切断用の電動工具としては、動きが穏やかで、手に触れにくいところに刃がついているので、初心者でも危険なく使えるDIYの入門用工具ととらえられることが多い。確かにそれは見識だが、使い方を工夫したり、選ぶモデルによっては、ベテランの片腕となる性能を発揮してくれるのもジグソーの実力だ。

 

ビギナーからベテランまでいろいろ使える切断用電動工具、それがジグソーだ

 

直線、カーブどちらも切れるのがジグソーのいいところ

ジグソーは、ベテランでもよく使う汎用性の高い工具だ。ただし、気持ちよくサクサクと切断を楽しむには、モーターの力がある程度以上のものを選ぶ必要がある。厚さ38mmある2×材を切るなら消費電力が500W以上あるものを選ぶと、軽快に切ることができる。主に厚さ20mm程度の材を切るなら消費電力は400Wのモデルでも大丈夫だ。

作動は家庭用のコンセントを電源にして、トリガースイッチを引くと始動する。このときロックボタンを押すと、次にトリガースイッチを引くまで動作状態でロックされ、連続切断ができる。

新型モデルのジグソーの多くにオービタル機能が搭載されている。オービタル機能とは、イラストのように、スイッチをオービタル機能に切り替えると、普通は上下に動いているブレード(刃)の動きに前方にしゃくり上げる動きが加わり、切断スピードを増すことができる。直線を切る場合、とくに縦挽き(木目に平行に切る場合)では、オービタル機能を使わないと、切断スピードはのろのろしたものになってしまう。ただし、カーブを切る場合、オービタル状態では、曲線が切りにくくなるので、カーブ切りではオービタル機能はオフにして使う。

丸ノコの場合は、刃が少なくとも長さ10cm程度材に沈んでいれば、直進安定性は確保できるが、ジグソーでは、ブレードを見れば分かるように、ブレードの前後の幅は6〜7mmしかなく、フリーハンドで正確な直線を切るのはベテランでも難しい作業だ。そこで、ジグソーを使った直線切りでは、必ず写真のようなフェンスで、ベースプレートの直進がぶれないようにして切るのが基本となる。

より正確に、いつでも直線をきれいに切るためには、紹介しているようなジグソー用の直線切りジグを自作したい。このジグの作成時間は30分以内。使う道具はジグソーとドライバードリルかインパクトドライバー。それにブレード幅より太いドリルビットがあればOK。簡単で効果の高いジグなので、自分のジグソーに合わせて自作したい。

ジグソーには、木材以外の素材を切るためのブレードも市販されている。これらを使えば、DIYの幅を広げることができる。

 

ジグソーのブレードの取り付け例

ジグソーのブレードの取り付け方法は、メーカーによりいくつかの種類があり、同じメーカー内でも開発時期によって違いがある。取り付け方法によって使えるブレード、使えないブレードがあり、各自のジグソーで確認していただきたい。失敗のないブレード選びは、ジグソーと同じメーカーの純正品から選ぶのが一番だ。

現在ホームセンターに並ぶジグソーのブレードはこの2種類がほとんど。取り付け部分の形の違いで、上が一般型、下がボッシュ型と呼ばれる

<ブレード前で固定する例>

<ブレード側面で固定する例>

 

ジグソーの構え方・基本の切り方

ジグソーは本体のベースプレートから下に向けて直角にブレードが出ているので、作業中のブレードの様子を見るのは難しい。インジケーターのついたモデルの場合、それを墨線に沿わせて進めればいいが、ない場合は、ジグソーの真上からブレードを覗き込むようにし、ブレードが墨線にのっているか確認しながら切る。

 

曲線を切る

カーブ切りは、フリーハンドでは、ぶれて少々墨線からはみ出すこともある。それを防ぐには、ねじ伏せるとは大げさだが、機械は真っすぐ進もうとするので、手首に力の入りやすい位置に、立ち位置を変えながら、カーブを追いかけながら切るとズレは少ない。小さなカーブや穴を切るときは曲線切り専用のブレードを使うとよい。

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写真◎冨士井明史/取材協力◎白井 糺、ブラック&デッカー、ボッシュ

*掲載データは2012年4月時のものです。