岐阜市と中国・杭州市との「日中不再戦」の碑文交換から今年で55周年を迎え、記念の式典が4日、岐阜市司町のみんなの森ぎふメディアコスモスで行われた。両国の関係者が日中国交正常化の10年前に草の根交流を始めた先人たちの偉業をしのび、将来の平和と友好を祈念し合った。

 両市は1962年、当時の岐阜日日新聞(現岐阜新聞)の山田丈夫社長らが杭州市を訪れ、「日中不再戦」と「世世代代友好(子々孫々までの友好)」の碑文を交換。翌年に両市の公園に碑が建立された。72年の日中国交正常化の際には両市の絆が日中友好の先駆けとして注目され、79年には両市が友好都市提携を結んだ。今年2月には碑文交換55周年に合わせて岐阜市代表団が杭州市を訪れた。

 式典は中国の程永華(ていえいか)駐日大使、鄧偉(とうい)駐名古屋総領事を迎え、細江茂光岐阜市長、県日中友好協会長の杉山幹夫岐阜新聞名誉会長(岐阜放送会長)ら関係者約150人が出席。細江市長は「両市の未来志向の交流のためには55年前の偉業を語り継ぐことが欠かせない。先人たちの思いを温故創新の心を持って次の世代に継承していきたい」とあいさつ。程大使は「中日関係は改善しているが複雑で敏感な要素もある。地方や民間の皆さんの新たな貢献に期待する」と祝辞を述べた。

 その後、市内の小中高校生6人がそれぞれ杭州市との交流について紹介。6人はそろって先人たちの思いを引き継いでいく「未来へのメッセージ」を朗読した。

 式典後には出席者たちが「日中不再戦」の碑が立つ岐阜公園内の日中友好庭園(同市御手洗)に移動。日本で戦時中に強制労働を強いられた中国人殉難者の慰霊碑に献花するなどした。