日常ほのぼの系マンガ・アニメが好きな僕が、愛して止まない作品が『のんのんびより』だ。とある田舎にある学校を舞台に、その学校に通う生徒たちとその家族や友人などが送る日常風景を描いた、ほのぼのコメディだ。

 

2021年2月に連載が終了。その後短期連載などはあったものの、のんのんびよりのストーリーは終わったと言っていい。

『のんのんびより』ロスをいやしてくれる一冊

連載が終わったといっても、マンガ・アニメはいつでも見られる。ただ、今後新しいエピソードが読めないのかと思うと寂しさを感じる。

 

作品内では、登場人物たちは歳を取らない。同じ1年を何回か繰り返すシステム。ただし、本編の最後には1年が経過し、生徒たちは1学年上になった。おめでとう。

 

ただ、成長した登場人物たちのその後が見られないし、これまで語られていないエピソードがもう出てこないというのは寂しい。そんなぽっかり空いた心の穴を埋めてくれるのが、『のんのんびより りめんばー』(あっと・著/KADOKAWA・刊)だ。

 

駄菓子屋の過去と夏海の未来

本書には、『のんのんびより』のこぼれ話や、登場人物の詳細設定、その他作品内の世界観を補完してくれる解説などが掲載されている。こぼれ話は書き下ろしで、過去の話や1年後、2年後の話などがあり、登場人物たちの未来をちょっとだけ見ることができる。

 

個人的に気に入っているのが、こぼれ話の1話と4話。1話は駄菓子屋(加賀山楓という女性だが家業が駄菓子屋なのでこう呼ばれている)とれんげ(作品内では小学校1年生〜2年生の少女)の、5年前の話。駄菓子屋は子どもが苦手だが、れんげに対しては愛情が深い。ツンデレなので素直には愛情表現はできないが。子どもが苦手な中学3年生とまだ赤ちゃんのれんげのふれあいのエピソードは、心が温まる。

 

で、こぼれ話の4話が、中学3年生になった夏海(作中では中学1年生〜2年生。勉強はできないがとにかく元気)が、駐在所で生まれた赤ん坊のお守りをするという話。あまり赤ん坊の世話などはできないタイプの夏海だが、なんやかんやお守りをするというエピソードだ。

 

この2つのこぼれ話を最初と最後に配置されているのは偶然ではないはず。駄菓子屋とれんげの関係性と、夏海と赤ん坊(かすみ)の関係性が重なり、何ともいえない柔らかい感情になる。こういうところが、『のんのんびより』のおもしろいところだ。

 

『のんのんびより』は不滅

本書には、主人公たちの詳細なデータが記載されている。それぞれの年齢は作品を観ていれば想像がつくが、身長や誕生日などが明記されているので、ファンにはうれしい。中学2年生ながら身長が低い小鞠の身長は「140cm未満→140cmくらい」とアバウトだが。

 

ボリューム的にはもうちょっとあってもいいかなと思うが、登場人物たちの未来が描かれているのはとてもうれしい。『のんのんびより』が終わって寂しいなと感じている人は、本書を読んでみると、まだみんながあの田舎町で暮らしていることがわかり、安心できるだろう。『のんのんびより』は永遠に不滅です!

 

【書籍紹介】

のんのんびより りめんばー

著者:あっと
発行:KADOKAWA

惜しまれつつも連載終了した、大人気田舎ライフコメディ『のんのんびより』のこぼれ話やお楽しみ情報を収録した番外編が登場!

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