気になる新車を一気乗り! 今回の「NEW VEHICLE REPORT」でピックアップするのは、「ヒュンダイ」改め「ヒョンデ」のピュアEVとなるアイオニック5と、いよいよ発売が開始されたホンダの新型ステップワゴン。続々と登場する本格EVと、日本の主軸ファミリーカーでもあるミニバンの最新作だ。その実力やいかに?

※こちらは「GetNavi」 2022年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】ピュアEVの魅力がダイレクトに実感できる!

EV

ヒョンデ

アイオニック5

SPEC【ラウンジ】●全長×全幅×全高:4635×1890×1645mm●車両重量:1990kg●パワーユニット:電気モーター●バッテリー総電力量:72.6kWh●最高出力:217PS/4400〜9000rpm●最大トルク:35.7kg-m/0〜4200rpm●一充電最大航続距離(WLTCモード):618km

 

見た目でも中身でも「電気」の魅力をアピール

乗用車市場では12年ぶりの復活となるヒョンデが日本向けに用意したモデルは、このアイオニック5とFCV(燃料電池車)のネッソ。いずれも環境性能が高いモデルで、販売もオンラインのみという導入手法に注目が集まっている。主力は当然ながら前者だ。

 

その内外装は、SUV風の仕立てが主流となるEVのなかでも実に個性的。大柄なハッチバック的な外観は電動モデルらしさがダイレクトに表現され、内装もクルマというより最新家電のような風情だ。その一方、室内の広さを筆頭とする使い勝手も申し分ない。

 

今回は2WDに試乗したが、走りでも最新のEVらしさが実感できる。アクセル操作に対する鋭いレスポンスや日常域での力強さ、静粛性の高さは電気モーターならではの魅力で、それを受け止めるシャーシもフラットな乗り心地を筆頭として良好。最大で600kmオーバーの航続距離まで考慮すれば、有力な最新EVの選択肢のひとつであることは間違いない。

 

[Point 1]室内と荷室は広々

大柄のボディとあって前後席の空間は余裕たっぷり。前席にはオットマンも備わる。荷室容量はリアだけで527Lを確保し、フロントにも57Lの荷室を用意する。

 

[Point 2]テーマは「パラメトリックピクセル」

ハッチバックのボディ形態ながら、まるでコンセプトカーのような大胆なデザインで独自性を強調。2WDの電気モーターはリアに搭載し、駆動方式はRRとなる。

 

[Point 3]プレーンでワイド感を強調する作り

インパネ回りはシンプルなデザインで、家電的な親しみやすさも感じさせる。シフト操作はステアリングコラムに付けられたダイヤルで行う。

 

[Point 4]電源供給機能も充実

後席下の中央には、AC100Vコンセントを装備。給電機能はこれだけではなく、普通充電のソケットにアダプターを装着すれば外でも電気製品が使用できる。

 

[ラインナップ](グレード:パワーユニット/駆動方式/税込価格)

アイオニック5: 電気モーター/2WD/479万円

アイオニック5 ボヤージュ:電気モーター/2WD/519万円

アイオニック5 ラウンジ:電気モーター/2WD/549万円

アイオニック5 ラウンジAWD: 電気モーター×2/4WD/589万円

 

 

【その2】その持ち味はミニバンの本質を突いた作り

ミニバン

ホンダ

ステップワゴン

SPEC【エア(e:HEV)】●全長×全幅×全高:4800×1750×1840mm●車両重量:1810kg●総排気量:1993cc●パワーユニット:直列4気筒DOHC+電気モーター●最高出力:145[184]PS/6200[5000〜6000]rpm●最大トルク:17.8[32.1]kg-m/3500[0〜2000]rpm●WLTCモード燃費:20.0km/L

●[ ]内はモーターの数値

 

2、3列目シートの快適性が大幅に進化!

6代目ステップワゴンは、先代から全長と全幅を拡大。これまで「5ナンバー級」と呼ばれてきたミドルサイズの国産ミニバンのなかでは大柄になったが、その効果は室内に入ると誰でも実感できる。キャプテンシート版の2列目は、実に780mmというロングスライド機構を搭載。ライバル車を凌ぐ広さを実現している。

 

また、使わない際は簡単操作で床下に収まる3列目も、居住性の高さは現実のサイズ以上。新型では先代より遮音性が高められたこともあって、居心地の良さは予想以上だ。さらに付け加えると、2、3列目は着座位置を前席より高めて、クルマ酔いしにくい良好な視界を実現。つまり、すべての座席で快適性を高めるべく入念なアップデートが施されているわけだ。

 

パワーユニットは、1.5Lのガソリンターボと、2Lガソリン+2モーターによるハイブリッドという2本立て。前者で4WDが選べることも含め、構成そのものは先代と変わらないが、当然中身は進化している。1.5Lターボでは必要にして十分な速さと自然なレスポンスを、ハイブリッドでは電気駆動らしい静粛性を実感できる。また、操縦性も背の高いミニバンらしからぬ水準なので、走りも相応に楽しみたいというお父さんにも積極的にオススメできる。

 

[Point 1]キーワードは“視界の良さ”

運転支援系の装備が充実したフロントシートまわりは、こちらも視界の良さを追求。2人掛けとなる2列目のキャプテンシートは前後だけでなく左右にもスライド。スパーダではオットマンも装備する(2列目は3人掛けのベンチシートも選択可能)。

 

[Point 2]グレードは3タイプとシンプル

グレードは先代からの続投となるスパーダ(写真)と、それをベースとして高級感を演出するプレミアムライン。そして内外装をシンプルに仕立てたエアの3タイプが用意される。

 

[Point 3]見た目同様に走りもナチュラル

1.5Lターボは、CVTミッション特有の悪癖を抑え込みつつ必要十分な動力性能を実現。ハイブリッドは、電気駆動モデルらしい静粛性の高さが魅力だ。

 

[Point 4]荷室の使い勝手は依然ライバルを上回る

片手でも行える簡単操作で床下に格納できる3列目の「マジックシート」は先代から踏襲。3列目使用時は、左写真のようにシート後方に実用的な空間が出現する。

 

[ラインナップ](グレード:パワーユニット/駆動方式/ミッション/税込価格)

エア:1.5L+ターボ、2.0L+電気モーター/2WD、4WD(※)/CVT、電気式無段変速/299万8600円(324万600円)[338万2500円]

スパーダ:1.5L+ターボ、2.0L+電気モーター/2WD、4WD(※)/CVT、電気式無段変速/325万7100円(347万7100円)[364万1000円]

スパーダプレミアムライン:1.5L+ターボ、2.0L+電気モーター/2WD、4WD(※)/CVT、電気式無段変速/346万2800円(365万3100円)[384万6700円]

※:e-HEVは2WDのみ ●( )内は4WD、[ ]内はe-HEVの価格

 

文/小野泰治 撮影/神村 聖、宮門秀行

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