気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」でピックアップするのはトヨタの新型「ノア/ヴォクシー」とBMWのピュアEVである「iX3」、そして新型フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」の3モデル。ミニバンにSUV、ハッチバックとボディタイプは異なるが、どれも人気モデルだけに完成度はハイレベルだ。

※こちらは「GetNavi」 2022年5月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】まさに横綱相撲! 使い勝手は究極の域に到達

SUV

トヨタ

ノア/ヴォクシー

SPEC【ヴォクシーS-Z(ハイブリッド2WD)】●全長×全幅×全高:4695×1730×1895mm●車両重量:1670kg●パワーユニット:1797cc直列4気筒DOHC+電気モーター●最高出力:98[95]PS/5200rpm●最大トルク:14.5[18.9]kg-m/3600rpm●WLTCモード燃費:23.0km/L

●[ ]内は電気モーターの数値

 

走りの面でオススメなのは最新世代のハイブリッド仕様

新型ノア/ヴォクシーは基本骨格を一新し、運転支援システムも最新モデルに相応しい充実ぶりを誇る。だが、実車に接してとりわけ印象的だったのは使い勝手に配慮した作り込みの徹底ぶりだ。パノラミックと表現したくなる前席の視界の良さや、電動スライドドアに装備できる機械式サイドステップ、そして開口位置を選べるバックドアなど、実用性に優れた細やかな配慮はもはや究極の域。ノアとヴォクシーでは前後の造形でキャラクターを差別化しているが、見た目の洗練度も先代より着実に進化している。

 

パワーユニットは、最新世代となるハイブリッドと2Lガソリンの2本立て。その動力性能は後者でも不足はないが、走らせて楽しいのは間違いなく前者だ。絶対的な力強さに加え、アクセル操作に対する自然な反応は先代より引き締まった足回りにもピッタリ。ハイブリッドは装備まで考慮すると事実上の値下げとなり、コスパの面でも絶対にオススメだ。

 

[Point 1] 先進装備と実用度はトップレベル

視界の良さが特徴のインパネ回りは運転支援システムや使い勝手もハイレベル。2列目シートは3人掛け仕様も設定された。電動スライドドアの助手席側には機械式サイドステップも装備できる。

 

[Point 2] ヴォクシーはノアよりもアグレッシブ

外観がノアよりアグレッシブになるヴォクシーは、基本的なグレード構成もS-ZとS-Gの2種に絞られる。価格はノアの同グレードよりも若干高めの設定だ。

 

[Point 3] 荷室の使い勝手も向上

バックドアの開口位置を選べる(電動と機械式の2タイプ)荷室は容量、形状ともに申し分ない。3列目シートの格納操作も先代より容易になったのはうれしい。

 

[ラインナップ](グレード:エンジン/駆動方式/ミッション/税込価格)

X:2L、1.8L+電気モーター/2WD、4WD/CVT、電気式無段変速/267万円、(286万8000円)[305万円、(327万円)]

G:2L、1.8L+電気モーター/2WD、4WD/CVT、電気式無段変速/297万円(316万8000円)[332万円(354万円)]

Z:2L、1.8L+電気モーター/2WD、4WD/CVT、電気式無段変速/324万円(343万8000円)[359万円(381万円)]

S-G:2L、1.8L+電気モーター/2WD、4WD/CVT、電気式無段変速/304万円(323万8000円)[339万円(361万円)]

S-Z:2L、1.8L+電気モーター/2WD、4WD/CVT、電気式無段変速/332万円(351万8000円)[367万円(389万円)]

●[ ]内はハイブリッド車、( )内は4WD(E-Four)の価格

 

【その2】スポーティでありながら貫禄も旗艦級!

 

【その2】ピュアEVでも伝統的なBMWらしさが楽しめる!

EV

BMW

iX3

SPEC●全長×全幅×全高:4740×1890×1670mm●車両重量:2200kg●パワーユニット:交流電気モーター●最高出力:286PS/6000rpm●最大トルク:40.8kg-m/0〜4500rpm●WLTCモード最大航続距離:508km

 

走りの性能は最新EVに相応しいレベルを確保!

ほぼ同時期に上陸したBMWの最新ピュアEVでも、iXと比較すれば伝統的なBMWらしさが色濃いのがiX3。そのベースはSUVのX3で、内外装には随所に独自デザインを採用するが、一見する限りEVであることは意識させない。電気モーターはリアに搭載。組み合わせるバッテリーの総電力量は80kWhで、満充電時の最大航続距離は508km。最新のEVらしく高い数値となっている。

 

その走りは、見た目のイメージ通りだ。EVならではの静かさや滑らかな加速を実感させる一方、アクセル操作の反応やスポーティな身のこなしはBMWの伝統に通じる味付け。普段の生活においてEVを楽しみたい、というニーズにはピッタリの1台だ。

 

[Point 1] 内装はX3に準じたスポーティな仕立て

外観と同じく、内装も基本的な作りはX3と変わらない。BMWの内燃機関各車に通じるスポーティなテイストが持ち味となっている。

 

[Point 2] 外観は随所が独自の造形に

外観はMスポーツ仕様ということでスポーティ。随所にブルーのアクセントが入り、EVであることを主張する。税込価格は862万円。

 

[Point 3] 荷室は通常時510Lと十分な広さを確保

エンジンモデルのX3比には若干劣るが、荷室容量は通常時でも510Lと十分な広さ。後席をたたんだ最大時は1560Lまで拡大する。

 

 

【その3】軽快で力強い走りは伝統の旗艦ならでは

ハッチバック

フォルクスワーゲン

ゴルフ GTI

SPEC●全長×全幅×全高:4295×1790×1465mm●車両重量:1430kg●パワーユニット:1984cc直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:245PS/5000〜6500rpm●最大トルク:37.7kg-m/1600〜4300rpm●WLTCモード燃費:12.8km/L

 

積極的に操る魅力を備えた万能スポーツハッチバック

単に高性能というだけではなく、ゴルフのイメージリーダー的存在でもあったGTIが最新世代へとスイッチ。ベースとなる8代目はマイルドハイブリッドの投入でも話題を呼んだが、GTIは引き続きハイスペックな2Lのガソリンターボを搭載。駆動方式も先代と同じくFF方式を踏襲する。

 

その走りは、もちろんGTIの称号に相応しいレベルにある。2Lターボは、パワフルなだけではなく全域での扱いやすさを両立。トラクション性能にも優れるだけに、積極的に操る場面では能力を使い切る喜びも見出せる。また、先代比では身のこなしが一層軽快な点も持ち味のひとつ。快適性も上々とあって“万能なハッチバック”としての魅力度は高い。

 

[Point 1] 新しさと伝統が融合する

室内はメーターのグラフィックなどが専用仕立てとなるほか、伝統的なチェックのシート柄などでGTIらしさを演出。装備も充実している。

 

[Point 2] 走りはパワフルで軽快

GTIは“押し”の強いフロントマスクに加え、リアゲート中央の車名ロゴが「GOLF」ではなくなる(税込466万円)。軽快かつパワフルな走りが楽しめる。

 

[Point 3] パワーユニットは歴代でも最強レベル

一部例外を除けば、搭載する2Lガソリンターボのアウトプットは歴代GTIでも最強レベル。速さに加え、フレキシビリティの高さも魅力。

 

文/小野泰治 撮影/郡 大二郎、市 健治

 

 

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