例年にも増して、厳しい暑さが続きます。電気代高騰の懸念や政府による節電の呼びかけを受け、省エネに努めながらも健康的に過ごすには、エアコンとひんやりアイテムとの併用が効果的。エアコンで部屋を冷やし、グッズで自分やその周辺を集中的に冷やす———節約アドバイザーの丸山晴美さんに、そのコツとおすすめグッズを教えていただきました。

 

まずはおさえておくべき、
かしこいエアコン運転のコツ 5

最初に、夏の暮らしに欠かせなくなっているエアコン(クーラー)を、できるだけ省エネで稼働させるポイントを5つ紹介しましょう。

 

「エアコンの設定温度を1℃上げると、電気代は約10%の節約になります。住環境や人によっても快適な室温は変わりますが、設定温度を今より1℃上げて、扇風機やサーキュレーターを併用して過ごしてみてはいかがでしょうか? 推奨される室温は28℃ですが、私の場合、エアコンの設定温度を29℃にして、扇風機を併用しています。

エアコンを付けてしばらくして室温が下がったら、風量を弱設定に変えるということも意識してみてください。自動運転よりも、弱設定の方が、消費電力は減ることもありますが、常に弱設定にすると反対に冷房効率が悪くなることもあるので、上手に使い分けましょう。

また、エアコンのフィルターが汚れているのも、消費電力がかさむ要因です。2週間に1度はエアコンのフィルターのホコリを除去するお手入れをしましょう。掃除機で吸う程度なので、5分もあれば済みます。

忘れがちなのが、室外機の日除け対策。室外機に直射日光が当たり、周りの温度が高いと、室外機からの熱の排出がしにくくなるので、冷房効率が下がり消費電力も増えてしまいます。室外機に直射日光が当たらないように、パネルを設置するなど日陰を作る工夫をしましょう」(節約アドバイザー・丸山晴美さん、以下同)

 

おさえておきたいエアコンの節電方法5

1.エアコンの設定温度は、快適温度よりも+1度を心がける
2.エアコン使用時は必ず、扇風機やサーキュレーターを併用する
3.エアコンのフィルターのホコリは2週間に1度のペースで掃除する
4.部屋が冷えてきたら、エアコンの風量は弱設定に切り替える
5.室外機の日除け対策をする

 

買い足し不要!
身近なものでできる冷却テクニック4

エアコンの節電を意識した上で、次に取り入れたいのは、家にあるものでできるお手軽な冷却方法です。ちょっとしたことですが、やるのとやらないのでは、大きな差が出るはずです。

 

1.「水で濡らしたタオル」で帰宅後の熱を拭き取る

暑い時期は、水で濡らして軽く絞ったタオルをチャック付きビニール袋に入れて冷蔵庫と冷凍庫に常備しておきましょう。

 

「寝起きや帰宅時の蒸し暑さをなんとかしたいとき、すぐにエアコンを付けて、強風で部屋の温度を下げようとしていませんか? エアコンをつける前に、一度、換気をするように心がけましょう。これをするだけでも、部屋にこもっている熱を逃してくれ、冷房効率を上げてくれます。このとき、部屋の換気をしつつ、冷却効果の高い手首や首、ひじの内側やひざの裏側、こめかみなど、血管と皮膚が近い部分を冷やすと効率よくクールダウンができます」

 

2.「冷凍ペットボトル」に風を当てて、湿度も下げる“冷風扇”に

部屋の湿度を下げて、冷風も作り出す画期的なエコ対策がこちら。

 

「2Lのペットボトルに8割ほど水を入れて凍らせます。ペットボトルの表面から水が出るので、必ずお皿やボウルなどの少し深めの容器に凍ったペットボトルを置きましょう。後ろから扇風機の風を当てると、ひんやりとした冷たい風になりますよ。ペットボトルから結露が出るので、部屋の湿度も下げてくれます。寝苦しいけれど、エアコンを付けっぱなしで寝たくないとき、この方法で扇風機を使えば、寝苦しさが軽減できます」

 

3.「遮光カーテン」で熱伝導を妨げ、夏は涼しく冬は暖かく

窓から入ってくる熱伝導を防ぎ、エアコンの効きを上げてくれるのが遮光カーテンです。

 

「夏に屋外から入り込む熱エネルギーの約70%が窓からだと言われています。西日が当たる部屋は特に、在宅する日中も遮光カーテンを引いて、窓から入る熱をシャットダウンするように心がけましょう。朝、出社するときに遮光カーテンを閉めるとことを意識するだけでも、外気からの熱の侵入を減らすことができます」

 

4.夕方以降に、ベランダや玄関へ「打ち水」を

お風呂の残り湯でもできて、涼しさと掃除効果が得られる打ち水。

 

「打ち水は、日本の古き良き習慣です。玄関やベランダのアスファルトやコンクリートにこもった蓄熱を減らすことができ、打ち水をした部分を通る風の温度も低くなるので、室内に入ってくる熱気が減らせます。ただし、打ち水をする時間帯には注意。太陽が照り付けている日中に行うと、蒸気が上がり、余計に蒸し暑くなってしまいます。日が落ちかけた夕方に、植物の水やりついでにお風呂の残り湯で行うといいでしょう」

