スニーカーマニアが集う“基地”をコンセプトに、東京都有楽町の阪急メンズ東京の8Fにオープンした「銀座スニーカーヒルズ」。そこは入手困難なレアスニーカーやトレンドスニーカーなどを取り扱う「SNEAKER MARKET(スニーカーマーケット)」、イベントスペースの「SNEAKER MUSEUM(スニーカーミュージアム)」、スニーカーリペアなどを提供する「SNEAKER HOSPITAL(スニーカーホスピタル)」、そしてスニーカーのカスタム方法が学べる「SNEAKER SCHOOL(スニーカースクール)」の4つのセクションで構成。スニーカー好きにとっては夢のような空間に実際に行ってみましたので、その全貌を紹介します!

 

販売・買取可能な「スニーカーマーケット」

こちらのセクションを運営するのはコメ兵です。 そう、日本最大級のリユースデパートを展開することで知られる、コメ兵が手掛ける、初のスニーカー専門店「スニーカーマーケット BY コメ兵」となります。NIKEを中心に、全国から買取された選りすぐりのレアスニーカーやトレンドスニーカーなど、常時500足以上をストック! 以前欲しかったけど入手困難で買い逃したスニーカーや、過去の名作スニーカーなどリユースでしか出会えない良質なスニーカーを強力に展開していて、筆者の場合見ているだけでも十分楽しめますね。

 

マーケット内では、スニーカーの展示販売だけにはとどまらず、買取サービスも実施。「『世の中の“良質”をつなげていくことで、リレーユースという新しい価値観を提供する』という理念を弊社コメ兵は掲げていて、長年リユースに携わってきました」と語るのは、店長の濱野さん。これまでの経験を基に、知識の豊富なスタッフが大切なスニーカーを一点一点丁寧に査定し、適正な買取価格を提示してくれます。ここがコメ兵の強みですね!

 

さらに、「どんなにダメージが進んでいても、加水分解などでボロボロでも、必ず買い取ります。もちろんその分、買取価格はかなり低くなるとは思いますが。廃棄してしまったり、廃棄できなくて、ただひたすらタンスの肥やしとして眠り続けるよりも、良いと思います。今後はそういった過度なダメージのスニーカーもリーズナブルに販売して、同フロアで展開する『スニーカーホスピタル』と協力し、スニーカーリペアも提案していく予定です」とのこと。ちなみに筆者自宅のクローゼット内にも、ミッドソールが加水分解した「ナイキ エア ジョーダン 5」や「ニューバランス M996」などが眠っております……。話を聞いて、そのスニーカーの事をこれからを相談してみようかな? と、思いました。

↑スニーカーマーケット BY コメ兵店長の濱野了一さん

 

↑「ナイキ エア マックス」シリーズも95を中心に97など人気モデルをしっかりと網羅

 

↑「ナイキ エア ジョーダン 5 OG」から人気カラーリングまで幅広く展開

 

 

スニーカーの博物館「スニーカーミュージアム」

イベントスペース「スニーカーミュージアム」は、様々なスニーカーのモデルやそのバックボーンに精通した「キュレーター」達が集まり、時代やテーマごとにアイテムをセレクトし、その背景情報とともに展示を行います。現在はナイキが日本で製造されて50周年という節目の年に、1970年初頭に登場したモデルを皮切りに、半世紀分もの歴史を振り返る内容を数か月に渡って展示しています。

 

4月7日まで開催されていた、ナイキヒストリーの第1弾では、最初期の72年〜80年のオリジナルモデルを中心に展示。現在はその第2弾として、70年〜80年代のカラフルなモデルを中心に展示中です。

↑ナイキ好きにはたまらない展示内容

 

博物館のイメージといえば、アイテムの展示のみが主流でしたが、スニーカーミュージアムは普通の博物館とはちょっと違います。棚の下に置いてあるQRコードにスマホかざすと、そのスニーカーやアイテムに関する情報がスマホに表示。スマホを“デジタルガイダンス”として活用することで、より博物館に近い雰囲気で展示されたスニーカーを楽しむことができるのです。

↑例えば一番左上のQRコードにスマホをかざすと、棚の一番左上に展示されてあるアイテムの情報を教えてくれます

 

リペアで生まれ変わる「スニーカーホスピタル」

大切なスニーカーを長く愛用するためのサービスや、履けなくなったスニーカーの修理を行えるのがここ「スニーカーホスピタル」。東京のカスタムスニーカーシーンを牽引する「OnebyOne=(ワンバイワンイコール)」と手を組み、カスタムスニーカーカルチャーを提案しています。

 

こちらのコーナを展開するのは、東京発のカスタムシューズ、オリジナルウェアブランド「ワンバイワンイコール」代表の金岩ヒロシさん。「アトリエカトー」加藤らう氏をメインパートナーに迎え、“直せないスニーカーは無い”と言わせるコーナーとなっています。メニュー内容は加水分解が起こったソールの修理やライニングの修理を行います。ほかに丸ごとソールの交換を行う“ソールスワップ”。お店側で用意したソールと交換したリペア、またはお客さん自身に用意してもらったソールと交換したリペア。そして、ビブラムソールに生まれ変わらせる“ビブラムソールスワップ”です。

↑ワンバイワンイコール代表の金岩ヒロシさん

 

金岩さんが最近積極的に取り組んでいるのが、スニーカーのゴルフシューズカスタム! 今ではゴルフ人気もあり、ナイキからエア ジョーダンのゴルフシューズや、コンバース オールスターのゴルフシューズなど、各スポーツブランドからゴルフシューズが販売されています。しかし金岩さんが提案しているのは、お客さん自身が好きなスニーカーのソールにゴルフシューズ用ソールを移植するというもの。基本的には、ほぼ全てのスニーカーで可能とのこと。

