シートはフロアアンダー格納タイプでカーゴスペースが広く取れる。ゴルフバッグも4つ詰めて便利だ

 

【Check Point 3】新型モデルの注目ポイント

指紋認証スタートスイッチと前後デフロックが唯一無二

世界的に人気のランドクルーザーはセキュリティ対策にも注力。指紋を登録したドライバーがスマートキーを持ち、ブレーキを踏んで指紋認証してようやくエンジン始動できる。本格派オフローダーの証ともいえる前後デフロックをGR SPORTに装備する点にも注目だ。

↑GR SPORTのみだが、リアだけでなくフロントデフロックも装備。前後ともデフロックすることで比類なき悪路走破性が得られる

 

↑GXのみオプションとなるが、トヨタ初となる指紋認証スタートスイッチを採用。セキュリティを高めるランクルオーナー待望の装備だ

 

【Check Point 4】走破性

200kg軽量化し、サスペンションとエンジンの刷新で意のままに走る

伝統のラダーフレーム構造を継承しながら、TNGAの考えに基づくGA-Fプラットフォームを採用。日本の匠の高い溶接技術で堅牢性、高剛性と軽量化を両立した。剛性が上がったことでサスペンションのセッティングがしやすくなり、特にリアサスペンションのレイアウトを最適化。路面からの衝撃にリニアに反応し、優れた乗り心地と操縦安定性、悪路走破性を実現。

↑超ハイテンションスチール材を含め部分的に最大5mm厚の鋼板を随所に採用。サスペンションレイアウトを最適化し、悪路走破性が格段に向上した

 

↑超ハイテンションスチール材を骨格にアルミ材などを適材適所に採用。ボディで約80kg軽量化と低重心化を実現し、ワインディングも軽快に走る

 

↑80系から続くホイールベースはそのままキープ。対地障害角は前モデル同等以上を維持することで高い悪路走破性を確保する

 

【Column】ランドクルーザーは高速のパトロールカーとしても活躍中

高速道路で見かける黄色いパトロールカーにはランドクルーザーが多い。走行性能の高さはもちろんだが、牽引力の高さも理由。故障などで止まってしまった大型トラックを牽引して渋滞発生を防ぐこともある。

↑ランクルが採用される理由には、ボディの頑丈さも挙げられる。高速で走るクルマから隊員の生命を守る使命も課せられている

 

 

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