高齢者の認知症患者が行方不明になるのを防いだり、早期発見に役立てたりするため、岐阜県警は8日、介護支援システムなどを開発する「ラムロック」(本社・福岡県)と業務提携を結んだ。同社が開発した、患者の徘徊(はいかい)を察知できる機器20台を県内の希望家族に無償で貸し出す。増加傾向にある行方不明事案を減少するのが狙い。

 県警生活安全総務課によると、県内で認知症か、その疑いが原因で行方不明になり警察に届けられたのは昨年1年間で延べ293人。統計を取り始めた2012年以降、最多となった。同社が提携を結ぶのは全国の都道府県警で初という。

 機器はカメラやスピーカーなどを備えており、玄関などに設置。患者がドアを開けて外出しようとすると、その姿を検知し、スピーカーから録音した音声などで呼び掛ける。カメラで撮影した映像が家族らのスマートフォンにメールで送信される仕組み。

 県警本部であった締結式には、山内登同課長と同社の赤間俊和社長らが出席し、覚書に署名した。山内課長は「画期的な機器。1件でも多くの事案を防止できれば」と期待を込めた。赤間社長は「無事に早期発見できるよう協力したい」と話した。

 提携は19年3月までで、その間、各家族に3カ月程度貸し出す。同課は貸し出しを希望する家族を募集している。