日本では、電気自動車(EV)の普及率が2021年時点で1%前後。ほかの先進国と比べて、普及が遅れています。その大きなハードルのひとつとなっているのが、充電インフラの不足です。ガソリンスタンドは日本の至るところにありますが、EVの充電拠点の数は明らかに少なく、バッテリー低下時のドライバーの不安は大きいものがあります。

 

その課題を解決すべく、EVチャージャー(充電器)を開発するパナソニックが、EVチャージャーシェアリングサービス「everiwa」を発表しました。

 

全国の法人・個人が、EVの充電拠点に

everiwaは、EV充電器を保有するオーナー(ホスト)と、EVのドライバーを繋ぐEV充電器のシェアリングサービスです。100V200Vの普通充電器であればメーカーや機種を問わずeveriwaに登録可能で、サービス開始後は、全国の個人・法人が、EV充電器をeveriwaの有料充電スポットとして開放できるようになります。

 

EVのドライバーは充電時間に応じた料金を支払うことで、そのEV充電器を利用可能。充電器を設置したオーナーは、ユーザーが支払った料金からプラットフォーム利用料を除いた金額を、売上として得られるというビジネスモデルになっています。

↑everiwaに対応した充電器(写真奥)から、EVに給電する様子

 

↑everiwaのビジネスモデル

 

everiwaが想定する主な導入対象は、広い駐車スペースを持つ店舗やマンションのほか、戸建住宅のコンセントにもおよびます。つまり、自動車を駐車できるスペースさえあれば、法人のみならず個人もオーナーになることが可能なのです。EV充電器の利用料金はオーナーが自由に設定できるので、たとえば、レストランが利用料金の安いEV充電器を駐車場に設置して誘客に活用する、という利用方法もあり得ます。

 

everiwaに対応するEV充電器は、最安のもので数千円程度から購入できるため、導入コストも抑制可能。また、everiwaの利用料金の支払い・受け取りの決済はアプリ上で完結するので、利用時の手間も削減されています。

↑everiwaのアプリに表示されるマップから、利用可能な充電器の場所を知ることができる

 

みずほグループ、損保ジャパンも、everiwaの普及に協力

脱炭素化に熱心なみずほグループも、エバンジェリストとして、everiwaコミュニティに参画。決済システムのeveriwa walletを開発するほか、自社店舗の駐車場をEV充電器の設置スペースとして提供します。また、みずほグループは現時点で国内上場企業の7割との取引実績があり、各自治体とも全国規模で取引を行っています。この顧客基盤を活かし、everiwaに参画する企業を増やすための活動も行っていくということです。

 

さらに、利用者がクルマの操作を誤ってEV充電器を破損してしまうケースなどに備え、パナソニックが損保ジャパンと保険契約を締結。オーナーがEV充電器の稼働時間に対して支払うプラットフォーム利用料のなかにその保険料も入っているので、万が一、ドライバーのミスで充電器具にぶつけてしまうなどのトラブルが発生し、ドライバーの自動車保険で対応できない場合にもシェアリング保険が用意されています。

↑発表会で行われたフォトセッション。中央が、パナソニック エレクトリックワークス社の大瀧社長

 

everiwa対応の充電器を設置するオーナーの募集は、2022年11月29日からスタート。サービスの開始は2023年春を見込んでいます。EV登場当初から問題になっている充電拠点の不足。それを解決するソリューションとなれるか。everiwaの今後に注目です。