気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」は、ドイツの代表的メーカーであるBMWとメルセデス・ベンツそれぞれの新作をピックアップする。4シリーズ・グランクーペの2代目は、スタイリッシュな外観と実用性を兼ね備えた1台。新型Cクラスは全方位的に進化した総合力の高さが魅力だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】新生グランクーペは万能なモデルに進化!

4ドアクーペ

BMW

4シリーズ・グランクーペ

SPEC【M440i xDrive】●全長×全幅×全高:4783×1852×1442mm●車両重量:1900kg●総排気量:2997cc●エンジン形式:直列6気筒DOHC+ターボ●最高出力:374PS/5500〜6500rpm●最大トルク:51.0kg-m/1900〜5000rpm●WLTCモード燃費:10.8km/L

 

実用性とデザイン性、走りの3拍子が揃う万能モデル!

4シリーズのなかでは、実用性の高さも魅力のグランクーペが新型へとチェンジした。クーペを名乗るだけに、外観は変わらずスタイリッシュ。2ドア版と同じくBMW伝統のキドニーグリルが縦長のデザインになった効果もあって、フロントマスクは先代よりも押しが強まったのが印象的だ。

 

一方、4ドアということで後席の使い勝手などは3シリーズあたりと変わらない。荷室も十分な広さが確保されるので、ワゴン的な用途にも適するという先代の美点もしっかり受け継がれている。

 

現状、日本仕様のエンジンは2L4気筒と3L6気筒のガソリンターボという2種類。今回は後者に試乗したが、動力性能はさすがに強力だった。駆動が4WDとなるだけに安定性も高く、路面環境を問わず積極的に走らせられる。先代より格段に骨格の剛性感が向上したことも魅力のひとつ。新型は実用性とスタイリング、さらにスポーツ性も上々という万能な1台に仕上げられていた。

 

[Point 1]クーペでも実用性はセダン級

インパネ回りのデザインや装備は2ドアの4シリーズと基本的に同じ。運転支援系の機能は、もちろんトップレベル。クーペながら、後席の広さなどはセダンと同等の水準となる。

 

[Point 2]先代よりも存在感の強い造形に

繊細な風情だった先代と比較すると、新型の外観は骨太で存在感の強さを強調する仕立てに変化。一方ドアハンドルなどはフリップ式に変更して、スマートさも演出している。

 

[Point 3]使い勝手はワゴンと同等

荷室容量は、後席を使用する通常時でも470Lを確保。後席を完全に畳めば1290Lにまで拡大でき、ワゴン的な用途にも十分使える。

 

[Point 4]現状はガソリン仕様のみ

すでにEV版であるi4の先行予約も始まっているが、現状はガソリン仕様の2種のみ。3Lターボは直列6気筒らしい質感の高さも魅力だ。

 

[ラインナップ](グレード:エンジン/駆動方式/ミッション/価格)

420i:2.0L+ターボ/2WD/8速AT/632万円(税込)

420i Mスポーツ:2.0L+ターボ/2WD/8速AT/673万円(税込)

M440i xDrive:3.0L+ターボ/4WD/8速AT/1005万円(税込)

 

 

【その2】スポーティでありながら貫禄も旗艦級!

セダン

メルセデス・ベンツ

Cクラス

SPEC【C200アバンギャルド】●全長×全幅×全高:4755×1820×1435mm●車両重量:1660kg●総排気量:1494cc●エンジン形式:直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:204PS/5800〜6100rpm●最大トルク:30.6kg-m/1800〜4000rpm●WLTCモード燃費:14.5km/L

 

新しいパワートレインは痛快な吹き上がりが魅力的!

旗艦のSクラスと見まがうような外観ながら、ボンネットのパワードームなどの細部でスポーティさも独自に演出するのが新型Cクラス。大きな画面を2つ並べたインパネは、とりわけ若い世代に強い訴求力を持つに違いない。充実した先進装備はもちろん、ホイールベースの拡大やパッケージングの改善が効いて、車内空間の余裕は先代より向上している。

 

走りもなかなか鮮烈だ。クイックレシオのステアリングや最大で2.5度の後輪操舵機構を備えたAMGラインは、タイトターンでの回頭性が驚くほど高く、引き締まった足まわりと相まってスポーティな性格を強調している。

 

動力性能もより強力になった。エンジンとモーターの出力が共に向上したC200の新しいパワートレインは、俊敏なレスポンスと痛快な吹き上がりを両立していて走る楽しさも十分。スムーズなエンジン再始動もマイルドハイブリッドならではの利点だ。

 

先代と同じく豊かな低速トルクと経済性を兼ね備えたディーゼルが選べるほか、新型ではクロスオーバーモデルのオールテレインが初めて選べるようになったこともトピックだ。先代と比べて価格がだいぶ高くなったように感じられるが、中身はそれ以上に充実していることは間違いない。

 

[Point 1]先進装備の充実ぶりはSクラス級

11.9インチのセンターディスプレイなど、Sクラスを彷彿させる室内。生体認証システムやARナビゲーションなどの先進装備も充実していた。先代より室内空間も拡大した。

 

[Point 2]後輪操舵などの採用で俊敏な操縦性を実現

クイックなステアリングレシオや後輪操舵の採用などで、走りはスポーティなキャラクターに仕上げられている。その一方、外観は旗艦のSクラスに通じる存在感を獲得。

 

[Point 3]ミドル級セダンらしい広さ

先代から拡大されていた荷室容量は455Lと、数値的にもミドル級のセダンとして十分な広さが確保。ただし、ボディ形状の関係から開口部の大きさは若干ながら控えめだ。

 

[Point 4]ガソリン仕様は着実に進化

現状のガソリン仕様は、先代と同じく1.5L4気筒+電気モーターのマイルドハイブリッドだが中身はアップデート。エンジンはこのほかに2Lクリーンディーゼルも用意されている。

 

[ラインナップ](グレード:エンジン/駆動方式/ミッション/価格)

C200アバンギャルド:1.5L+ターボ/2WD/9速AT/651万円(税込)

C200 4MATICアバンギャルド:1.5L+ターボ/4WD/9速AT/ 681万円(税込)

C220dアバンギャルド:2.0Lディーゼル+ターボ/2WD/9速AT/ 679万円(税込)

 

文/小野泰治、岡本幸一郎 撮影/郡 大二郎

 

 

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