バルミューダが同社初となるコードレス掃除機「BALMUDA The Cleaner」(バルミューダ ザ・クリーナー)を発売したのは、2020年11月のこと。空間になじむスマートなデザインに加え、まるでヘッドが浮いているような軽いかけ心地、さらに前後左右斜めの自在な動きは今までになく、衝撃を受けたものでした。あまりに軽やかに動くので、一度かけ始めたら、あっちもこっちもスイスイ掃除したくなる、そんな今までにない体験が味わえる掃除機でした。

↑従来の掃除機の常識を覆し、ヘッドがくるくる回り、自由自在に動かせる「BALMUDA The Cleaner」

 

期待通り、軽量化を果たした新モデルが登場!

一方で、2㎏を切るモデルが多数登場し、コードレス掃除機の軽量化が進む昨今において、やはり約3.1kgという重さはズシッときます。正確にいうと、電源を入れて掃除機をかけているときは非常に軽やか。ところが、横に動かしたり、電源を切って移動したりするときに、どうしても重さを感じてしまうのです。例えば、ヘッドをちょっと持ち上げようにも持ち上がらない……。とはいえこのデザイン性、滑るようなかけ心地は捨て難いし……。そんなジレンマを感じていたこともあり、筆者はかねてから軽量化を期待していたのです。

 

そして今回、掃除機の新製品発表会があるとのことで、期待を胸に、会場である東京・南青山のBALMUDA The Storeに足を運んだところ……やっぱり軽量化していました! スマートなデザインはそのままに、明らかにコンパクトになっている。バルミューダいわく「ただの軽量化ではなく進化」だそう。新モデルの名前は「BALMUDA The Cleaner Lite」(バルミューダ ザ・クリーナー ライト) 。価格は6万4900円(税込)です。

↑従来モデルから大幅に進化した「BALMUDA The Cleaner Lite」。本体寸法は幅275×奥行150×高さ1170mm、質量は約2.2㎏。運転時間は標準モード約30分、強モード約10分、充電時間は約4時間。ダストボックス容量は約0.10L。カラーはホワイトとブラックの2色

 

クイックルワイパーを目指して開発された従来機

新製品の紹介をする前に、まずは従来モデルBALMUDA The Cleanerがどのような掃除機なのか、おさらいしてみましょう。BALMUDA The Cleanerは、同社の寺尾 玄社長が「掃除機は前後にしか動かないし使いづらい。自由自在に動かせるクイックルワイパーのほうが便利」と感じたことから、クイックルワイパーのように軽やかに掃除できるコードレス掃除機を目指して開発されました。

 

軽やかな動きを実現するために採用したのは、浮揚して進む水陸両用のホバークラフトからヒントを得た独自の「ホバーテクノロジー」。ヘッドに2本のブラシを搭載(デュアルブラシヘッド)し、それぞれ内側に回転させることで摩擦を減らし、氷の上を滑っているような浮遊感を実現しました。さらにヘッドとパイプの接合部に採用した「ユニバーサルジョイント」が、あらゆる角度の移動や横方向へのスライドといった自在な動きを可能にしています(360°スワイプ構造)。

↑BALMUDA The Cleanerはデュアルブラシ(2つのブラシ)をそれぞれ内側に回転させることで、床面との摩擦を減らします

 

↑ヘッドの付け根に専用設計された「ユニバーサルジョイント」を搭載。これにより、前後左右斜めに動かせる「360°スワイプ構造」が実現しました

 

わかりやすく一般受けする要素=軽さを重視

こうして、いままでにない掃除体験ができる掃除機として世に送り出された従来モデルですが、「正直、この素晴らしいコンセプトをすべての皆さんに届けることはできなかった」と同社プロダクトマーケティング部の原賀健史氏は振り返ります。

↑「部屋を清潔にする掃除は本来、良いものであるはず。その掃除体験をより良い時間にしたい」と話す原賀健史氏

 

「この新しいコンセプトの掃除機が完成したとき、私たちはこれが掃除機の新たなジャンルを切り開くことを期待していました。BALMUDA The Toasterが高級トースターという新たなジャンルを確立し、The Green FanがDCモーター扇風機という新たなジャンルを確立したように。ところが掃除機はそこに至らず、とても悔しい思いをしました」(原賀氏)

 

ではどこに壁があったのか。トースター、扇風機との違いを考えたとき、トースターと扇風機は、バルミューダが重視する体験価値が非常にシンプルであることに気づいたといいます。

 

「たとえばトースターは、おいしいトーストが焼ければ100点、扇風機は心地よい風が届けば100点かもしれない。でも掃除機の100点は人によって異なり、1人にとって素晴らしいが、みんなにとって素晴らしいというわけでない。そこで、掃除機のこの素晴らしいコンセプトにポピュラリティ(※大衆性・一般受けのこと)を持たせることが大切だと考えました」(原賀氏)

 

こうして生まれたのが「BALMUDA The Cleaner Lite」というわけです。

 

コンパクト化したうえ、集じん性能もアップ!

