日立グローバルライフソリューションズは、2021年12月から3か月に渡りクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」において、新コンセプトの冷蔵庫「Chiiil(チール)」の先行予約を実施。結果、目標額の728%となる7283万円もの支援を集め、4月下旬より順次一般発売が始まっています。本稿では、「Chiiil」発売開始に合わせて開催された報道関係者向け説明会の様子をお届けします。

 

変化した生活様式に着目して生まれた、どこにでも置ける冷蔵庫

これまで、冷蔵庫といえばキッチンにあるのが当然でした。しかし、コロナ禍で加速した生活スタイルの変化や食生活の多様化に合わせて、リビングや寝室など、どこにでも置ける新しい冷蔵庫として開発されたのが「Chiiil」です。本製品の定格内容積は72Lで、小型冷蔵庫の部類に入ります。

 

日立グローバルソリューションズの商品企画部 小林真申さんは「Chiiil」開発の背景について、「自宅で過ごす時間が増えるなかで、より充実した時間にしたい、快適な空間にしたいと考えたときに、食材を保管する場としての冷蔵庫のあり方が、新しくなっていくと考えたのが商品構想の原点です」と話します。

↑日立グローバルソリューションズ ホームソリューション事業部 商品戦略本部 商品企画部の小林真申さん

 

↑「Chiiil」の商品開発コンセプト

 

↑キッチン以外の場所にも自由に置ける新しい冷蔵庫のスタイル

 

新しいライフスタイルに合わせてリビングや寝室に冷蔵庫を設置

「Chiiil」の一番の特徴は、キッチン以外のどこに設置しても使いやすい設計とデザインです。本体サイズは幅559×奥行き420×高さ750mmとコンパクト。420mmの薄型ボディは、家具と並べたときにその一列に馴染むようにと考えられた奥行きとなっています。また、冷蔵庫下部に放熱機構があるため底面からの排熱が可能になり、背面を壁にぴったりとつけることができます。これならリビングや寝室など、場所を選ばずに置けそうです。

↑リビングなどに置きやすい薄型ボディを採用

 

さらに「Chiiil」は、複数台並べて設置できるのも特徴です。左右に並べて置く場合、2台の間は放熱のため15mm開ける必要がありますが、それを想定したデザインとなっているので違和感はありませんでした。 右開きと左開きが用意されているため、大型冷蔵庫のような観音開きで使えます。

↑「Chiiil」 を左右に並べたところ。本体とドアの境に黒のラインが入っているため、15mm開けておいてもデザインの違和感がない

 

↑左右開きの「Chiiil」を並べると観音開きになる

 

↑上下に重ねて置くことも可能

 

ただし、縦置き時は別売りの専用パーツ(1万6500円・税込)と設置作業が必須。また2台使う場合、それぞれ異なる壁コンセントに電源プラグを挿す必要があるので注意が必要です。

 

さまざまな生活空間との調和性を重視したデザインの本体は、水平垂直を基調とし、視覚的にシンプルなフォルムにしたのだとか。そして、家具のような佇まいを目指した「Chiiil」は、そのカラバリも豊富。ホワイト、ノルディック、ダークグレーのベーシックカラーに加え、グレージュ、トープ、グラファイト、オーク、モス、ブリック、ウェンジのカスタムカラーがラインナップしています。

↑計10色のカラーバリエーション。カスタムカラーは5月下旬の発売を予定

 

背の高い家電と違い床に近い製品なので、床の色や木製家具とのバランスを取りやすい「中間色」といわれるグレーカラーを中心に構成しているとのこと。

 

また、「Chiiil」のデザインに関して日立製作所プロダクトデザイン部の佐藤知彦さんは体験 、空間、選択の3つの視点でデザインしたと語ります。

 

「例えば”体験”では、ベッドの横に置けば 夜中に喉が渇いたときに、キッチンに行かなくてもさっとお水が飲めます。ダイニングテーブルの近くに置けば、飲み物を取ったりドレッシングを取ったりできます。また、”空間”においては、様々な空間に合わせやすいよう調和を考慮しました。物を置くのにちょうどいい高さ、750mmも実現しています。そして3視点目がモジュール型の冷蔵庫として2台組み合わせた置き方を”選択”できること。そして製品カラーはインテリア提案のプロフェッショナルであるアクタスさんと共同開発しています」 (日立製作所プロダクトデザイン部の佐藤知彦さん)

↑株式会社日立製作所 研究開発グループ社会イノベーション協創センタ プロダクトデザイン部 ユニットリーダー主任デザイナー 佐藤知彦さん

 

保存したい食材に合わせて冷蔵とセラーの2モードを用意

設定できる温度帯は2モード6段階。基本となる冷蔵モードは「強め(約2℃)」、「標準(約4℃)」「弱め(約6℃)」。そしてセラーモードでは「強め(約8℃)」、「標準(約12℃)」「弱め(約16℃)」に設定できます。 冷たい飲み物や食材はもちろんのこと、化粧水などの保管にも利用できそうです。

 

庫内スペースは3段に分かれており、上段は奥行き280mmで広め。2段目は230mm、3段目は110mmとなっています。2段目の棚は前後に分離する構造となっており、奥側に重ねることで3段目に2Lのペットボトルやワインのボトル、背の高いビンなどを入れられるようになっています。

↑庫内レイアウトと動作モード。収納する食材に合わせて設定できる

 

↑3段目は背の高いものを入れると想定されて設計されている

 

発売日は、ベーシックカラーである3色(ホワイトノ/ルディック/ダークグレー)が 4月28日より発売。そしてカスタムカラーの7色(グレージュ/オーク/モス/グラファイト/トープ/ブリック/ウェンジ)は5月下旬より受注生産の予定です。価格はオープンで、店頭予想価格は7万7000円前後(税込)となっています。