コーヒー好きにとって「美味しいコーヒーをいかに手軽に淹れるか」は、永遠のテーマといえます。コーヒーを美味しく淹れようとすればどうしても手間ヒマが掛かるし、手軽さを追求すればどこまで美味しさを妥協できるか、という等価交換になりがちですよね。

 

そんななか、コーヒー豆を挽くところから全自動で淹れられる、お一人様全自動コーヒーメーカー「俺のバリスタ2」がサンコーから発売されました。美味しさと手軽さのバランスはどうなのか、爽やかな朝を演出する一杯を実現できるのか? これは気になる……というわけで、試してみました!

↑お一人様全自動コーヒーメーカー「俺のバリスタ2」。本体サイズは幅約155×奥行240×高さ360mm、電源ケーブル長は約750mm。タンブラーのサイズは直径約87×高さ175mm(蓋込み)、容量は約600ml(すりきり)。質量は本体が約2280g、タンブラーが約260g。使用水量は本体最大水位が600ml、最低水位が300ml。定格時間は粗挽き15秒、細挽き25秒。軽量スプーン1杯の最大豆/粉量は35g。本体材質は樹脂(PP)とステンレス。タンブラーの材質はステンレス、蓋がAS樹脂

 

シルバー基調のスマートなデザイン

「俺のバリスタ2」は、サンコーが2月に発売した、豆から挽ける本格派コーヒーメーカーです。サンコーの公式サイトでの販売価格は1万2900円(税込)。保温性の高い蓋付きのサーモタンブラーが付属していて、タンブラーに直接コーヒーを注ぐことが可能です。そのため、保温機能はナシ。

↑シルバー基調のシンプルなデザイン

 

↑容量600mlの付属のタンブラー。コーヒーメーカーにセットするときは蓋を外します。もちろん、同じくらいのサイズのものであれば、付属のものでなくても利用可能です

 

高さ36cmでそこそこ大きいものの、テーブルの上などに出しっぱなしにしておけるスマートなデザインです。従来製品「俺のバリスタ」は本体が黒くてやや重々しい印象でしたが、新製品はシルバー基調になって明るくなりました。

 

ただし、電源ケーブル長は約75cmで少し短く感じます。卓上近くにコンセントの差込口があれば良いのですが、机の下まで届く程度の長さは欲しかったです。

↑本体の蓋を開けたところ。奥がコーヒーフィルター、手前は水を入れるタンク

 

今回のレビューにあたり、コーヒー豆には筆者の好みでタリーズコーヒーの「エチオピア」を選びました。「俺のバリスタ2」のニュースリリースには、「1袋500g入りで500円の豆を買えば、1杯あたり10円で経済的」と書かれていましたが、せっかく豆から挽くのだから、美味しい豆を使いたいところ。今回用意した豆は200gで約1500円。1杯あたり75円の計算です。これでも十分リーズナブル。

 

豆と水を入れれば全自動で抽出

豆の香りを味わいながら計量スプーンで豆をすくい、コーヒーフィルターの中に入れ、その手前のタンクに水を入れます。水の量を計るときは、計量カップを別途用意しておくのがオススメ。タンクには「MAX」の目盛りがありますが、内部が黒いうえ陰になりがちで見づらく、目分量でやると失敗しやすいです。ちなみに、メッシュフィルター内蔵なのでペーパーフィルターを別途用意する必要はありません。

↑計量スプーンで豆をすくうと、1杯あたり6g程度。コーヒー豆はマグカップ1杯ならスプーンで3杯半、水は300mlが目安です

 

↑コーヒー豆をコーヒーフィルターに入れ、タンクに水を入れます。水は最大600mlまで入れられ、タンブラーに2杯分を抽出できます。2杯分を淹れるときは豆をスプーンで5杯使用します

 

準備ができたら上蓋を閉じて電源を入れ、粗く挽くか細かく挽くか選びます。粗挽きのほうが苦味が少なく酸味が強くなり、細挽きでは苦味とコクが強くなります。ミルクを入れてカフェオレやラテにしたい場合は粗挽きにし(ミルク投入機能はナシ)、普通にコーヒーを飲む時は細挽きがオススメです。粗挽きにしろ細挽きにしろ、粉砕したあとは全自動で抽出に入ります。なお、粉から淹れることも可能です。

↑操作部。ボタンは左から「細挽きで抽出」「粗挽きで抽出」「粉から抽出」「電源」となっています

 