新モデルは、従来モデルのメリットを継承しつつ、以下の点が進化しています。

・本体重量が3.1kgから2.2kgと900g軽量化

・ヘッドの厚みが5cmから4cmと薄くなり、本体サイズもコンパクト化。

・空気の流れの効率化、ブラシの最適化により集じん性能が従来比42%アップ

・ヘッドの倒れ角が拡大し、家具下の掃除性が向上

・バッテリーが着脱可能に

・付属アタッチメントが収納できるツールボックスを追加

 

なるほど、ただコンパクト化しただけでなく、集じん性能もアップしているとは。ほかにも細部にわたって改良されていますし、確かに「軽量化ではなく進化」です。一方、ダストカップの容量は0.13Lから0.1Lとわずかに減ったようですが、コンパクト化の代償としては許容範囲と言えるのではないでしょうか。

 

実際どれほどコンパクトになったのか、従来モデルと比較してみると、確かにコンパクトになっています。また、持ち上げたときに感じる重量感も驚くほど違います。さすが、約1kgの違いは大きい!

↑長さは、1240mmから1170mmとなり、背が低い人でもバランス良く持ちやすくなりました

 

↑ヘッドだけでもこの違い。右が新モデルのBALMUDA The Cleaner Lite

 

これだけ軽量かつコンパクトになると、掃除機のかけ心地もだいぶ変わります。引き続きホバーテクノロジーは採用しているため、軽やかなかけ心地はそのままに、細かい部分へのアプローチもストレスなくできるようになりました。

↑細いいすの足回りにもきめ細かくアプローチ

 

従来モデルでは難しかったいすの足回りにも、くるりと回り込んで吸引でき、ヘッド前面で取りきれなかったゴミも、サイドを当てるとキレイに取れました。

↑構造を工夫したことで、サイドからもしっかり吸引。ブラシに新たに採用したブレードフィン(ゴム部分)も、集じん性能のアップに貢献しているそう

 

デザインにバレリーナのような優雅さをプラス

一方変わらなかったのは、そのスマートなデザイン。「掃除機を出してくるのが面倒という問題を解決するには、リビングに出しておけるデザインが必要だった」と原賀さん。また、デザイン担当の比嘉一真さんは、従来モデルに「バレリーナのような優雅さ」をプラスしようと、パーツの随所になめらかな曲線を採り入れたといいます。

↑プロダクトデザイン部の比嘉一真氏

 

↑充電台を少し後傾させたのも、「ほうきを立てかけているのをイメージしました」と比嘉さん。逆にまっすぐ立っていると、人は少し不安を感じる

 

一方、新提案として、付属品を充電台にまとめて置けるツールボックスも付属しました。使いたいときに迷子にならず、使わないときもごちゃごちゃ見せない。また別の部屋を掃除したいときは、ボックスごと持ち運べます。

↑ツールボックスは充電台の後ろに置いておけます

 

↑取っ手がついているので、そのまま持ち運びも可能

 

バッテリーが着脱式になったのもいいですね。別売りのバッテリーを追加購入すれば、連続運転時間が2倍になるので、広い家でも最後まで掃除できます。「ほぼデザインが完成していた段階で、バッテリーを着脱式にしてほしいと言われ、なんとかデザインに取り込めないか試行錯誤しました(笑)」と比嘉さん。

↑充電時間は約4時間で、運転時間は標準モード約30分、強モード約10分。バッテリーがもう1つあれば、掃除の途中で切れても交換できるので安心です(ただし、バッテリーのみでの充電は不可。充電は本体装着時のみ可能です)

 

↑別売りの専用ノズルセット(5点セット)を使えば、布団やソファ、高い場所など様々な場所の掃除が可能に

 

以上、期待して参加した新製品発表会でしたが、BALMUDA The Cleaner Liteはその期待通り、いや、期待以上の進化を遂げた製品でした。もともとデザインの良さと掃除が楽しく感じる浮遊感は唯一無二だと思っていたので、そこに軽さと吸引力が加わり、大幅に魅力がアップした印象です。

 

自宅での使用感はどうなんだろう……そこは気になるところですが、7月31日まで本製品の「30日間全額返金保証キャンペーン」を実施しているとのこと。文字通り、30日間でお気に召さなければ全額返すという、自信満々のキャンペーンです。欲しいけど迷っている、という人は一度試してみてはいかがでしょうか。