 

グッズをプラスして快適に!
自分の周りを効果的に冷やす冷却グッズ 6

自分自身の体感温度が下がれば、快適に過ごせます。効果的にクールダウンができるマイ・クーラーアイテムもチェックしておきましょう。

 

お風呂や化粧水に加えればひんやり爽快な「ハッカ油」

北見ハッカ通商「ハッカ油ボトル(中栓付属)」20ml 1080円

薬局や雑貨店などで手に入るハッカ油。こちらが肌の表面に触れると、ひんやり効果が得られます。使い方は、お風呂に数滴たらすだけでOK。「スーッとするので、湯上がりのほてりが鎮められます。ただし、あまり入れ過ぎると寒さを感じたり、肌荒れの原因になったりするので、数滴にしましょう。わたしは手作り化粧水を使っているのですが、化粧水の中にも数滴加えて、入浴後の肌ケアに使うと、スーッとした清涼感が得られます」

 

・電気を使わずひんやりをキープする「ネッククーラー」

SUO「クールリング M」3520円

冷蔵庫や冷凍庫で冷やしたものを首にかければ、熱を効率よく下げてひんやり快適にしてくれるのが、ネッククーラー。「植物由来の冷却素材で、28度以下の室温で自然に凍結するクールリングです。冷蔵庫で約15〜20分、または冷凍庫で約10分冷やせば、使用から60分くらいまでは体感温度を−3℃に保てます。カラバリが豊富なので、お気に入りのデザインを見つけるのも楽しい。18度で自然凍結するシリーズもあり、こちらはアイシングに使えます」

 

・お出かけ時のクールダウンには水でぬらす「冷感タオル」

白元アース「アイスノン 極冷えタオル」1078円

水にぬらしてひんやりするタオルは、外出時のクールダウンに最適です。「生地にテイジンの接触冷感素材“COOLSENSOR EX”を採用し、触れるとひんやりする接触冷感が得られます。さらに、タオルに水を含ませて、水滴が垂れてこない程度に絞り、広げて数回振ることで生地がより冷たくなります。紫外線遮断率約95%のUVカット機能が付いているので、首元周りの日焼け予防にも効果的。洗濯をしてくり返し使えます」

 

・テレワークスペースに! 家中どこでも使える「ポータブルクーラー」

シロカ「除湿機能付きポータブルクーラー」参考価格3万9800円

ポータブルクーラーとは持ち運びできるコンパクトなクーラーであり、スポットを冷やしたいときに便利。「室外機が必要なタイプもありますが、コンパクトな室外機不要なタイプは片手で持ち運びができるし、自分の周辺だけを効率的に冷やせます。除湿機能が搭載されているので、梅雨の室内干しの洗濯物乾燥や冬の結露対策などにもなり、一年中活躍シーンがあります」

 

・深部体温の上昇を効率的に下げる、充電式の「ハンディクーラー」

エレス「アイクール ポルタ」3278円

凍ったペットボトルや保冷剤を当てた時のような役割をしてくれる、音を気にせずに使えるクールダウンアイテム。「手のひらにすっぽりと収まる形状で片面には、約15℃に冷える冷却プレートが付いています。冷却プレートを当てて手のひらにある静脈と動脈をつなぐ血管を冷やせば、体の中心の深部体温の上昇が、首元の太い血管を冷やすことでも血液の温度上昇が抑えられます。無音な上に、軽量でコンパクトなので、いつでもどこでもサッと取り出して使える手軽さも魅力です」

 

・部屋着に取り入れたい! 汗を吸い取る「ステテコ風ボトム」

ユニクロ「コットンリラコ ショートタイプ」990円

体の熱や汗を吸い取り、肌の表面をサラッとしてくれるステテコのような素材が、部屋着にはぴったり。「ユニクロのリラコは、ステテコを参考にして生み出したアイテムだと言われています。わたしにとって、夏の部屋着としてリラコは必需品になっています。薄手で軽くて涼しい、汗をよく吸い取ってくれる素材を着るだけでも、クールダウン効果は高くなります。ほかにも冷感素材の肌着やシーツを取り入れるのもいいですね」

 

※商品の価格はすべて10%消費税込みです。

 

クールダウン効果のあるアイテムを買い足したり、家にあるものを上手に活用したりすることで、マイ・クーラーアイテムは増やせるもの。取り入れやすいテクニックやアイテムから実践して、エコにつながる涼しさを手に入れましょう。

 

【プロフィール】

節約アドバイザー / 丸山晴美

節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。分かりやすく、楽しく、賢く節約するをモットーにテレビや雑誌などのメディアで活躍中。『節約家計ノート2023』(東京新聞)10月発売予定、共著『50代から知っておきたい!年金不安、解消します』(幻冬舎)、『1年で100万円貯まるすっきりお片づけ生活』(宝島社)ほか、書著多数。
HP= https://www.maruyama-harumi.com/index.html


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」