コーヒー豆を粉砕するためのコーヒーミルには、カッター式を採用。より均一に豆が挽ける臼式ではないのは残念ですが、価格の面で導入のしやすさを考えた仕様となっています。

↑左が粗挽き、右が細挽き。ミルがカッターなので、どちらも粒の大きさにややバラツキがあります

 

コーヒー豆の粉砕音は結構大きく、騒音測定アプリで計測すると、粗挽きでは68dB程度まで、細挽きでは75dB程度までの音が出ました。その点を考えると、やはり夜間のカフェイン摂取は控えないといけませんね。

↑コーヒー豆を細挽きしたときの音を計測。70〜75dB程度で推移しました。粗挽きでは若干低くなりました

 

粉砕からドリップが終わるまでの時間はだいたい5分程度。コーヒーの香りはこの時間が一番よく満喫できます。飲む前からコーヒーを楽しみましょう。

 

油分が多めの仕上がり。豆の上質な味が堪能できた

コーヒーはタンブラーに直接抽出できるので、コーヒーの温度が下がるのがイヤな人にはうれしいはず。タンブラーではなく、マグカップに直接注ぐこともできます。その場合、トレイに付いているメッシュプレートの高さを調節するとこぼさずに注げます。

 

なお、ここで気になったのが、淹れ終わったあとしばらくはしずくが垂れること。これが思ったより切れが悪く、1分くらい垂れ続けていました。タンブラーを取り出しても下のトレイに垂れるだけなので、あとでトレイを洗えば良いだけなのですが、微妙に落ち着きませんでした。

↑豆を挽き終わると自動的に抽出に移ります。コーヒーはゆっくり出てきます

 

↑メッシュプレートを調節すればマグカップにも直接注げます

 

抽出が完了したコーヒーを見てみると、表面にはコーヒーの油分が多めに浮いています。初めて見ると驚きますが、汚れではないので安心してください。油分が浮くのはコーヒーフィルターが金属メッシュだから。ペーパーフィルターが吸ってしまう油分がメッシュフィルターではほどよく残り、甘みとコクが増し、香りも良くなります。

↑コーヒーの表面に白く浮いているのはコーヒーの油分です

 

実際に飲んでみると、コーヒーのかぐわしい香りと、フルーティで飲みやすいエチオピアの豆の上質な味がしっかり堪能できました。ウマイです。カッター式でこれだけ美味しく淹れられれば十分でしょう。朝の仕事前などに飲むと、目が醒めてやる気も湧いてくるというものです。

 

お手入れはカンタン。慣れれば5分以内で片付け完了

お手入れも気になるところ。「俺のバリスタ2」では、一杯淹れるごとにフィルターはもちろん、蒸気蓋にも砕いたコーヒー豆がたくさん付くので、フィルターに残った豆を捨て、フィルターも蒸気蓋も毎回水洗いする必要があります。

 

水洗いするパーツは全部で4つです。いずれも複雑な形状ではないので、水でざっと流すだけでよく、コーヒーの粒が残ることはほぼありません。あとは水を切って風通しの良い場所で乾かせばよく、5分もあれば終了。とても簡単でした。ただ1点、気になったのが蒸気蓋の付け外し。取り外すときは右回しでロックを解除し、取り付けるときは左回しにします。このとき、三カ所のツメをはめる位置が決まっているのですが、目印のマークが小さいうえに黒地に黒マークなので、とても見づらい。この蒸気蓋の部分だけは、改良してほしいと感じました。

↑淹れ終わったあとのコーヒーフィルターの様子

 

↑水洗いするパーツはこれだけ。左から水フィルター、フィルターケース、コーヒーフィルター(メッシュフィルター)、蒸気蓋

 

全自動コーヒーメーカーは手軽さが最大の魅力。さすがに味わいはハンドドリップには及びませんが、「俺のバリスタ2」は1万円台の価格ながら、ワンタッチで豆を挽くところから淹れられて、味も納得できるレベル。別途ペーパーフィルターを購入する必要もなく、お手入れも簡単です。

 

ハンドドリップは面倒、敷居が高い、どうせよくわからない。それでもブラックコーヒーの美味しさがわかるようになりたい……そう感じている人ほど、まずは「俺のバリスタ2」を使ってみてほしいです。本機なら、一杯ずつハンドドリップをしなくても、自分が「好きだ」と感じるコーヒー豆に出会えるはず。朝の忙しいときでもちゃんとドリップしたコーヒーが飲みたい人、自分好みの美味しい豆を探したいコーヒーの初心者には、特にオススメしたいアイテムです。