↑「エア ジョーダン 1」のようなシンプルなミッドソールはもちろん、「エア ジョーダン 4」や「ニューバランス MT580」など複雑なデザインのソールにも対応可能。1万7600円(税込)〜(ソール代工賃込み)

 

↑ポリウレタンソールなど完全に修復が不可能な場合も、ビブラムソールなどで元の形状に近いもので移植も行っています。1万7600円(税込)〜(ソール代工賃込み。ビブラムソールは種類によって価格変わります)

 

↑どんなスニーカーでもゴルフシューズ仕様へとカスタムが可能とのこと。「エア ジョーダン 4」のゴルフシューズも即完売する昨今、これはとても嬉しいカスタマイズです。1万7600円(税込)〜(ソール代工賃込み)

 

 

カスタムペイントなどを学べる「スニーカースクール」

スニーカーをベースに、ものづくりの楽しさや、喜び、感動の体験を提供する「スニーカースクール」。カスタムスニーカー歴20年のforce_naoki代表の原田尚輝さんを講師に迎え、カスタムスニーカーペイント塗料の選び方や調合の仕方、筆遣いなどをレクチャーしてくれます。

 

スニーカースクールで学べるコースは、「初級コース」と「上級コース」の2つから選べます。初級コースはペイントカスタムとなり、持参したスニーカーにカスタムの入り口になるぺイントスキルを学べます。もう一方の上級コースはオリジナルカスタムとなり、持参したスニーカーにペイントのほか、スワロフスキーやレザーパーツなどの素材を使い、より高度なカスタムスキルを学べます。

↑フォース代表の原田尚輝さん

 

スニーカースクールで何よりも嬉しいのが、代表の原田さんから直接カスタムテクニックを学べること。定番のスワロフスキーの接着にしても、ただ接着するだけではなく、あらかじめスワロフスキーの厚みの分の窪みを作ったりなど、カスタム後も長く愛用できるためのアイデアなど、ここでしか得られないスキルを実際に学べます。もちろんスクールだけではなく、ペイントやステッチワークなど、カスタムオーダーも受け付けているので、気軽に相談してみてください。

↑スニーカーペイントにふさわしい塗料や、配合の仕方などを具体的にレクチャー。ちなみにコットン生地だと滲みやすいので、まずはレザー生地からチャレンジするのがオススメだとか

 

↑ペイントだけではなく、パーツの張り替えやステッチワークのコツなど、上級者向けの講座も行っています

 

↑コーナー内にはスニーカーカスタムに最適なミシンも完備し、講座はもちろんオーダーカスタムも受け付けています

 

↑カスタム講座で使用する筆や塗料などのツール類。原田さんはいずれも100円均一ショップなどで入手可能な物を使用していて、自分で揃え自宅ではじめようと思えば気軽に揃えられる手軽さも提案しています

 

本間が欲しいと思ったスニーカー3選!

ここからは年間500足近くスニーカーをお試ししている、筆者本間が欲しいと思った3足を紹介。さすがはコメ兵、どれも思っていたよりもリーズナブルだったので、本当に欲しくなりましたね!

※取材当時の在庫&価格になります。

ナイキ

ターミネーター ハイ

ダンクやヴァンダルと並ぶ、ナイキの3大ノンエアバッシュのアニキと言えばコレ、ターミネーター! こちらは2003年にリリースされた復刻モデルのデッドストックとなります。当時は新品だとシューホールにシューレースが通っていないのが当たり前で、その時代を読み取れますね。しかもこちらは箱付きです! 価格は4万円(税込)。

 

ナイキ

ナイキ × トラヴィス・スコット エア マックス 270 カクタス トラヴィス

ナイキ エアと最新のクッショニングフォーム、リアクトを組み合わせたミッドソールを搭載した「ナイキ エア マックス 270」をベースにした、ナイキとカリスマラッパー「トラヴィス・スコット」コラボレーションモデル。ヴィンテージファッションからインスパイアされ、ミッドソールやアッパーなど、くすんだような色味で仕上げられています。ネオ・ヴィンテージの草分けともいえる一足ですね。価格は6万円(税込)。

 

ニューバランス

M992 TN

2006年に「991」の後継モデルとしてリリースされた「992」。優れた衝撃吸収性や耐久性を発揮する「ABZORB SBS」を搭載したミッドソールや、耐摩耗性に優れるN duranceなどを搭載した高性能モデルです。本製品は992の機能をそのまま再現して、2020年にリリースされた復刻モデル。しかもタンのカラーは人気で、リセール市場でも5万円前後が相場かと思います。価格は2万4000円(税込)

 

銀座スニーカーヒルズに足を運んでみて、百貨店としては珍しい新古品・中古品の販売・買取から、歴史を感じられる展示そして修理、リメイク、カスタマイズまで、スニーカーにまつわる多様なサービスを提供してくれる、スニーカーマニアにはたまらないショップだと感じました。履かなくなったスニーカーを単なるゴミとして終わらせるのではなく、何かしらの形で次のユーザーに繋げるという循環型は素晴らしいアイデアですね。

 

■銀座スニーカーヒルズ

住所:東京都千代田区有楽町2丁目5番1号

営業時間:午前11時〜午後8時

休業日:阪急メンズ東京に準ずる

 

撮影/大田浩樹

 

 

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